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[ふわりとした感覚に包まれたと思ったら、意識に急激にもやがかかって。何が起こったかを理解していない。感覚すら鈍く。
今はただ、ぼやける意識のままで……]
…ミナツ……獏……世界…。
結びつき…。
ほん、ものの……
絵…もう一度……
一緒に……
[強く心に思い浮かべていた言葉が、無意識に唇から紡がれる。今はまだ、不安定で。]
[墨色に透ける亡霊には、「カナメ」の声は聴こえない。
然し人々が僅かに違える様子を悟り…気紛れに歩き出した。]
…ルリさん。
記憶の鍵を…回せるといいですね。
[ルリへ一言だけ告げると、亡霊は階下へと下りゆく。
先刻此方へ――彼にとっては虚空へ向けて――名を告げた、
緑帽子の少年の前を通り過ぎる。眠たげにも丁寧な一揖。]
[感じることがひどく鈍くて。それでも少しずつ。少しずつ。]
声が……聞こえる。
みんな…?
…花?
[鈍い感覚の中。つい先ほどと違う、そんな違和感。何もかもが]
[会釈をしながら目の前を通り過ぎた男。ぼうっとする中、それを無意識に目で追って]
男…背の高い……30過ぎ……
[口から紡がれるは、いつかペケレに聞いた特徴。結びつける言葉、名前は。]
テンマ。
[呟いた名前だけが、まるで当たり前のことであるかのようなはっきりとした響き。
こつ、こつと聴こえてきた足音に。誘われるように歩き出す。]
[響くテンマの言葉に]
……なるほど、ね。答えのない、曖昧であった理由。
俺は、望んだこともあった。
目覚めてしばらくはそれでもいいって思ってた。
どんな形であっても、世界と結びつくことが全てだと。
けれど、あの絵の世界を見たから。
今は、望まないから。
だから、還っていない。
この形で結びつくことを望まないから。
……だから眠れずに居る、のか。俺も……。
[紡がれる言葉は、心の感じるままに。感じることこそが全て。]
――…
[背後で呟かれた名は、確かに自身のもの。
ゆらあり 振り向いた影は、穏やかに笑む。]
ええ。
…レンさん、でしたね。
[先刻は――…と声音は含む。歩む距離はみじかい。
亡霊が導く先には…新しく刻まれた墓碑がふたつ。
供えられた赤い華もふたつ。ふたつの死のかたち。
墓所の前には、やさしい桜色に透ける少女の亡霊が
屈みこんで――呆然と、己の墓碑を眺めて居る。]
[少しずつはっきりして行く意識。
目に映るのは共に居たみんなの騒ぐ様子。
そんな中、スケッチブックを持つ少女へと視線を向けて―――]
そうか。俺を、描いてくれたのか…。
[その手のスケッチブックの中の新しい絵を見て呟いた。]
きっと…俺は強く願いすぎたんだろうね。結びつける事は、きっと、高い代償を伴うもの。そう感じる。
…ミナツ。
君が、もう一度世界の絵を描けますように。
だから。君はこちら側へ来てはいけないよ…。
[強い願い。それは、祈り。自分の置かれた状況は心が感じている。言葉などにしなくとも。]
[彼らの墓碑へ、やがて生者も訪れることだろう。
遠巻きに立ち止まるのは、この亡者の流儀らしく]
…還っていない。なるほど。
[とろりと緩慢な瞬き。浅過ぎる眠りに酔う如く。]
絵、…
ミナツさんの、ですね。
結びつけられた絵の世界…
[己の墓碑へ手向けられた、いろえんぴつの青い花。
視線を遣って…影は淡く明滅する。
青い花が、青いから。
男の世界では、青い花はずっとずっと乾涸びていたから]
死に絶えなければならないのなら、
死に絶えればいい…私はそう思っていますが。
生き延びる方がお出でなら、
しあわせに生きて下さるといい…
死なないように殺しながら、それでも。
[レンが口にしない酷い言葉で]
[レンが果たせなかったことを]
――どうか、どなたもお風邪など召さぬよう…
[やわらかく密やかに、願う*]
[テンマの言葉に]
…ふぅん。穏やかじゃないな。
感じても。言葉と意味が繋がっても。記憶と言葉は、記憶と意味はまだ繋がらない。
お前の含みが意味するもの。なんだろうね。
記憶の鍵、ね…。何が眠っているのかね。
再び結びつけば……死、かい?いずれにせよ。
[心に浮かんだのはそんな言葉。何が、との主語は、思い浮かばなかった。]
…まぁ、いいさ。当たり外れなんてどうでも。
ただそう感じただけ。
俺は、俺の感じるままに。今までも、これからも。
今この時は。ここから見守るだけだ…*
[少しまどろみながらも、聞こえるいろんな言葉を反復して。]
死に絶えなければならないのならば、死に絶えればいいと思う、か……。へぇ。
それは……お前自身の事も含めて、なのかね。果たして。
まぁ、いいけどね…。
[問いかけと呼ぶには、あまりにも呟きに近すぎて。
小さくぽつりと言ったその後は、再び皆の姿を見守って*]
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