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[どん
小さな衝撃の跡
驚くほどすんなり、ドアは開いた
ただ、そこに広がっていた光景は]
…――――!
[血飛沫舞い散った、理科準備室]
見るな、お前ら
[言葉に、力は入らなかったけれど]
…―――
[へなへな、腰をおろしてしまうほどに
部屋の赤は、インパクトが強かった
生々しかったと言うべきか]
どうしよ…―――
[背中が、重い]
どうしよ…―――
少なくとも二人、目の前でいなくなった
セイジは、体すら残ってない
理科準備室には、他に出入り口なんかない
[つまり、消失
七不思議に関わる場所で]
どうしたら、いい
動くって、何処へ
いなくなった奴等を、置いて行くんか
…――――
いや、ええ
マシロ、ナオ、タカハル
お前ら、出られる場所さがせや
俺は、居なくなった奴等、探すわ
[ふらり、立ち上がった]
トイレ、なんやろ?
アンと、一年のシンヤ
なんなん
マシロ、俺はただ、お前が…―――
[心配なだけなのだけれど
でもどうせ、言葉にした所で何も変わらない
こいつは、行くと言ったら行く]
ちっ…――――
[だからこそ、守らなくては、今度こそ]
そうか、セイジが言ったか
なら、行ってみよ
[床にある、文字を読んでみる
言葉は契約…か]
…――――
ナオ、無理すんなや
[へたり込んでしまった、ナオ
抱き上げようと、手を伸ばしたけれど]
誰も、笑ったりせんから
無理、すんな
…――――
そか、言葉にしたら、そうなるのか
[文字の意味を素直にとれば、そうなる
もしそうなら、言葉にすれば良いのか
想いを口にすれば、形になるのか]
マシロ、言葉にしたら、何かが形になるなら
言葉にしたら、ええんかな
願い事って奴を、さ
ん…――――
落ちつくまで、ここにおろうか
[ナオを立たせて、手を離す
背をさすってやるのが、本当は良いだろうが
年頃の男子は、女子の体に触る度胸がない]
そやな、それが、一番ええ
[そうは、思うけれど
一番の願いかというと、違う気がする
でも、それを言うときっと
ダメになる気がするから
だから、ただ頷いた]
言葉にしたら、か…――――
[ナオを運ぶ様子に、後ろからついて行く
少し離れた所に、自分も腰かけた]
そうか、良い事が起こるんか…―――
なら、言葉にしてみようかの
マシロ、お前だけは、俺が…―――
[ここで言葉にする勇気は、なかった
これだから、俺は誰も救えないのか]
…――――
[聞こえるか聞こえないかの、小さな声
マシロが何かを言った事は、わかって
そして、聞きとれなかったとしても
なんとなく、何が言いたいのかはわかるから]
すまん…――――
[こちらも、小さく謝って
少し考えた後、深く息を吐いた
何かが起こっていて、それはとても危険な事で
そして、それは確実に、自分達に振りかかる
だからこそ、今の願いは、口に出すべきで]
マシロ、ちょっと付き合えや
[立ちあがって、声を出した]
[何処でもいい、近くの教室に入ろう
もう、教室に七不思議はないだろうし
たぶん、大丈夫だと思うから
それに、今から俺が口にする事は
きっと、正しい事ではないのだから
何処かに入ったら、振りむいて
マシロが来るのを待ってから]
出来るだけ離れん方がいいのは、わかる
やけど、やっぱし
ナオがおる所じゃ、よう言わん
[改めて、となると
やはり、言葉が出にくくなるもので
前振りが、もどかしく思えてくるけれど]
言霊とか言うのが、力になるなら
自分の願いが、形になるなら
他がどうでもええとは、言わんけど
他の誰かより、マシロに無事でいて欲しい
だから、言葉にしてみよう思う
[恐怖が背中を押している事は、わかる
普通の状況なら、きっと言わないままで
なんとなく、今の状況を続けたかもしれない
勇気なんて物は、元々持っていないのだ
この状況を利用するような
そんな自分に、嫌悪感すら抱くけれど]
皆守る、とはもう言わん
何度も口にして、叶わんかった
だから、一番守りたいもんだけ
だから、一番大事にしたいもんだけ
手が短くて、いざと言う時届かないなら
届く所に、お前におって欲しい
[まどろっこしい
自分が何を言いたいのか、わからなくなる
そうじゃない、真っすぐ言えばいいんだ]
何がいいたいかっつーと、やな
[一度大きく息を吐いて、大きく吸って
三秒止めて、また吐く
吐き終わった所で、マシロの目を見た]
俺、お前の事好きや
いつからかわからんけど、だいぶ前から
こんな状況やからこそ
お前の事だけ、守らせてくれんやろか
[やっと、言えた
言葉にしてしまったら、一気に力が抜けて
へたり込みそうになったけれど、こらえた]
[長く感じた沈黙は、息苦しさすら産んだが
続いた言葉に、幾分か胸が軽くなった]
死亡フラグ、かの
俺は、死んでからじゃあかんと思ったんやが
[早口の冗談は、いつもと違う感覚がしたけど
懐中電灯が消えているからこそ
その顔が見えず、気持ちもわかりにくく
せめて目は逸らすまいと、マシロを見ていた]
っ…――――
[マシロの返事は、純粋に嬉しくて
こんな状況であるのに、心が躍ってしまい
そんな自分自身を、恥じる心があった
だから、出そうになった言葉を一度飲み込み
続く言葉を、黙って聞いていた]
消えやせん
最後の最後まで、傍におるよ
それが、あとどのくらいの時間か
俺には、わからんけど
少しでも長く、一瞬でも多く
マシロの傍に、おりたいんよ
不謹慎かも、しらんけど
ん、離れんでくれな
何があっても、傍におってくれな
[続いた軽口・・・とは違うけれど
いつもと似た、感覚の言葉に
こういうマシロが好きなのだと、再認識する
他人に言っても、伝わらないかもしれないけど
こう言う空気が、好きで仕方ないのだ]
恥ずかしい事ってなぁ
俺やって、死ぬほど恥ずかしかったわ
[そう言いながら、マシロに歩み寄り]
一緒に、出よな
せっかく両思いになったんに
出られませんでした、じゃ嫌やし
[うっすらと、染まった頬の色
明かりのない教室に差す、月光に彩られて
その姿は、いつも以上に美しく
どくんと脈打つ胸を、悟られぬように
彼女の口調に、無理矢理あわせて]
死亡フラグ立ってたら、あれやん
あの世でわろうたら、ええやんけ
[手を伸ばせば、触れられるのだろうか
決して今まで、手を伸ばせなかった人に
でも、生きて出たいと願うのならば
焦ったりしては、いけないとも思うから]
どうしたら、出られるんやろな
七不思議の、七つ目
外に出られる、とかならええな
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