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なるほど、……、わかった。
[供儀がドロテアである理由も、
そしてドロテアに狼使いの可能性がないことも。
変えぬ表情は憐れみも慰めも娘には送らない。]
狼使いは二人。
抗う力が三人。 ……か。
死せる者を視る、というのは――
[生者を視る者で判断つかぬ折には――その先が自ずと脳裏に浮かんだか、言葉はその続きを紡ぐことはなく。]
[男は生まれた時から此処にいる。
幼い頃からそれほど朗らかに笑うような人間ではなかったけれど、今は一層。
想いの欠片はけれど誰かに語られることもなく。
その顔つきは日の浅い者には好意的には映らぬだろうと思えど曲げることもない。]
――"ドロテア"を、増やしてはならない。
[落した言葉は呟きに*似て*]
[レイヨとトゥーリッキが席を立つには視線をやる。
マティアスの言と其れに返すトゥーリッキのやり取りはどちらに対してか物思うまま声は出さず。]
――まじないの力。
矢面に立たせるわけにもいかんが、情報は得たい。
というのは実に難しい。
[誰にともなく落とすのは率直な独り言。
思案しつつ炎を見つめる目は時折テント内の人間の顔と、長老、ドロテアへと移り、また元に戻る。]
[少しして立ち上がると、それでもすぐにテントを出る風でもなく、ドロテアに暫し視線を止めるもかける言葉もない。
哀れみも何も示さないのが自分なりの礼儀。
ただ一言]
――無駄死にはしないつもりだ。
[多くを語らず言い置いて、ふらりとテントの外。]
―テント外―
[外に出ると、ふ、と白い息。
冷えた外気が触れる瞬間は僅かに肩をすくませる。]
狼も寒いんかね。
[落とす言葉は場にそぐわぬ些か呑気なもの。
さくりと足を踏み出せば、ビャルネの姿が見えようか。]
――何か"いい物"は見つかった?
[かける言葉は端的に。]
――その音は、何とかならないもんかな。
[杖に対しそういうことを言ったことはないから、五月蝿いという意図はないものと知れようけれど、添える説明もない。]
本当に微妙な答え――だけど、
成果がゼロではないようだから、良かったのかな。
[問題ない、と言葉は添える。
見上げれば未だ赤いオーロラ。
目を細め数拍見つめるとまた視線を戻して。]
まだ、か――ドロテアを、諦めたくはない。
形になって、差し障りがなければまた聞く。
[ウルスラの声にゆるりと振り返り、視線を向ける]
良い情報でもないかと想って、な。
[曖昧な口調は成果らしいものが得られた風でなく。
さりとて何もなかったとも言わない。]
のんびりもしていられないが、
ハキとした指針もまだ見つからない。
――迷子だな。
[からりと笑うに肩竦め、けれど手放せなどとは言わない。]
不用意に口にされたら、信憑性も半減。
情報は、そのモノだけじゃないし。
[誰を信じるとも誰を疑うとも定めず。
ドロテアに関して返る言葉には怒りも焦燥もなく]
[ウルスラにはそうだな、と一言返してから]
尋ねてすんなり答えられるようでは困る。
が、黙って"いなく"なられても困る。
……まじない師が誰にどう素性を明かすのかは自由だが
明かす先を間違えられては光はない。
尤も、生者を見る者ならば結果から信を決めるだろうが。
[残り2つは事前に相手を信用する術はない。]
[吐いた息はやはり白くて、赤いオーロラは禍々しく。]
まじない師は信じる者を見極める必要がある。
力を持たない者は、まじない師を信用させる必要がある。
[それは狼使いとて同じことではあるけれど。]
話をするだけでも何かのきっかけにはなるだろ。
……簡単に信じることも簡単に疑うことも
出来ない状況だし、な。
[ウルスラに緩く頷いて落とす息は白く]
誰かが自分を狼使いでないと判じても
それが本物のまじない師と妄信も出来ない状況だろうし
……人はそも嘘をつく生き物だから――違和感があっても
すぐに敵と直結しないのもまた厄介。
[前途多難だ。と笑えない冗談のように呟く。
やがてふるりと体を震わせると、退席の言葉もおかず、ひらりと手だけを振り一度自分の生活する*小屋へと*]
― 小屋 ―
[殺風景な空間にはいくつかの工具のようなもの。
部屋に火を入れ、暖をとろうと湯を沸かす。
過ぎるのは供儀となる娘のこと。
想うことはあれ、口は開かず火を見つめる。]
―――。
[暖まり始めた室内で少し気が緩んだか帽子を外し椅子に座って暫し目を閉じる。
トゥーリッキが付近に居ることは知らず、眠るように。]
[ゆるりと目を開く。]
出来ることを、出来るヤツがすればいい。
ドロテアは――無力じゃない。
[慰めととられるを厭う想いもあり、当人には言わない。
それは単純に、本心からそう想うだけ。
ふ、と息を吐いて沸いたらしき湯で茶をむらす間、扉を開いてみたなら近いか遠目にかトゥーリッキが見えただろうか。
彼女が鼻をすすっているようなら目線だけで招くが相手次第と強要の意志はなく、扉の鍵は掛けずまた部屋に。]
[訪れたトゥーリッキに視線をやり、蒸らせたらしいお茶を移し替え、戸口から聞く報告にきょとんとする。]
はぁ? なんだそりゃ。
意地悪でもされたのか?
[情報集めは望めども個人の性格を報告されてあげた声は少し間の抜けたもので、緊張もあまりない声は冗談半分。
相手の装いが落ち着けば椅子に促し茶を出す。]
たまたま自分にいれたものだったから問題ない。
[珍しく出したお茶には悪びれもなく告げて、むしろ茶で良かったな、と人の悪い笑みくらいは見せる。]
告白……?
何か実の在る話でも聞けたか。
[状況が状況。即座に内容を問うことはせずも、知りたい意志は隠しもせず。]
――ドロテアは、ドロテアの出来ることをする。
それがどんなに残酷でも、奪ってやるな。
[苦笑とも何ともつかない曖昧な笑みはトゥーリッキへ。]
[見慣れた癖はただ見つめるに止めて、酒が良いと真顔で言われれば、零すは嫌味のない苦笑で。]
ウォッカなら。
[相手が本気なら茶をすすりながら棚を親指で示し、飲めばいいというスタンスは相手がトゥーリッキだから。]
――少なくとも、お前に実のある話だったなら
"危険"を冒す価値はあったわけだ。
[個室に二人。それは今も同じ状況。]
それが俺にも実の在る話なら聞きたいところだが
そうでないなら、しまっとけ。
[椅子に背を預けてお茶をまた一口。]
[ドロテアの話には黙って相手の声を聞く。
目をそらすことは決してしない。
詫びる相手には 構わんさ と添える声音は柔い。]
どうにか出来るなら、どうにかしている。
――が、代わってやることは出来ない。
[長老は言う――ドロテアにはまじないに関わる力はなく、狼使いの可能性もない人間と。
それはつまり。]
まじない師の延命。
――"暴虐を阻む"力を、命を対価に行使するに似ているな。
……無論、諦めたくはない気持ちは、ある。
[次にと告げる声にはゆるく頷き、続く言葉に一言。]
……――奇遇だな。
[本当にその一言だけを返す。
気持ちは無力ではないと告げる声に僅かに表情緩め]
そう言われると、救われる――主に俺が。
[口元は笑んで見せるも複雑さは消えない。]
[それから多少の会話はあったか、やがて席を立つトゥーリッキの言葉。ifを語る間には口を挟まず聞き]
そりゃ"どっち"の前提だ?
[笑まぬ軽口には冗談めいた――けれど単純でない問いを投げ]
――其の時は、一発と言わず腕の一本くらいくれてやる。
が、腕は惜しいし不利だからそうならんことを願う。
[軽口の声音には笑み含ませて。
相手は何か言ったか、部屋から去った後には片付けを始めてぽつりと落とす独り言に憂いは*含ませず*]
ちっとばかし無防備かもな、 …お互い。
[パチリと火の爆ぜる音。
ドロテアを連れた列が進むことも今は知らぬまま。]
……――寒い。
[呟くほどに、凍えてもいないのに。
気まぐれに鏡のある方向に目をやるも、見にいかず、ただ零したものは嫌気のない苦笑。
やがて立ち上がり、帽子と上着を着込むと外へと。]
― 小屋の外 ―
[外に出て、周囲を見渡せば遠く見える灯にも気付こう。
その中にドロテアが居るかどうかまではわからずも、細めた目は複雑に揺れる。]
役立たずは、俺か――。
[自嘲めいた声。
歩みは灯の向かう先に向かわない。
さくり、と雪を踏み、向かうのは人の居そうな場所。]
[ふらり出歩けばビャルネ達の姿が遠くに見えようも、彼の家の前だと知れば何とはなしに近づくことはなく。
ヘイノが群れから離れるには暫し目を留めるもそれだけ。
目が合うようなら片手の一つも振るだろう。]
――何も、進まないな。
隠したまま引き出すなんざ出来ないだろうが
……其れ以前の問題だ。
[やれやれ、と息を吐き、贄の娘を想うも刹那。
足だけを前に進めながら、赤い空を見た]
――凶兆の徴と知らなければ綺麗なのかもな。
それこそ、ヨソの人間や子供なら。
[流れて来たイェンニの声には唐突に声をかけ。]
この状況で"歓迎"ってのは些か想うこともあるが。
[此処へ来て長くは経たない相手の意図ははかりかね。
他方で聞こえた特徴的な足音――否、杖の音だろうか。
鳴らない杖を持つのはマティアスだろうとあたりつけ。]
[相手が見開いた目に、驚かせたと知るも謝罪はなく]
悼んでも儀が止まるわけじゃなし、
ドロテアはドロテアの出来ることをするだけだ――。
[答えは否定を滲ませるも割り切れてはおらず。
赤が好きだと言う相手の様子に特に咎める色なく聞くけれど]
血のようだから好きってか?
[帽子をつまみ、少し深く被る。
赤を血と結びつけた上で好きと言う相手をじっと見やり]
そう。
「赤」が好きなことについては何も。
ただ血のようでと言ったことが気になっただけだ。
[ドロテアの儀式に期待を寄せることなど知りもしないが。]
疑える、とはまた挑発的だな。
信じられる人間と、疑わしい人間なら探してる。
が、疑える人間探しにゃ意味はないだろ。
少なくとも――俺には。
[他者の思考まで知らないから、否定は自身に留めて。]
[怖い、と言う相手を決して人相の良くない目で見やり、日の浅い者が言うことと多くは裡に留めず]
浅さ深さもあるし、別段悼みを強要する気もない。
――俺は俺の意志の元、悼まないことを決めるだけ。
[理屈だけでは済まないことなれそれは自分の決断。]
へぇ……ためらわないって?
どうやら根本的に俺とは違うようで――好かん。
民族の差なんてレベルじゃないだろう、とは
此処しか知らない俺には言えない。
[自分が疑われねば――告げる声に目を細め]
この群れを守る意志のない人間にとったら、
案外そんなもんかもな――。
とするなら、お前はドロテアをどう見てる?
[抵抗もせず、捧げられる贄の娘。
潔白と明かされながらも捧げられる贄の娘を。]
此処に来て1年も経たないヤツにあれこれ言っても
仕方がないだろう――それだけだ。
[相手からひしひしと感じるものが違和感と呼べるものなのか、それほど付き合いもなければはかりかね。]
好かんと言った直後にそう言うか。
ああ、そうだな――これは個人の差異らしい。
[伸ばされた手に自然と警戒しそうになるを抑え、触れられた手が離れれば直すだけ。
疑われるが逃げ延びる道と告げる言葉に相手を見て、紡ぎかけた言葉は飲み込んだ。]
望んでいるかどうかは――さて。
だが、 ……、在る意味想像出来た答えだったな。
[生きる意志のないものは死ぬべきとこともなげに告げる様子に言い表せぬ想いを添えて]
お前は、考えないのか? 生きる術を。
[どこか人ごとのように語る声を訝しんで問う。]
せいぜい気をつけるよ。
赤が好きだと襲われてはたまったもんじゃない。
[ご自愛を――去り際添えられた言葉に本気混じりの*返答*]
[イェンニと別れた後、すっきりとしないまま、改めて見上げた空の赤に、やはり自分は嫌いだ、と想う。]
刷り込みってやつかもな――
[目を細めて呟いた。
首元に手をあてる――脈打つものは命のしるし。]
狼使いかどうかってーよりは……もっと……
[形にならない想いは言葉には出来ず、途切れた言葉は誰が聞いてるわけでもなし途切れさせたまま。
暫し赤を見つめた後、祭壇の方向へはやはり視線を向けずにさくりと雪を踏む。]
[考え事をしていたせいか、マティアスにはすぐには気付かず、一拍遅れて相手の気配に気付くと視線を向けた。]
――カウコだ。
[何と声をかけたものかと考える間も一拍。
目が見える自分には相手の状況などわからないけれど、ひとまずは彼の前に居るのが誰であるかを明示すべきかと名乗るにとどめ。]
知ってる――ってーのは冷たいか?
[言いかけた言葉に自ら修正をいれる。
容疑者仲間、と言われれば そうだな と返し]
十名の中に狼使いが二人。
少ないんだか多いんだか――
[盲目と知れど"操る"という点において他者と差を作ることはなく。]
どいつもこいつも……
[ついたため息に邪気がないのはそういった扱いの方が落ち着くせいもあり、ついた悪態の片方にはトゥーリッキが含まれてもいるだろう。]
多い――かもな。
十人の中に二人――……情報がなきゃ
間違えた相手を"始末"する可能性が、高い。
"確率"があがっても"間違い"は帰ってこない。
まったくもって憂鬱。
[憂鬱と言うも躊躇いは感じさせず言葉を置き、自分からも少し距離を詰める。
触れようと想えば触れられる位置まで。]
[触れられるほど近づいたとて触れることはなく。]
……――普通は?
お前まで、血が好きだとか言うんじゃないだろうな。
[過ったのは此処に来て1年と経たないイェンニの言葉。
"赤"が、色彩が好きだと言った。
聞こえなくなる狼の声――ゆっくりと瞬くだけ。]
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