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[神の日記に、力はじきに満ちる。
けれどそれを意識する余裕は、もう既に失われていた。
死ぬべきは、あと一人。
そんなのが自分の立場を利用した我侭だと知っている。
それでも、彼を見つけた。
5thへと向け、ポケットから銃を取り出す。
両手で構える。
────乾いた銃声が、一発*響き渡った*]
[放った銃弾が、本当に5thへ至るかなど分からなかった。
ただ、己の望むままに人の良い青年へ銃を向ける。
それは正に、”鬼”に相応しい振る舞いであったろう。
銃を撃った衝撃を堪えきれず、よろめいた。
果たして彼に命中をしたのか。
確かめようと、一歩二歩と足を踏み出すのだが、]
────クルミ!?
[もう一発の銃声>>5が、空気を振るわせた。
それへ悲鳴のような声をあげ、彼女を振り返る。
彼女は無事のようだった。
ショートパンツから伸びた足に、赤い血が流れ落ちる。
改めて見れば彼女の肩も、
むしろ全身が斑に血に染まって見えた。
きっとコハルの血も、混じっているのだろう。]
大丈 、夫───…
[声を掛け、歩み寄る視界が揺らいだ。
倒れこんだと認識するまもなく、床が近くなる。
傷口を押さえて、彼女の元を目指そうと床に拳を握った。
右手首に嵌る神の日記が、
哂うように微かに震えたようだった──**]
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