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[掴んだもの。まさにその姿はある意味で「勇者」だったのだろう。その時、またフっと後ろから、声が聞こえた気がした]
(マコトちゃん………)
(……やっぱり……)
[振り返る。誰も居ない]
…… サクラ、ちゃん
やはりブラジャーはよいものだ……
じゃなくて!
[ブラジャーを投げ捨てた。
それをすてるなんてもったいない!
……というのは完全な空耳だった]
[いや。その前に確認したいことができた。
自分を呼ぶ声の主――]
……サクラちゃん。サクラちゃん?
[自分を呼んでいる人物の名前を呼びながら
別の部屋へと+向かった+]
[ゴトッ、パリィン!]
うわっ!?
[そして、再度聞こえる物音がある]
今の…?
なんか、ガラスが割れるような、音
……そういえば、サクラちゃんが大事にしてた……、鏡が
[近くの部屋にあった気がする*]
え……
[踏み出す足が何かを踏む。
じゃり、と今まで踏んでいた、木の床とは違う感触]
なんだ?
[かがみ込んで、床を撫でる。
尖った感触に、指先が跳ねた]
なんだこれ。
ガラス……鏡?
[ガラスの割れた手鏡が、薄い光を跳ね返す]
今の音、これじゃない、よな。
サクラちゃんの鏡はたしか[大浴場]じゃ……
[物置を後にする]
いやいや確かにおっきな鏡あったけど!
大浴場の鏡を私物化するのはよくない。
[ぷるぷる首を振る。サクラちゃんの笑い声が聞こえた気がした]
サクラちゃん、どこ……?
[割れた手鏡を持ったまま、すぐ隣の部屋へ向かう。ほんの少しだけ開いたままのドアのノブに手を*置いた*]
[ぐるりと狭い部屋を見渡す。
薄暗い部屋。埃っぽい匂い。]
鏡…割れてる?
[視覚が後手に、嗅覚が優位に立つ部屋に微かに漂う
細かい欠片の匂い。]
[瞬きをする]
けほっ
[誰かいる? と問おうとして、むせた。
その四畳半は、ひときわほこりっぽかった]
むう。秘密基地も、跡形無いな。
[口を押さえて握りしめていた手鏡で空気をあおぐ。舞い上がった埃は手鏡をよけて泳ぐだけで、ほこりっぽさは変わらない]
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