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[話しかけてきた女の子の驚きにも頷いた。]
ええ、私の日記には、その五番さんの情報、本当に大雑把にしか浮かびません。
今もどこにいるのか、わからない状態です。
『だれかに会う気もする』
そんな感じでした。
うむ……。
[男は一連、見守る形となった。
そして、最後は一番と八番の信頼、という言葉でつながった関係を眺める。]
――……とりあえず、
この場収まったというわけですな。
[そして、両手を組んで、最後に自己紹介をした。]
一番ヨシアキさん、六番コハルさん、八番セイジさん、九番デンゴさん
私はゼンジです。
そして、ヨシアキさんの話、聞かせてもらいました。
私は貴方のまっすぐさはなかなかに好きですよ。
ただ、貴方の思惑通りにコトが進むとは限らない。
私はもう少し、考えさせていただきます。
[そして、八番をみやる。]
信頼というもの。
その形のないものに、どれだけ強さがあるかも興味はある。
それにまだ、ゲームは始まったばかりです。
そこのセイジさんが、何かこだわりがあるように、
私もただ、組めばいいと思っているわけではありません。
[そして、扇子を広げ、文字を確認する。
『四番は、その場から離れる』
未来に頷いてから、彼らに黙礼した。]
次に会う時はどうなるかわかりませんが、
いずれ……。
― 3Fへ ―
――……で、はじめまして、というべきですかな?
[コハルに回答したあと、
こまめに扇子を眺めることにした。
そして、コハルが会ってたという人物、
フユキをそこに見つけるだろう。]
――……貴方はあまり動いておられないようです。
大丈夫ですか?
[みつけたフユキに気遣うような態度を見せた。*]
つまり、私には貴方の動向が思いのほかよくわかってはいません。
出向いたのも、ここに貴方がいるということがわかったからです。
そして、貴方がもし、今の状態をよくお知りでないなら、
ある程度、お教えすることもできます。
[そこで扇子をまた少し広げる。]
ちなみに、貴方が鑿を所持していることは知っています。
[フユキの動向を窺う。]
何かが?
[階段を駆け下りる音はどう考えても異常を示している。
誰かが追われているのか、それとも、追ってるのか、それとも何か別の事態が起きたのか。]
フユキさん、どう思いますか?
[扇子に文字が増える。
『八番が追いかけてくる』
確認し、視線を向ける。]
セイジさん……今の音は貴方ですか?
いえ、違いますね。
あれは駆け下りる、音でした。
これは、グリタさん、
ここでお休みでしたか。
[それはもう、セイジは行ったあとだっただろう。
フユキの動向は、扇子にあるとおり。]
どうやら、
上で、死体が出たようです。
[水のボトルは袖にしまいこんだ。]
零番かどうかは、わかりません。
私も今から向かおうかと思っていました。
[そして、扇子を開ける。
書かれた文字に、またグリタに視線を向ける。]
でも、どうやらそのようです。
零番らしき遺体を見ると…。
ちなみに先ほど階段を駆ける音をききました。
あれは、三番だそうです。
きっと誰かに報せにいったのでしょう。
ええ、そうですね。
開けば、
壊れやすいかもしれません。
[横を抜けていく十番に目を細める。]
グリタさん……。
迷いがありますか?
[初見とか印象が変わっていた。
彼に何か変化があったこと、感じ取る。
ただ、そのまま行くなら行かせるまで。引き止めはしない。]
貴方は自身の世界を愛していらっしゃる。
それにお変わりはないですよね。
[振り返らず、そう尋ねた。]
そうですか。
ならば、私とのお約束はお忘れにならずに。
私は、世界とそして、ご自身を愛していらっしゃる貴方が好きですよ。
[彼は振り返らない、それは扇子にある、
そして、自身は振り返った。]
何かありましたら、またお報せいたします。
[そのまま黙礼をした。*]
― 4F書店コーナー ―
[夜は開けていた。
そこにはワンフロアがすべて書店のようだ。
そのまままた上にあがろうとして、
『八番をみかけ話しかける』
その扇子の記述に立ち止まる。]
――……羽衣の君があそこか。
[みれば、朝焼けの光が指す中、浴衣姿はフォトグラフのコーナーにあった。]
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