[向かったのはやはり手洗いだった。
そう、その店に警察の影はなかったのだ。]
どうやら目は付けられていなかったようだな。
[用を足してから、テーブルに戻ると、
食後のコーヒーを味わってから、紙幣をそのカップの下に置いた。
もちろん、次見た時にはその姿はいつのまにかない。]
― トロワ・シティへ向かう街道 ―
宇宙の支配者か。
あいつは10年前もそんなことをいっておったな。
[ミル・シティ観光のCFを[特急電車]できいている。
それから、しばらくして、到着したバスに乗った。]
ブラックキャットを手にすれば、それも夢じゃない、か。
まぁ、それほどのものだからな。
[今回のターゲットに対して、そう一人でつぶやきながら]
― トロワ・シティ ―
[その街についたのは、どのくらいだったか。
ともかく、そういう情報屋の界隈に足を向けると、話題になっていたのは、捕まった輩のことだった。]
ほう、
つい先日会ったばかりだったよ。
あの人が捕まるとはね。
いや、本当に捕まったのかねぇ。
[彼の情報網をみれば、捕まることなどありえないに近しい。
だから、それは、なにかしらの意図があるようにも感じている。]