113 【飛び入り歓迎】フィンランディア人狼騒動【R17】
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……そうかァ。あんがとなァ。
[少女の答えに、マティアスは複雑そうにしながらも礼を述べる。
彼女は、か細く小さな声で、間違いなく一人の名を言ったのだ。]
……なァ。ミハイルはいるかィ?
[ゆっくりと立ち上がり、少女が呼んだ相手に、そう呼びかけた。]
(182) 2013/06/16(日) 22:09:49[大部屋]
[水に毒を流し込むのは、内側から敵兵を崩す為の常套手段。
腹を下す類の毒は簡単に手に入った時代。
非日常的な生活を送るに当たり真水を飲む事も多々あった。
その度に動けなくなっては、ただの肉人形だ。
盾になるだけ、犬や猫よりはマシかも知れないが。
それよりも、脇腹の致命傷を受けた事が一番頭に残っている。
抉れた皮は、肉は夥しい血を流し。
捲れた肉皮から覗く白い肋骨は砕けていた。
泥水の浮かぶ地面から顔を上げようにも、
力は入らず、生臭い臭いと強烈な痛みの中で――
はやく、 ――らくに、なりたい。
護るものなど、故郷には無いのだから。
帰る場所など、もう無いのだから。
熱林の中、苦しみに唸りながらそう願った。
開いた瞳孔は、誰かの影を最後に映して瞬き一つしなくなった]
(183) 2013/06/16(日) 22:15:45[コテージ・大広間]
―― カーテンのない部屋 ――
[降りしきる雪の質は、
もう厳冬の其れと同じもの。
イルマの遺体を迎えに外へ出ていた
養蜂家の衣服は、乾いた粉雪を払って
落とせば濡れはさしたるものでなく。
重ねたタオルに包まって過ごせば、
窓から冷え込みの沁みる部屋でも
時折震える程度で座っていられた。]
(184) 2013/06/16(日) 22:18:19[自室]
[まだ雪質が湿って重かった過日。
振り返らずに、先を踏み固めて
あるいていった若き司書たる彼。
いささか素直すぎるとも感じながら
その背を見守って歩いた年嵩の男は、]
(185) 2013/06/16(日) 22:19:41[自室]
司書 クレストが接続メモを更新しました。(06/16 22:20)
[――――ひとりの部屋で、過日と同じ、
荷馬をあやすときの声をちいさく立てる。]
ほうい ほうい
[ここにいるよ。][…ここにいる。]
[先ゆく若者は過日、ひとりではなかった。
いまは届かせる気のない声が、彼のために*]
(186) 2013/06/16(日) 22:20:49[自室]
―死の淵へ―
[男が最後に見た影――>>183。]
[それは、女の姿のように見えた>>*13。
見間違いか、そうでないのか。
何故こんな激戦地に、女がいるのか。
逃げ遅れた市民なのか。
それを考える猶予も、もうこの身体には無い。
いっそ頭が撃ち抜かれていれば、
苦しむ事もなく逝けたのに。]
(*16) 2013/06/16(日) 22:25:06
ア、…… う、 ア゛
[>>*14当たり前だ、と答える事も出来ず。
ただその声は呻きとなり、ごぷりと血の塊を口から零した。
砕けた肋骨が、肺に刺さったか。
あとはもう、
ひゅう、と声にならない音しか発せない。]
―――
[そうして、身体が浮いた気がした。
ミハイルの身体はそのまま――水の中へと。]
(*17) 2013/06/16(日) 22:25:23
養蜂家 ダグは、メモを貼った。(内容)[メモ/履歴]
2013/06/16(日) 22:26:20
―回想・子供の頃―
[そういえば、マティアスの異能に気づいたのはいつだっただろう。
確か、そう。
まだ子供の頃、両親を事故で亡くした時だ]
[当時は近隣でも珍しかった写真館を営んでいた事もあり、時折、両親は近くの村まで写真を取りに行っていた。その間、まだ少年だった男は祖父の元でカメラを触らせてもらっていた]
[その日、両親は2つ先の村まで写真を取りに行っていた。
いつもは翌日には帰って来るのに、一向に帰る気配がなく、不安で不安で押しつぶされそうになっていた時――]
[マティアスが、見えない両親と会話をしていた。
『事故にあったって言ってる』、確か、そう伝えただろうか。
――両親が帰りの道で落盤に遭い、死亡したという報が入ったのは、それからすぐのこと]
(187) 2013/06/16(日) 22:27:36[コテージ・大部屋]
[
く
ら や
く さ ゚。。○
て し
い お
水 ち
の て
な ゆ
か く
へ ○゜゚ *]
(*18) 2013/06/16(日) 22:29:19
[両親に、祖父、病死した恋人。友人。
失ってきた大切な人の言葉を、マティアスは男に伝えてくれた。
素直で、純粋で、真っ直ぐで、疑う事を知らない友。
その大切な友が、ミハイルの名を呼んでいる>>182のは、きっと、覚悟を決めたのだろう]
マティアス。
俺も…行く。
[だからと言って、一人で行かせることは出来ない。
マティアスの腕を取り、ミハイルとクレストの座るソファへと向かう]
(188) 2013/06/16(日) 22:36:27[コテージ・大部屋]
[
や
さ 影
し と ○゚ 。゚
い 共
悪 に
夢 沈
の み
中 ゆ
へ く
。゚ 。○ ―――]
(189) 2013/06/16(日) 22:37:09[コテージ・大広間]
司書 クレストが接続メモを更新しました。(06/16 22:40)
写真家 ユノラフは、メモを貼った。(内容)[メモ/履歴]
2013/06/16(日) 22:40:20
[幻想的な、
痛みも、苦しみも無いアクアリウム。
暗い水の底で、上を見上げれば仄かに明るい。
煌く水の動きを追い、踊る海藻を見つめて。
魚達の息吹を、直ぐ傍で感じた―――いつかの記憶*]
(190) 2013/06/16(日) 22:40:58[コテージ・大広間]
― 現在・大広間で ―
[>>148 やってきたニルスへと向ける視線は、
昨日よりも幾分かやわらかい。
ただ、彼の発した言葉には、
しずかに、身体を強張らせ。
手にしていたグラスをテーブルへ戻し、
膝にかけていた毛布を、こっそりと握る。]
うっせ、別に好きで着てる訳じゃねぇよ。
学者さんも着たら案外似合うかもな。
[>>161 酔いの回った顔が更にすこし、
赤くなったのは、恐らく羞恥心から。
膝にかけていた毛布を肩まで上げれば、
逆に、スリッパを履いた足がひょっこりと。
む、顔を顰めて毛布をまた膝上へ。]
(191) 2013/06/16(日) 22:46:15[コテージ・大広間]
[>>148雪見酒を楽しんでいれば、学者の姿が。
占い師を探し出そうという提案に、
僅かばかり眉を下げてから]
ナッキを探る方法を持っていると宣言する占い師が、
何人も出た場合、どうするつもりだ?
トゥーリッキが嘘を盾に逃げなかったのが意外だがな。
[自らが有益な存在だと嘯けば、
私刑の対象から外れるかも知れない。
騙るのは、探されている者だけでは無い。
極限状態のヒトは死から逃れる為なら藁をも掴む。]
だから昨日、名乗り出た所で信用できないと言ったんだ。
占い師だと証明する手立てなどないからな。
(192) 2013/06/16(日) 22:49:54[コテージ・大広間]
[そうして迷宮に迷い込むだけ。
誰も信じれなくなって、迷走するだけ。
我が身可愛さについた嘘は誘発し。
惑わされて、踊らされて。
そうしていつか狂ってしまう。]
可愛いだろう。
花冠が無いのが惜しいがな。
[>>161学者の意図を全て見抜けずとも、
クレストの自尊心を煽っている事など理解が届く。
悪態をついて誤魔化そうとしているクレスト>>191に、
己の上着を貸してやろうとするも、何処かに置いてきたらしい。]
我慢しろ。
[仕方無いので、耐えろと短く告げる。]
(193) 2013/06/16(日) 22:55:28[コテージ・大広間]
……あァ、悪ィな、ユノラフ。
[かけられた声>>188に苦笑しながら、礼を述べる。
この律儀な友人は、自分を一人にしまいとしてくれているのだろう。
その優しさに感謝しつつ、余計なものを背負わせたか、と、申し訳なく感じた。]
(194) 2013/06/16(日) 22:59:46[大部屋]
[マティアスが、自分が死者の声が聞こえると知ったのは、自分の親が死んだ時だった。
死んだと言われても、声が聞こえて、会話ができるのだから、マティアスにとっては生きているも同然で。
しかし周囲は、親を亡くして寂しかったんだねぇ、可哀相にねぇ、と憐れむばかりで、彼自身が認知できている親の存在を認めようとはしなかった。
それでようやく、自分が聞いている声は、他者には聞こえていないのだと気付く事ができたのだ。]
(195) 2013/06/16(日) 22:59:52[大部屋]
[それ以来、なるべく他者には知られないように気を付けていた。
もしうっかり亡者と会話をしてしまっても、独り言だとか、気のせいだったとか、適当に誤魔化して。
だが、ユノラフの親が事故で亡くなった時は、自分からそれを曝した。
もしかすると、友に嫌われるかも知れないと言う懸念はあった。
けれども、それ以上に、友を案じる二人の親の言葉を、友に伝えてやりたかったから。
嫌われるのにも慣れていたから、だから、告げた。]
(196) 2013/06/16(日) 22:59:58[大部屋]
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