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誰だ、ここにアンテナ建てるって決めたのは!
[汗をぬぐい、叫ぶ、小声で。
足をゆるめて、周囲の安全を確認するため首を巡らせると、見覚えのある建物に気づいた]
あれは――
[不思議な印のある扉――近づいてよく見るとそれは赤黒く沈んだ色をしている]
血……だったりして。
[印をなぞるように指で触れて、そっと扉を押し開けた**]
誰かいますか ?
[ 目標をロストした男性は、のろのろと歩きだした。
どこへ向かうのだろうか、話は通じるのだろうか――屍人の中には人間としての意識を残す者もいると聞いているが。
ふと、よぎる考えがある。
もしも話が通じるのならば―――]
……逃げ切れた ?
なら、探さないと。ソラの視界は、どこ?
[思い、探すも、映るのは砂嵐ばかり。
だから壊れたラジオを直そうとするかのごとく頭を叩こうとして――その手が止まる。
女は駆け出した]
助けてください!
[焦燥を滲ませた声は、物置を出て歩き出した人影に向けて**]
[―――もしも話が通じるならば。
この村のどこかにあるらしい、異界との“境界”。
その、在り処について訊いてみたい、と。
古い文献には、屍人ははじめ、“境界”を守護するために生まれたと記されている。
それは真実か否か、そして―――その役目は、今もなお伝えられているのだろうか?]
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