[女子や怖がりに悪戯をしていたら大人たちが悪戯少年へと口々に>>34>>35>>36]
ちぇー。
なんだよー、大人たちだってきつねぐもが出るとかみかくしが起こるって言ってるじゃんか!
[子供達は案外大人の話を聞いていたりするものなのだろう
きつねぐも。雲の噂が出るのは口うるさいオババの話だけじゃない]
オイラはオババや大人が言ってた事言っただけだもんねー。女子が勝手に怖がるだけなんだってばよ。
へへっ、オイラはかみかくしなんてこわくねーもん!
[鼻の下を指でこすって、得意げに言ってやるその姿はまさにあだ名である悪戯っ子の称号に相応しいだろう]
― 日暮れ後 ―
あー、よかった。
ようやく店じまい。
[煮詰まった豚汁は、最後にネギヤが平らげた。
両手を組み、伸びをする]
ネギさん、来年はもう少し冷たいものを売りましょうよ。
冷やしキュウリとか、冷やしトマトとか、ナスの浅漬けとか。
豚汁は運動会のときもやりますし、ね?
[ネギヤはいつものあの微笑を浮かべてウンともスンとも言わない。
もう、と呟いて見上げると、いつの間にか提灯が夜に浮かび上がっていた*]
これ見ると、ああ、お盆だなぁって思いますよね。
ほお、毎年縁起のいい方角を暦か何かで調べているのかい。
[それは初耳であった。]
……出来ればネギは少な目に願いだい。
[本当は入れてくれるなと言いたいのだが、日頃誰それの食事に口を出している手前、あからさまに好き嫌いは出せないのである。]
[祭りの準備のどさくさでお面屋から拝借したのか
去年の祭りで買ったのを持ってきていたのか]
転校生もかみかくしこわいのかよ?だらしねーなあ。
へーんだ。きつねに連れて行かれそうになったら狐仮面に大変身して相手になってやるんだぜ!ヒーローなら負けないはずだもんな!
[すちゃ!と狐のお面をかぶって、シャキーン!と紙芝居ヒーローのようにポーズを決めるだろう。紙芝居の影響、モロだ。しかしいまいち物足りないのは]
ここはマントがほしいとこだなー。なーなー、祭りで用意したのであまってる布とかどっかにねーのか?
[遊びが、いつの間にか遊びは仮面ヒーローごっこに切り替わろうとしている。ころころ遊びは切り替わるものだが、祭りの日の子供はより浮かれてるものだろう]