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ありがとう、助かりました。
[白い髭の男の態度に合わせて、せいぜい英国紳士……ではないけれどそれっぽく、帽子を胸に当てて会釈する。左腕に抱きついた兎のぬいぐるみが、動きに合わせてかくんと頭を垂れた]
それにしても、すごい人出です。みんな、一目「女帝」を見に来たのでしょうか、ね?
[視線を蒸気機関車のある方へと向けてから、また、にぱっと笑うと首を傾げた*]
[車掌アナウンス]
業務放送、業務放送〜。
今こちらに居られるお客さま方は、全てまとめページにてCOされた方でよろしいでしょうか?
只今より、フリーに飛び入りの方を募集いたします。
ほぼ問題ないと思われますが、まだこちらにいらして居られない方1名分は、もしもの場合、定員を増やす等の措置で対応させていただきます。
万一何かございましたら、メモかまとめページコメントにてご連絡をお願いいたします。
また「入村欄」チェックにご協力をお願いいたします。
もしこちらにまとめページ未COの方が入っておられましても、差し当って抜ける必要はありませんので、そのまま旅をつづけられますよう、重ねてお願いいたします。
ああ、思い出しちゃだめっ!
[目を強く閉じて耳をふさぐ]
もうアイツはいないんだから……この旅が終われば、アイツらとだって……!
[顔を上げて豪奢な列車を見る。どうやら搭乗が始まっているらしい]
[広間のベンチでピロシキを食べ終える頃、隣にジャケットを来た中年の男性が腰掛ける]
遅かったのね。女帝が出かける前に来てくれるか心配したわ。
[白い日傘を回し、赤い唇が笑みを刻む]
ありがとう。
[男から封筒を受け取ると中を確認する。
入っていたのはシベリア鉄道のチケットと旅券。
どちらもマティアスのものである]
[ピロシキの入っていた袋を男に押し付けて立ち上がる]
私がシベリア鉄道に乗っている間、"彼女"を大切にしてあげてね。
[釈然としない男の顔を見て、下品なほどの満面な笑顔になると、状態を傾け、男に顔を近づける]
"彼女"が奪われたのは自分自身だ。それ以上奪ってはいけないよ。
もし"彼女"に何かあったら──長い付き合いだ。わかるだろう?
[まるで公衆の面前で日傘の影で口付けをしているような姿。ひそやかな囁き声]
じゃあ行って来るわね。見送りはいらないわ。
[男から離れるともう一度、満面の笑顔を向けて、そうして駅舎へと歩き出す]
−駅舎傍食堂−
ハチャブリと、ハルチョーを。
[半熟卵とチーズを乗せた舟形のパンと米や胡桃の入ったスパイシーな牛肉のスープ。
それらを店員にオーダーしたひとりの声は幾らか掠れを帯びていて低い]
(今のうちにすべきことは済ませてしまわないと)
[窓の外には駅舎が見える。懐中の時計は時間を示す。
簡素なテーブルの上には分厚い手帳には今回の旅行の行程が記入されている。
その一ページを開いて万年筆で書きこんでいくのは運ばれてくる料理名。
それから、街の雰囲気、駅舎の簡単なスケッチに似た手記、エトセトラ、エトセトラ]
[そんなものを書き込んでいく間に、頼んだメニューがやってくる。
焼きたてのハチャブリは卵の黄身を崩すと、とろりとした金色が舟形のパンの真中のクープで香ばしい香りを立てるチーズの上に広がっていった。
一口噛み切り、二口三口と噛みしめる。チーズの香ばしさ、卵のまろやかさ、そしてふんわりとした独特の生地]
ああ、やはりこのスタイルが美味いね。
[噛む動作に合わせて少しだけずれた曇り眼鏡を押し上げるその表情は満足そうだった。
続いてスープに木の匙を入れると雫と一緒にスプーンから惜しくも溢れた米がぽたりと赤い表面に小さな王冠を作り出す。
口に運べば生の胡桃の食感の楽しさとスモモの味わいが舌を楽しませている。
肉は程よい食感を保ち、唐辛子の辛さ、スパイスのフレッシュ感。
五感を通じて得た感想は、すべて手帳に書き込まれていった。
これが、丁度一時間ほど前の話]
−駅舎内キオスク前−
この白ワインのボトルと…ああ、そこのピロシキも。
これは肉が入っている?そう。じゃあ一つ。
チェブレクも…え、チーズ入りもある?
それなら入っているものといないものと一つづつお願いしたい。
[そしてあの店を出てから一時間後。すなわち現在。
先程の掠れて低い声は、店員に向かってあれこれ質問をしながら大量の食糧の購入を行っている。
味付けした羊の挽肉を極薄く伸ばした生地に詰めて、油で揚げたチェブレクは、ぱっと見たところ大きくて薄い揚げ餃子みたいに見えた]
─駅舎の中─
[乗車口に向かう途中で、先ほど悲鳴を上げた少女が耳と目を閉じているのを見つける。
いたずらっぽく微笑むと、背後に回り、背骨の上から下まですーっと指を滑らせる]
あ・な・た・ど・う・し・た・の?
[甘い問いかけを投げた]
[視線をやった先、人混みと柱や内装の向こうに「女帝」はあるだろう。それから――]
……。
[唇の、ほんの端っこに笑みを上らせて。しかしそれも一瞬のこと]
―駅舎前の喫茶店―
さよなら―…‥
――貴方と私は縁が無かったのよ。
私は行くわ、
だからさよなら、永遠に―…‥
[冷たい瞳は氷の様に、男を見つめる。
大きい鞄を持ち上げて、踵を返すと、歩き出した。
差し込む光に黒髪が一瞬蒼く光る。]
[お客さんどこの人だい。すくなくともこの辺の人じゃあなさそうだ。
そんな問いかけに、男とも女とも知れないその眼鏡姿は笑った]
まあね…世界の果てから、ってところかな。
[会計を済ませて、買い込んだ中から欧州から運ばれてきた、
とても甘いチョコレートバーのパッケージを切って口に放り込む。
それから買い込んだ紙袋を抱え、足元に置いてあった革の大きなトランクの
取っ手を掴んで持ち上げて歩きだした。
器用に唇の動きと首から上の行動だけで咀嚼して短くなったチョコレートバーを
口の中へと放り込みながら向かう先は乗車予定の列車のプラットホーム。
チケットはコートのポケットに突っこんだまま、歩き出せばその端を風がぴらぴらと
ブーツを履いたその足へ先を急かすように弄っていた]
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