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[はっと思い出したように先程、気が向いたらとメールが来ていた彼女へとメールを送ろうと携帯を開き文章を作成する。]
宛先 マシロさん
件名 Re:Re:美夏です。
内容
今、デンゴ君から教えてもらったのですが、この世界に残っているのは私たちを含め6人みたいです。
残っている人たちの名前は
ズイハラシゲユキ ササキデンゴ
クニモトジュンタ イノウエマシロ
アサクラミナツ ウエハライマリ
宛先を入れなくてもメールが送れるのは本当みたいです。
今、ジュンタとデンゴ君と3人でいるので気が向いたらいつでも連絡くださいね。
P.S. マシロさんって霊感あるんですか?
[最後にどうしても気になっていた一番聞きたい事を添え、ぽちりと送信ボタンを押す。
ふいにデンゴへお腹が減ってないか?と問い掛けるジュンタに]
色々教えてくれてありがとうね。
デンゴ君のお母さんが作るみたいには上手に作れないかもしれないけど、お腹空いてるなら一緒にご飯たべよ?
[目の前にいる少年の頭をぽんぽんと撫でる。ぐぅっと鳴ったお腹にはくすりと笑みをこぼす。]
じゃ・・・邪魔なんかじゃないよ!
おいでおいで。一緒にいこ?
[顔を赤くしてそう答える。その時ぽつりと漏らしたジュンタの言葉が耳に入る。]
あー。うん。ジュンタから見れば私も死者かもしれない1人だもんね。
でも、私はジュンタが死者じゃないって信じてるよ。
[複雑な面持ちでそう答え、目線を合わせていた少年の手を取り、]
さ!いこっか?
ずっとここでこうしてても冷えちゃう。
ほらっ!ジュンタもいこ!
[先程目の前で消えたアンのようにきっと誰も消えて欲しくないと思い、考えを巡らせているだろう彼にそう明るく声をかけ、デンゴには]
イマリ先輩やそのおじさんは元気だった?
[そんな他愛のない事を尋ねながら家への道を3人で歩いた。**]
[信じている。これほど曖昧で、しかも強烈な言葉があるのだろうか。死者ではないと信じている。さて、死者だと何か問題があるのかな?死者にもし罪があるとするならば、それはこの世界を作った事ではないと思う。その人の罪は、死んだ事。サヨナラを先伸ばしにした事。なんて言いつつ、俺はサヨナラまで一年もかかったのだけれど。]
よしよし、行こう行こう。
腹も減ったし、寒くて風邪ひきそうだ。
[つとめて明るく声を発した俺の頭に、ずきりと頭痛が走る。あぁ、迫っている。また新しい、誰かが消える。止められない、止まらない運命が、俺には重く、辛いんだ。]
―外→俺の家―
[いいのかー?と二人へ問いかけて、
構わないという返事をもらって照れたように笑う]
[ミナツに手を引かれながら雪の還る道を歩いて]
オレんちのかーちゃんロールキャベツが得意なんだぜ!
[そんな他愛のない、思い出が口をついて出る。
イマリやズイハラのことを聞かれ、空を見たままうーと唸って]
イマリは元気そうだった。
けど、おっさんは…具合悪そーだった。
[だいじょうぶかな、とミナツを見上げたとき、
ジュンタの足が止まった。
どうやら、目的地に着いたようだった]
そっかー。デンゴ君のお母さんはロールキャベツ得意なんだ?
お母さんの作ったのとは違うけどロールキャベツにしようか?
[隣で自分と手をつないでいる少年にそう語りかける。]
おじさん、具合悪そうだったんだ…。
うーん。ちょっと疲れちゃったのかな?きっと元気になるよ。
[心配そうに見上げる少年へきっと大丈夫と言い聞かせる。]
さ。寒いからお家に入ろう?
[鍵を開けるジュンタの後に続き、デンゴに家の中へ入るように促すだろう。]
ロールキャベツ!!
[やった、と笑顔を見せてミナツを見上げ、
次いでジュンタの顔を見上げた。
なんとなく、考え込んでいるような雰囲気に首をひねって]
…ねーちゃんのロールキャベツ、まずいんか?
[こっそりジュンタに聞く]
お、じゃ、じゃ、ましまーす。
[鍵を開けるジュンタ。中へと促すミナツ。
初めての家なので踏み出す一歩はひっそりと。
まるで忍び込むような仕草で家へ入った]
へええ。ジュンタにーちゃんちかぁ
[きょろきょろと見回している]
―俺ん家―
リビングはこっちだぞ、デンゴ。
男しかいない家だから、好きにしていい。
テレビは映らないけどなー。
………ねぇちゃんの料理はな、女の子の味さ。
優しい味がするよ。
[思い悩むのはやめにした。とりあえず、今を精一杯生きる事。それが何より大切だと思うから。俺はそのまま、風呂を沸かしに行った。スイッチは入るし、ちゃんとお湯も出るようだ。]
お湯も巻き戻しで、水になるかと思ったぜ。
[軽く肩をすくめてみたり。]
[忍び込むように家の中へと入っていくデンゴの背中を見てくすりと笑う。]
ロールキャベツ…。
[頭の中でぐるぐると何が必要だったかと考える。冷蔵庫の中にはたして材料はあるんだろうかと思いながら。]
ジュンター、またお台所借りるねー。
[そう言って2人を残して台所へと。]
おー。
[リビングはこっちだというジュンタについてリビングへ。
ぺたんと座ってきょろきょろとして]
へー。やさしいあじ、かー。
[微妙な表現はよくわからない。
でもたぶんふんわりした感じだろうとか思った]
[リビングから出て行ったジュンタと、
台所へ行ったミナツを見送って
所在なさげにテレビのリモコンなんかをいじってみる]
やっぱりうつんねーや。
オレんちといっしょ。
[すたっと立ち上がって窓の外を見た。
まだ、雪は空へ還り続けていた]
[台所で1人料理を作りながら考える。]
うーん…。6人の中で誰かが死者。
デンゴ君によるとデンゴ君は死者じゃないとマシロさんが言ってた。
マシロさんは死者と生者の区別がつく人…なのかな?
[ぶつぶつと思った事を呟き頭の中を整理する。自分なりに上手く巻けたロールキャベツを満足げに見つめ煮込み始める。]
この2人以外の中に死者…。
[ポケットから携帯を出し液晶表示を見れば新しい11月1日が始まるまで残り1時間ちょっと。それまでにメールを送らなければどうなるのだろうか?]
[そうしてしばらくぼんやりと考えていれば鍋の中身が煮えたようで、食器棚から皿を出し。盛りつけていく。
それをお盆に載せ、リビングへと。]
デンゴ君、ジュンタ、おまたせー。
ちょっと時間かかっちゃってごめんね。
いびつだけど…食べれる味だとは思う…。
[自信なさげにロールキャベツが盛られたお皿をそれぞれの前へと。]
[お風呂の準備を終えてリビングへ。どうやら、料理もできたらしく。美夏が何やら運んできている。]
うー、腹減ったぁ〜!
めーしー、めーしー、めーしー!
[作ったハイテンション。作り物の笑み。]
[還る雪を吸い込まれたかのように見つめていて
気づけはミナツのできたと言う声が聞こえていた]
おーっ!
めしめしーっ!
[還る雪。還すべき人物はいったい誰。
見つけなければ、望む人物達は帰ってこない。
頑張りなさい。
ムカンシン女に言われた言葉を思い出していた]
食う食うー
[皿を目の前にして、箸を握って。
いただきますの瞬間まではお預けの気分]
[2人のはしゃぐ姿を見てくすりと笑う。
お箸を握りそのまま固まっているデンゴを見て]
ん…?
食べていいよ?美味しくなかったらごめんね?
いただきます。
[手を合わせ頭を少し前に傾げて目の前にある料理に手をつけ始めた。]
-コンビニ-
[ズイハラからカフェオレの缶を差し出されれば]
ありがとうございます
[にこりと笑って受け取り。
缶を両手で包み込む様にして持った。
開けないままで、飲み口をじぃっと見つめて、
ズイハラの言葉に耳を傾ける]
――。
[何も返しはせず、ただ黙って聞いて]
[最後、茶化す様な言葉を聞けば]
――。
[矢張り何も言わぬまま、視線をズイハラへ。
じぃ、と数秒見つめて、缶へ視線を戻し]
…っ
[缶のプルタブをゆっくりと引いた]
いっただっきまぁーす!
家族みたいで楽しいなぁー?
[あはは、と笑って。楽しそうに食べるんだけど。それでも現実は変わらないから。辛いんだと思う。]
[そして十分な間を取って、一口含み]
――。
[飲み下してから]
変な気を遣わせちゃって、ごめんなさい
[本当に小さな声で、一言呟いた]
[会話から逃げる様に意識は携帯を探る。
手はポケットへと伸び、指先にふれる其れ。]
もう、30分もない、ですね…
[アンが云っていた刻限まで、だ。
誰にともなく、ぼそりと呟き。携帯を開く。]
あ
[其処には着信を知らせるメッセージ。
発信者は"ジュンタ"と明記されている。]
…なんだろ
[気にはなる、ものの]
―――。
[掛けなおす事はせず、黙り込む]
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