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[ボールは床を弾んで、...の手の中に納まる。何度か繰り返すと、ボールを持ったまま床に座りこんで、正面にある舞台を見つめる。しばらくじっとしていたが、例のアレが見えることはなかった]
もう見れないのかな。残念。
[浅く息を吐いて、舞台に登ると再び横になり。ボールを抱えるようにして目を瞑る。春の訪れを見せ始めた、暖かな空気はそのまま...を眠りへと*誘った*]
[日が傾き始めて、窓から差し込んだ光が直接顔に当たった。まぶしさに顔をしかめ、寝返りをうつ。しばらくすると体を起こして、長く細く息を吐き出した。座ったまま数回ボールをバウンドさせ、体育館の中央に向かって放つ]
後悔しないように、ね。
[呟いて。転がるボールが角の方で止まるのを*見た*]
[昨夜の余韻か今までずっと眠っていたようで。
漸く起き出してくると、身支度を整えて食堂へ降りた]
おー…誰もいねぇ?
まぁ夜遅くまで騒いでたし、しょうがねぇか。
[偶には俺も飯作りましょーかね、と冷蔵庫の中身を漁り始め]
…チーズあるのか。
だったら後は卵にじゃがいも、玉ねぎ、トマト…
んでベーコンでも入れりゃいいかな。
[よし決定、と、材料を取り出して冷蔵庫を閉める]
今は何人いんだっけか…
つーか俺らが此処来て何日目だ?
[指折り数えつつじゃが芋を茹でて切り、ベーコンその他と共に炒め出す。終わればトマトと一緒に耐熱皿に並べ、其の上に卵とチーズを流し込んだ。
最後は其れをオーブンに投入し、焼き目がついた頃に取り出そうと。どうやら*グラタンだったらしい*]
[元雑貨屋の前まで来て漸く]
あ、そうか。
レベッカさんはもう……。[改めてコンビニに向かう]
[夕日が、山の向こうへ沈んで行く]
[コンビニに着くと、レベッカの居るレジにビターチョコレートと500円硬貨を一枚出して]
お久しぶりです。
[はにかむような笑みを浮かべた...に、レベッカは驚きの表情になった]
『村にはもう来ないと思ってた。元気になったのね?あなたもしかして何日か前に店の前まで来てなかった?』
[矢継ぎ早に質問されると、どれにも小さく頷く]
サクラさんって何処に居るんですか?
『ああ。サクラならすっかり白髪になっちゃったのよね』
[示された塀を見ると、いつかのデブネコが寝ていた]
……。
[猫を撫でながら...はレベッカに、あるいはサクラに伝える]
もしも神様が現れて何かひとつだけ願いを叶えてくれるなら、1年前の僕に「雪の日は大切な人の手を離さないように」と伝えて欲しかった。
それが駄目なら、4年前の僕に「その人に手を伸ばしてはならない」とでも。
[煙草の煙を吐き出してレベッカは淡々と]
『今日の空は昨日とは違うんだよ。明日は明日の風が吹くんだし、あんたまだまだ若いんだから、前につんのめる位に生きなさい』
[そう言うと、煙草を吸い殻入れに押し付けて、ポケットから取り出した紙切れを差し出した。
そこには墓地への地図が書かれていて]
『やっと会いに行ってくれるんだ?』
[...は、会ってくれるかな、と苦笑しながらも礼を言った]
[一人たどり着いた、手入れが行き届いている墓の前に板チョコレートを置いて手を合わせ]
他のチョコだと怒ってたよな。
[懐かしさに目を細めた]
[それ以上の気持ちは言葉にならずにしばらく立ち尽くし、昔と変わらぬ風の音を*聴いた*]
[昼過ぎには目を覚まし、時計を見ながら指折り数え]
61時間つってたから…
ん?あと何時間になるんだ?
ま〜いいか!
アーヴァイン先生のこったから言ってる事も適当だろ〜しな!
[そういえばセシリアが先生に言われてたものは何だったんだろう?と思い出した疑問に首を捻ったが]
…今の内に見れるもん見とかなきゃな。
[教室、体育館、職員室、近所の公園…高校時代によく遊びに行っていた場所や思い出のある場所を一つずつ周り、懐かしい思い出の幻影を目に焼き付けるように*見入っている*]
[体の痛みに目が覚めた。
自分がどこにいるのかわからず、呆然として当たりを見回す]
タイムスリップの次はテレポート?
[見当違いのことを呟き、状況を把握する為そろそろと歩き始めた]
[人が住んでいる気配はないとは言え、見知らぬ家にかってに上がり込んでいるのは気まずい。もし、ここの住人にみつかったら間違いなく泥棒扱いだ]
俺らしかいない世界で良かった……。
[呟いて、室内を見回す。
どうやら奥の部屋は店鋪らしいと気づき、今は使われていない様子のその場所に見覚えを感じ目を見開く。]
ここ、雑貨屋か!?
[混乱して室内を見回せば、視界の隅にスイッチの入ったままのテレビ。
そこに移るのは目覚めるまで一緒に生活していた同級生の姿]
ラッセル!?
[タイミング良く、店鋪の前を車が通る。慌てて外に飛び出せば、そこは昨日まで自分がいた場所とは明らかに違う、沢山の人の気配]
かえって……来た……のか?
[呆然として呟いた]
[ふらりと訪れた図書館で、受験に向けた自習をしている自分達の幻に出会う。以前に見た幻よりも、いくぶん陰が薄くなった様に見える]
自習って言いながらいつもすぐにおしゃべり会になってたわね。
[頼み込んで講師をしてもらっていたシャーロットが怒っている。メイはやっぱり何か描いている。幻が消えると、窓に手を当てて]
むつとせを 隔てし我と 磨りガラス
ふれなば伝う 冷たさありて
[...は少しだらしなくまどろんでいたけども、光が目に入り意識が戻る。そういえばグレンはどうしたかしらと、雑貨屋へ足を向けると聞き覚えのある声が]
あら…。グレン。お帰りなさい。
心配してたのよ?
[ふとテレビを見やり、目を少し見開いたけれどもすぐに取り繕った表情を]
[聞き覚えのある声に、びくりとして振り返る。
そこには見覚えのあるクラスメイトの顔]
ローズ?
やっぱり戻ってきたのか!
……ここ、2007年だよな?
どうなってんだ?
[状況把握に夢中で、テレビを見たローズの視線には気づかずに]
戻ってきちゃったみたいね。
残念?それとも嬉しい?
別にどうにもなってないわ。
普通に時間が過ぎてて、普通の生活が流れてる。
それだけよ。
私は、少しだけ戻りたいな、って思っちゃった。
まぁ戻ってきたら戻ってきた同士、楽しくやりましょうよ。
今日はハーヴェイやソフィー達と飲みましょうって話してるの。
勿論グレンも参加よね?
私、全然皆と遊んでないんだから、もう少し楽しみたいのよね。どう?
――朝 図書室――
[夕飯の片付けをする序に立ち寄った図書室のいつもの場所で、物思いに耽ながら捲っていた本に何時しか眠りを誘われて。昨夜はそのまま寝入ってしまったようで。
窓から差し込む光に春眠は奪われていく。]
最近…まともな場所で寝て無ぇな…。
[後頭部から首筋を擦りながら、固まった体を解す。ガチガチに硬くなった筋肉は微かに悲鳴を上げる。]
温めた方が良いかもな…。梅ばぁの銭湯に行くか…っとその前に家に顔を出していくか。近くまで来てるんだし。
[気がつけば高校を卒業して以来殆ど寄り付いていない自宅。協力隊として派遣されれば最低2年は帰って来れない事を考えれば、やはり両親に顔を見せた方が良いかと思い立ち。
起きたその足で自宅へと向かい、その日は家族との再会に時間を費やした。]
[ぼんやりとした表情で起き出すと、まだ手に冷たい水で顔を洗う。昨夜は随分遅くまで花火をしてはしゃいでいたせいか、完全に寝坊をしていた。]
…あら?今日の小人さんはギルバートさんなのね。
[オーブンの中を覗き込んでいる後姿を見て声をかけると、食堂を出て雑貨屋へと向かった。]
[ローズの問いに、少し考えた後、柔らかく笑い]
どうだろうな?
向うは楽しかったけど、ずっといる場所じゃないって気がする。
見たかったもんも見れたし、戻ってきて良かったんじゃねぇかな。
[そう言うも、戻りたいなの言葉には頷いてテレビを見やり]
ま、あっちであいつらが楽しそうにしてるのはうらやましいな。
俺らも負けずに楽しくやろうぜ。
多分、食環境だけはこっちの方が良さそうだ。
[意地の悪い笑みをみせた]
お、ハーヴとソフィーも戻ってたのか!
俺と一緒に戻ってきたのかな?
俺は夜は暇だ。騒ぐのは大歓迎。
で、飲みってどこでやる?
せっかくだから、ここでこれを肴にっつーのも悪くないんじゃねえか?
[テレビを指して]
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