情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [メモ/メモ履歴] / 絞り込み / 発言欄へ
[彼の手から滑り落ちたナイフが、床に落ちて。甲高い金属音が、居間に響く]
[緊張が解けたのか、一気に体中の力が抜け、イェンニの血だまりに膝から落ちた]
[途端]
………!
[ざわり]
[全身が総毛立つ、感覚に、背中が跳ねた]
[ざわり]
[毛穴という毛穴から、冷たい汗が噴出す]
[未だ、じくじくと痛む脇腹の傷が無ければ、発狂していたかもしれない]
[――得体の知れない恐怖が何なのか]
“おまえさんも、向こうへいっておいで”
[その声と共に、知る]
―――――!!
[狼に変貌したヴァルテリが、ユノラフの喉笛を食いちぎる様を目前にして]
[――この、圧倒的な恐怖に晒されて、マティアスもウルスラも、死んでいったのだろうか]
[仇を目前にしながら、身体が動かない]
[ニルスに目をやると、信じられない、といった様子で小さく首を振るのが見えた]
―居間―
[クレストの持ってきたナイフ。
その行く末を見据える。
血に染まる居間。
血に染まった友の背を、見据える――]
[他ならぬ、友が手を血に染めるのは。
自分がきっといないからだと思えば。
何も言わず、ただ、見守る]
[ごめん、すまない、謝罪の言葉ばかりが口をつきそうになっても。
届かないそれらは自分の慰みにもなりやしない。
だから、しゃっくりを堪えるように、息を吸うた]
[再び、ナイフを手に取ろうと、手探りで探すが見つからない]
[その間も、ヴァルテリだった狼が自分達を見つめているのを肌で感じながら]
[それでも、指先は、必死でナイフを求めていた]**
[眼鏡を外したぼやけた視界の中、投票を終えて出ていったはずのクレストが戻ってくるのを見る。
異変を感じ取るのは、>>6 クレストが飛び掛かってからのこと。
慌てて眼鏡を掛けてソファーから立ち上がるも、間に合うはずもなく。
クリアになった視界がまず捉えたのは、>>7イェンニの喉元から吹き出す赤色の血だった。
驚きで>>10 ヴァルテリの呟きが耳に入らず、クレストへ寄ろうと数歩歩み出した時には、>>11ヴァルテリはユノラフの背後にいた。
聞こえた声に振り返った時には、もうその喉笛は噛み切られた後。]
………ユノ、ラフ。
[ただ呆然と、赤く汚れた居間の床に倒れていく友の身体を、目を見開いて見た。
そして。]
―――………ヴァルテリ殿。
[ゆっくりと視線を動かした先に、>>12 血を舐める灰色の狼を見る。
その今までと変わらない言葉遣いと、今までとは大きく違う姿とに、ニルスは息を飲む。
しかし、怯えている暇などはない。
僅かに震える手をぎゅっと握り、緩く首を振り、ニルスはじっとヴァルテリを見詰めた。]
……ご老体に鞭打つこともありますまい。
大人しく御隠居なさってはどうですか、ヴァルテリ殿。
[さて、狼に変じた彼に冗談はどれほど通じるか。
勿論、ニルスとて余裕で冗談を口にするわけではない。
出来るならば、争いたくは無い。争ったところで、どれだけやれるか。]
それともやはり、我々も喰い殺さねば気が済みませんか。
[じりじりと後方に下がりながら、クレストの様子を窺うのに後方に視線を遣る。
>>17 クレストが落としたナイフを探すのを見つければ、クレストを狼から庇うように二人の間にニルスは陣取る。
ヴァルテリを真正面に捉えながら、ニルスの視線は時折左右へちらりと動く。
武器になるものを探すかのように。]
[怯えをみせるクレストから、軽口をたたくニルスへと視線をむける。
距離をとる仕草は気にしない。
跳躍すればすぐに詰められる距離だ]
隠居してられればよかったが、そうもいかんようになってしもうたからの。
なぁに、お前さんらが見逃してくれるのなら。
わしはこのまま去ってもよいのだがの?
[ふん、と鼻を鳴らして、ニルスが隠すクレストへと視線を向ける。
血の匂いが動いたことで、ナイフの動きを知る]
それとも、おまえさんらが、わしを殺すかね?
[悠々と問いかけながら、何時でも飛びかかれるように、身を低くした]
“見逃してくれるのなら”
[場違いに、ゆったりと喋る狼の声が耳に届く]
――それは……出来ない。
[声も無く呟き、彼は首を振った。……指の先が、何か固いものに触れた]
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [メモ/メモ履歴] / 絞り込み / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了