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もちろん無事よ。
ミル・シティのシャンパンは世界一っていうわ。楽しみね。
[ゆっくりと歩きながらの通話。
プロフェッサーと呼びかけるから、思い浮かべるのも、無意識のうちに白衣姿になる。それでも視界に入れば気づくだろうが……今見えるのは、赤い列車、大勢の人の足に負けない重厚なホームと、善良な、一般市民のみ]
あら。それは運が良かったわね。
結構騒動だったみたいだから。
そうなの? まったくもう。おじいさまったら、私には教えてくれなかったのに。
でもそれが本当なら、確かに腑に落ちないわね。
[見ていなかったような口ぶりで続ける。
何か目論見が――ユウキの声に、思わず小さく頷く。
自分が知りたいのも、それだから]
[その場にいたの、と。
さらりと付け加えられたような問いに、言葉が止まる。
ほんの、一瞬]
私も、ホテルに向かったから。
あなたより90分早くね。
[言って、くすりと笑うときにはいつもの調子で]
そうよね。おじいさまがなにも勝算無くそんなこと……
聞きたかったのよ。プロフェッサー、おじいさまがなにか言ってなかったかしら。例えば手を貸すような算段とか。それとも私には内緒かしら?
[急に曖昧になった言葉に、それでも、聞いてみる]
あら。嬉しいことを。
[魅力的。
この男の口からはよく出そうな言葉であるし、表の世界では言われ慣れた言葉でもあるが、言われて悪い気がするものでもない。
相手の笑う声につられるように、くすくすと笑って]
一世紀以上生きていても男は男、か。
……あなたは、どう?
[戯れの域をでない口調で、問いかける]
おじいさまも意外と大胆だわね。
[ドゥ・シティで聞いた黒猫のタンゴ。
仲間であればひやりとするのに十分だ。
観光、の前になにか聞こえたような気がしたが、今は聞かなかったことにしておこう]
そう? じゃあ……信じてあげる。
[指示があればなおのこと、簡単に漏らすわけもないとは思っていたが。漏らすとすれば、それこそが罠であるとも]
いいえ? 聞いてないわ。
教えてもらっていたら、確実に行動しているところだけれど。
[問い返しにはよどみなく答えてから、一度唇をとじ合わせて]
いえ……
「嫌がるだろう」って、言ってたわ。「あれ」が。
[一部は、端折る。
どの情報までを伝えるべきか、逡巡はすれど、ウミの行動を推測する手がかりが少なすぎた]
オーナー?
いいえ。
あなたが何も知らないようなら、彼にも聞いてみようと思っていたわ。
[その辺は包み隠さずけろりと]
この街にも警察がいるけど、まだ捕まったって話は聞いてないわ。
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