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― 祭り当日・→神社 ―
[鞄を手に診療所を出、神社の方へと向かう。体調不良者や怪我人は毎年出るので、臨時医務室のようなものを請け負っているのだった。昨日の続きでネギヤに会う予定もあった]
ふう。
今年も賑やかそうだ。
[神社への途中の道にも人が多いのに、独りごち]
[神社の入り口まで来ると、そこにいた役人らしい数人に声をかけられた。挨拶を返し、差し出された能面のような紙の面を受け取って]
どうも。
有難う御座います。
[こめかみに付けるような形でそれを付けると、本部のテントがある場所を聞き、其方を目指して歩き始めた]
……変わった風習だよね。
[多くが面を付けている人々の様子を見て、呟きつつ]
[やがて本部のテントの前まで着くと]
今晩は。
お疲れ様です。
[その場にいる者に挨拶をして、頭を下げた]
萩原さん。昨日はどうも。
ネギヤさんは……おられないようですね。
いえ。昨日訪ねられなかったもので。
[萩原の老婦人と、二言三言交わし]
集会所に、ですか? 有難う御座います。
後で行ってみます。
今日は宜しくお願いしますね。
[最後は役員全員に向けて、一礼し]
[会話を終えると医務テントの片隅に腰掛けた。バクが転ぶ様を目撃はしなかったが、人が多い中で更に少し人が集まっている様子と、エビコの仕草に、少し心配そうに其方を見た]
大丈夫かな。
[ぽつりと零し]
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