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[フォルカーと携帯を手渡して]
もう、閉店の時間かな。
[この店には時計がない。
自分もここを訪れる時は時計をしないことにしている]
最後に一杯いただけますか。
ノンアルコールで。
[エビコたちはまだ起きてくる気配がない。
家族が迎えに来たりするのだろうか]
[ジャズの調べに耳を傾けながら]
では、すっきりのほうでお願いします。
[ポルテが飲み物を作る様子をぼんやり眺めているだろう。
眠気はもうなかった]
[すっきり系のカクテルは爽やかな味がした。
ポルテの視線を感じつつ、目を合わせられるでもなく、並ぶ酒の瓶などに彷徨わせていると]
……あ、
[こくり、とポルテの頭が動く。
きっとこの静けさに眠くなったのだろう。
思わずくすりと笑ってしまった]
はい、とても美味しいです。
ポルテさんも一杯どうですか。
[きっと自分が彼女の一瞬の寝顔を見たことには、気づかれていないはずだ]
[こちらにも当然、エビコの寝言は届き]
そうですね。
彼女のご主人も心配されるでしょうし……。
[と、頷く。
ネギヤはまだまだ起きない気もするが]
[しかし。
起こしに行こうとするポルテを、ふいに呼び止めた]
あの、その前に。
あなたに渡したいものがあるんです。
[席を立つ。
そして二枚のチケットを取り出すと、片方を差し出して]
友人に貰ったんです。
誰かと一緒にというと……ポルテさんしか思い浮かばなくて。
良かったら。
もふもふのママとしてでなく、ポルテさんとして、ご一緒してくれませんか。
[柔らかな視線を向ける。
どんな答えであれ、ゆっくりと待つだろう]
/*
今更ですががが。
明日もあるつもりで、渡そうと考えていました←
何のチケットかは迷って迷って。
映画か、水族館か、博物館か、とてもつまらないマイナーな展示館か…。
[返って来たのは、華やかな笑顔。
ほっとしたと同時にこちらにも笑みが浮かぶ]
僕は休みが不定期ですから。
ポルテさんの都合の良い日にしましょう。
……よかった。
[小さな声で付け足す]
実は店に来たときから、渡すタイミングを伺っては失敗していたんです。
[恥ずかしくなり、無意味に眼鏡を掛け直す。
ポルテがエビコを起こしている間に、自分はネギヤを起こすべく格闘するかもしれない]
/*
こいつ←が譲られるチケットなので、一般向けしない展示とかな予感がしますねw
映画だとしたら、単館上映とか…
ポルテさんと脳内でデートするしかない (`・ω・´)
あ、そうですね。
携帯があれば連絡がとりやすい。
[うっかりしていた。
すぐさま携帯を取り出せば、番号などを交換するだろう]
[デート、という言葉とウインクに。
かなりドキッとしてしまったのは内緒だった]
ネギヤさん、ネギヤさん。
そろそろ起きてくださいよー。
[ゆさゆさ]
エビコさん、すきやきの夢でも見ているんでしょうか。
[後ろから聞こえる声に。
殴りかかっているとは露知らず、振り返る]
……!? だ、大丈夫ですか!
[庇おうとしたが間に合わなかった。
倒れたポルテに手を差し出し]
エビコさん、どなたかと戦う夢でも見ていたんですか?
[おはようございます。
悪気はないのは丸わかりなので苦笑]
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