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……、
[写真を撮る者、驚く者、感嘆する者、鍋を食べる者。それぞれの反応をする面々を見渡してから、テンマの問い(>>20)に]
この現象自体を知るわけではありませんが。
これが何によるものかはわかっています。
彼らによる攻撃か……あるいは彼らの影響です。
どちらにしても彼らの仕業には違いありません。
彼らは、空の向こう、宇宙に存在し……
常にそれと知られず我々人類を、動植物を、地球自体を……観察し、攻撃し、いずれは蹂躙しようと目論んでいるんです。
唯一であり多数であり……
何よりも恐ろしい存在です。ある種絶対的な……
途方もなく強大な存在でありながら……それゆえに、多くの生命はまだそれに気付かずにいる。
[ふ、と閉じた傘を揺らし]
これは彼らに対するせめてもの防衛です。
真に対抗するために……
僕は日々、「救済」の実現を目指しているんです。
[などと説明して、再び外の光景を*見た*]
聞こえてくる…ハナノコエ
混ざって 小さな 呟きが聞こえた…。
私 意外にも 花の鳴く声が聞こえる人がいるんだね…。
なぜ 花たちは狂ったように鳴くんだろう…
頭がイタイ・・・
君も?・・・
[夜が開けるが まだ 雪は降り止まない。
昨晩よりは風が治まった様子で 傍観魏を羽織って外へでてみる。
ハナミズキの花は 雪の中で今を盛りと咲き誇っている。]
まさか こんな時期に 見れるとは思わなかったな。
[差し込む朝日を浴びて仰ぎ見る花は眩しく うねった枝は 天へと手を伸ばしているかのように見える。]
綺麗だ・・・。ミズキ…。
[ポツリ 呟いた。]
[そろそろ起きてきただろう 連れに]
獏君。こんな事になって…誘って悪かったなぁ。
私は1週間の休みを貰っていたから平気だけど…。
[溜息をつきながら 申し訳なさそうにバクに声を掛ける]
そうだ。
退屈なら、タカハル君や管理人さんのところの女の子と遊んでくればいいよ。
丁度同じ年くらいだし…
私は…少し気分が悪くて・・・
[青い顔をして しばらく ごろりと横に*なるだろう*]
- 早朝・割り当てられた家屋内 -
〔瞳は虚ろ。
捉えるのは朝の光を受けて舞う、塵。
結局、杏奈は眠りに落ちる事が無かった。
押入れからシーツを引き出すと、
身体にきつく巻きつけて部屋の隅に埋まり。
そのまま朝を迎えた、という具合。〕
―― … 。
〔勿論、あらゆる事に手がついてない。
逃げる様にこの場所へ来て朝を迎えたのだから。〕
- →割り当てられた家屋前 -
〔丸まったシーツがちょこちょこと。
家屋の前へ踊り出ると見上げ、立ち止まり。〕
……。
〔言葉無く、望み続けるのは
世界を覆い溶け出しそうな、ハナミズキ。〕
―――、え?
〔遅れて出た、感嘆は疑問に近い。
寒さでかたかたと小さく震える白いシーツ。〕
〔恐らくの高さは10m程度。
ハナミズキの中でも大型なのだろう。
その真下、白のシーツが黒の真ん丸を揺らした。〕
――、あれ?
〔黒の真ん丸がはらり、散らす言の葉。
シーツから伸びた手が頬をなぞる。〕
え、え?……え?
〔其処には確かに頬を伝う、温もり。
流す本人すらその理由がわからない。
ただ、見上げていた。それだけなのに。〕
〔杏奈の胸が、きゅうと音を立てる。
雑巾をきつく絞る様な、あの感覚。
無理に言葉にすれば、其れが一番近い。〕
――。
〔指先に残る温もりを見つめ、逡巡。
ほぅ、と息を吐き唇をきつく噛み。
ハナミズキをもう一度見上げると〕
……御腹、すいた。
〔ぽつり、と呟いた。
白のシーツはそのまま管理棟方面へ向かう。〕
- 管理棟・玄関 コルクボード前 -
〔結局、一言で言えば世間ズレしているのだ。
杏奈はシーツを纏ったまま此処まで歩いた。
目撃した者が在れば不思議に思うだろうか。〕
えぇ、と
〔辿り着いたボードの前で、
文具を持参していない事に気付くが、
周囲を見渡せば用紙とペンは備えられていた。〕
〔一枚の紙とペンを手に取り。
ペンでこつこつと顎を叩いて逡巡。〕
よし。
〔貼り付けたメモを見つめ、真顔で頷いて。
白のシーツをふわり、と翻すと
何食わぬ顔で表へと歩き出す。〕
……、
〔辿り着いたのは、
管理棟近くのハナミズキの真下。
微かな風に揺れるシーツを纏ったまま、
潤んだ瞳は暫くの間、見上げ続けていた*〕
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