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―― 時空列車・車掌室→車内 ――
車掌、すごい天気ですな。
[座布団で香箱を作っていた三毛猫がニャアと鳴いて老人のあとを追う。
猫の首を彩るスカーフには『車掌』と刺繍が施されていた]
切符を拝見いたします。
もしもの場合は、救援隊がまいります故――
[差し出された切符をスキャンすると、自動販売機が当たったときのようなメロディーが流れた]
お連れ様は?
[パオリンの隣の席に*目配せ*]
嵐が去るまで、席からお立ちになりませぬよう。
[乗務員席に腰掛けたまま、ふと何かに気づいたように辺りを見渡す]
アンさんが、いらっしゃいませんな。
目的地など、ありゃしませんよ。
[車両前方、行き先表示に浮かぶのは地名ではなく座標と時刻]
少なくとも私には。
[猫から離れるバクの姿に、顔をほころばせた]
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