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―街の「中枢」―
[黒と紅、穢れた双翼で空を飛ぶことはあたわず。
周囲からの「歓迎」を受けながら、街を彷徨う事になった。
――その場所に辿り着いたのは、如何なるタイミングであったか]
あのぉ…… こんばんは?
[ドアを細く開け、隙間から覗き込むようにして控え目に声を掛ける。
その身体は既に白と呼べる場所がほとんどなく、中でも片翼の黒がより異彩を放っていた]
ご挨拶に伺ったんですけどぉ……。
[控え目に口元へ手をやる視線の先に、疾駆する見知った男の姿があった]
――そうかい。
[呟くように、問うように、
ふいごの先に落とされる言の葉に、三白眼は冷えて返す。
弾かれ傾く幼い子供たちのように、
情報屋は刹那の笑みを目前に、その刀身から手を離す。
『炉』より離れられるのは、人の身体におそらく数歩。
手馴れるままに、ポーチより抜いた3本の投げナイフが部屋の中を煌き舞い踊る。]
――あんたも。
[来たのか。と。
黒い翼を視界の端に、にたりと哂う中枢。
『目』や『耳』から、上がる情報は少なくなってきていたが。
この二体が、街の中、大きく暴れていたと報告の上がる二つが『ココ』にいるなら]
俺は今、俺の願いを叶えるしかないよな。
[ゆっくりと、情報屋の指先は、己のベルトに備え付けられる一つの装置へと伸びる。]
[
今までの街中の紛争の境に落ちるどれよりも
派手な爆発音が。
むき出しのコンクリートを揺らす。
]
[其れは、実験体0331号の人格の揺らぎとして最終的に研究施設に認識された。だが、事実は――――。]
[舞い踊る三本のナイフ。
ためらわず渦中へ差し出した腕は躍る。
カッ 肘で跳ね上げる
カッ 手首で捻り落とす
――ざくり。ひとつは二の腕を抉った。
視界掠める翼人の黒に目を瞠りながら男は、
倒れた双子の"実"を抱えに血飛沫く腕を伸ばす。
閃光が、奔る*]
[何時の間にか、
其れは周囲の景色を屈折させながら其処に居る。]
― とある二階建てのビル ―
[霊体とほぼ同義である其れは、
完全に純粋なる意思存在そのものだ。
その姿は、屈折率から、かろうじて分かるのみ。
誰かが気付けば、こう口火を切るだろう。]
『アス』と名乗っておこうか。
あの2012年の日、
全ての都市が沸騰し、
死が撒かれた日、『私達』は生まれた。
異形も人間も変わりない。
全ての命は、生と死の狭間でダンスを踊り、
生きぬけし《とびこえた》者こそが、この世界を生きるに相応しい。
それこそが、新たな世界の「いきもの」。
[見えない犬歯を舌で触ってから、朗らかにこう言った。]
[――、―――――。
鼓膜破るほどの深く響く強震の後。遠く高くまで、中枢から立ち上がる不完全燃焼のどす黒い煙。
それは誰のものか。
鮮やかに溜まる紅の上に、対照的な真っ白い帽子が、強い風に舞い上がっていたそれが、
ふう わり 、
花弁の如く舞い落ちる。
愛を知らず遣われるだけだった双子が、愛を口にする黒い翼が、『運び屋』に引き揚げられたか、
『情報屋』はそれを見届けることは、無く――*]
あたしは――
[爆発の衝撃の中。
レーメフトの背が見えたなら――もしかしたらそれは届かぬかもしれぬが――手を伸ばす]
生きる《愛する》の。
――ここで。
[それは生死の狭間、刹那の間に見た永遠の夢。
天人は、堕ちて穢れた故に知ったのだ。
――生きる《死ぬ》理由を**]
―― カア ――
―― カア ――
[中空に響く、鳥の声。
カラスかハゲワシか、いずれにせよ奇形。
死体積れば集るもの、そういういきもの。
光が射しはしないが、明けゆく。
燃え上がらず燻る尸達の山で男は見遙かす。]
[片鎖の切れた馬銜の端から、どす黒い煙。
葉巻でも吹かす態で上向けば――
天空に舞う翼の黒さと融け合った。
尸に腰下ろすまま、振り返る。
眠る赤子を抱く女。…子守唄。
視界に確かめ、男は"頭巾"をかぶり直す。]
…
懐かしかったんだよ。
[何かへささやく。気安さの所以を。
遊ぶ双子。
思い出に出来ないものは、何処かへ眠る。
いずれ迎えに来るか引き揚げるかする…
*星の巡り音*]
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