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なんていうか… その?
[歯切れの悪い話し方に、首をかしげ見上げる。
いっそう深くなる眉間の皺に、
つられて眉がへの字になった。(>>30)]
何かお辛いことでも?
――…え? 声?
もしかして居場所…わかる、かも?
[不確かな情報。
でもそんな情報にさえ、
乗ってみようと思うのは、彼を信じたから。]
理解、出来ないでしょうね。
ある日、突然に全てを失った男の気持ちなど。
[寄り添うような2人の方へ、
ゆら、と振り向いた店主の手には、
細い金属の―――火掻き棒。]
ええ。別に構わないですよ。
理解などしていただかなくても。
邪魔さえ、しないでもらえれば。
[両手に構えた金属の棒が、
ゆるりとヨシアキへ向けられた。]
え? 肩こりですか?
肩こりって放っておくと、
大変なことになるって言いますし…
[冗談と一蹴できない口ぶりに、おろおろと。
しかし苦笑のため息に、くちびるはゆるく弧を描き]
虫の知らせでも直感でも。
信じないより信じたいです、わたし。
えぇ、行ってみましょう?
きっと首を長くしてお待ちですよ?
[後に続くようにして進む。
向かう先は、見慣れた景色をいっそう濃くして――]
[>>29いつかとおんなじ様に笑ってくれる相棒の顔が見えれば、ぐし、と涙ぐみそうになるけれど。
ぺちり、と額を叩かれて。ただうーと唸った。
手を握られる、痛くなく。
導かれるまま相棒の後ろに隠れるが]
相棒……
[ゆらりと立ち上がった骨董屋が、火掻き棒を構えるのを見ると、心配そうにヨシアキを見上げる]
普通のじゃない?
でも、ご本人さんが大丈夫って仰るのなら。
きっと大丈夫ですね?
[必要以上に干渉せず。(>>37)
きっとその手の力があるのならば、
見えたであろう重なる手は、生憎見えず]
こちらこそ。そう言って頂けると嬉しいのです。
[のんびりとした口調を真似て。
たどり着いた先に、瞬きひとつ。]
尾石荘? って確かネギヤさんが大家さんの?
こんな身近な場所に、グリタさんが?
[示された場所に、二つ瞬き]
――やあ、判りやすくて助かります。
[大体の事情を察知して、鞄に手を入れる]
理解はできませんが、大切だったのでしょうね。
どうしても、取り返したいのでしょう。
そのためだけに生きているのでしょう。
[落ち着いた声音で、訥々と続け、]
[鞄から、ぬるりと手を出して――]
そこで、これを用意しました。
[差し出された火かき棒に物怖じもせず、
タオルに巻かれた何かを取り出す。
隙間から垣間見えるそれは、土で汚れた骨だった]
僕は、荒事が、苦手なのですよ。
[心配そうに見上げる相棒に目をやらず、
視線はゼンジの瞳にあわせたまま、
次は鞄から金槌を出して、鞄を相棒に渡す。]
……。何の骨だと思う?
[言いながら、自分の足元に“骨”を転がす]
ねえ。僕は、これから、どうすると思う?
灯台下暗しというよりも、
木を隠すなら森の中に近いような…
[そう言えば、
結局あの空き地に骨を置いていた犯人は、
結局見つかったのだろうかと、
あまい警備配置に首をかしげ]
そうですね。言ってみるのが一番かと。
もしネギヤさんに責められたら。
そのときはわたしが対処しますから。
[ごめんください、と後に続いて中へ]
……ええ。そうですよ。
私のこの3年間は、そのためだけにあったのです。
だから、このまま何も―――
[動じない相手の態度に、気勢が殺がれる。
得物の先を下げ、男の手元を見守った。
鞄から取り出されたモノに、軽く、目を瞠る。]
それ…、は……
[現れた骨。鞄から取り出された金槌。
繰り広げられる光景に理解が追いつくと同時に、
顔から音を立てて血の気が引いた。]
やめろ…!
彼女に、手を、出すな――…
[悲痛な声を絞り出す。
止めるべき手は、固まったように、動かない。]
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