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[身の裡に在る火種は、
旧友たるマティウスの手で起こされて。
死線に迫ったサンテリの剣に熾されて。
今は、軽業師の男が
自らの意志で熱を上げようとしている。
下された使命にも強いられず愉しむ男が、
愉しめずともただ殺す、そのためにだけ]
…休めたか?
[思念にふと浮かぶのは、自らを脱ぐ女。]
[黒い灼熱に犯したひとときは、
仮初にでも男を憎ませていただろうかと想う。
離れた場所で、また蠱惑を浮かべて
ひとを誘い誑しているのかと――
翼人が意識失うかたわら、
血溜まりの中じわり這いずる賞金稼ぎの女が、
蝮の娘に如何な饗しをされるかはまだ知らず]
[――そう、「蝮の娘」。
自らを脱ぎ捨てる性は最早人間離れしていて。
手弱女の風情残す彼女も、
「そういういきもの」としか形容し得ない
存在になってしまっているのだと…瞑目の裡に*]
[――遠く聴く、鼓動。]
……
[男の熱い手で触れば、きっとつめたい。
けれど気配纏うその音ばかりは熱を孕む]
抱けないのが、切ないね
[命を喰い、母体を休める――揺籠の日。
竦めようとする肩は胸の傷ごと痛んで、
自らに道化る真似事は空振りに終わる*]
[揺籃の歌は、彼の人にも届くだろうか。
命抱く事の出来ぬ、あの人に。
男が抱く灼熱よりも熱き血潮の鼓動の熱を身に孕む女の歌は]
ねむれ、ねむれ。
御母の胸に――……。
[膨れた腹を抱きながら、女は思う。
掠れた歌声を運ぶ風が、彼の人にも届けばいいのに、と**]
情報屋 カウコは、ここまで読んだ。[栞]
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