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[館へと入る一団のしんがりで、ふと振り返る。
赤い月に空飛ぶ箒のいかにもなシルエット。]
…ん?
[目を擦った後には何も無い。]
なーんか、変だな。人間へ戻る始まりなのか?
─大広間─
あああああアンさん!
分化会って……[乾飯を見つけた]り、[ピチピチになった]り、もしや[気がついたときにはキノコを手にしていた]あと、さらに[まゆげコアラを発見した]りするんじゃなかったんですか?
まっくらでまっかなお月様が出てます!
[扉を開けて叫んだ後、中にヒナの姿を見つけて、反射的に怯える]
こ……こんばんはです。ヒナ先生。
何気に帽子はずして落としたりしているけども忘れまくって髪の話を振ってしまった
帽子は疑惑だ!ロマンだ!すめし疑獄だ!
[箒に乗った魔女は楼台の窓からその中へ。
廊下は広く、飛行を隔てるような物は少なく、あっても少し指を鳴らせば魔女を迎えるように道を開く。
やがて、箒に乗った魔女はうずくまる少女の元へと辿り着き。]
こんにちは。お嬢ちゃん。
どうしたんだい?こんな場所にうずくまって。
[ゆっくりと、ふわりと高度を下げ。
緩やかであり、しかし軽やかに箒を下りて。
迷子の少女に柔らかく微笑んだ。]
どういうカラクリですか?
[不可思議な景色に顔を顰めてアンに尋ねるが、彼女は不敵な笑みを浮かべただけだった]
あたしそんなに寝てたの?
[視線を月から外して、いつの間にか隣に居たギンスイに漸く気付いた]
あれ……ヘイケさんは……? あと、板前さん……じゃなくてガモンさんは?
[大広間ががらんと感じられるのは、人がいないせいだと気づく]
『どうやら黒の魔法使いが紛れ込んでいるようね。数年に一度生まれる突然変異の……』
『その証拠に、ほら、月が赤い。奴らが居る限り夜が明けないのよ』
[アンの言葉に不思議そうに首を傾げる]
これ、分化会じゃないんですか……?
この時間ならこんばんはかねぇ……?
[まぁ些細なことさね、と呟くと、先ほど水晶からわずかに聞こえたような少女の言葉を思い出し。]
どうだい?お嬢ちゃんも一緒に食べるかい?
[ふわりと微笑んだまま、茶会の場から少し拝借したスコーンをルリに差し出した。]
たっだいまー。
お菓子まだありますか?
[元気に大広間に戻ってくる]
あれ?
どうしたの?
[難しい顔をして水晶玉を眺めるアンと、不安そうなキクコ、ヒナの姿を認めて首を傾げた]
ヘイケさんと、ガモンさんも、いないし。
帰っちゃったのかな?
…??
[まくしたてるキクコ>>15にきょとんとしながら自分の眉を擦っていたが、ヒナがこちらへ気づいたよう>>16なので、ぺたり額に手を当てて、首をかしげた。
頭痛は大丈夫かと問いたいらしい]
よ、ただいま。なんか増えたぞ。
[それだけでゲンゾウの説明を切り上げ席に座った。
アンの説明を聞きながら落ち着かな気に膝を揺する。
不安定に瓶のリボン達が結んでないのに羽ばたいた。青い蝶々だけが飛んでいる。]
まゆげコアラ、それは確かに尋常じゃないな。
[キクコの叫びに重々しく頷く。
顔は真面目だが頭の中は蝶々が飛んでるぽい。]
[>>15キクコに会釈]
コアラのお菓子なら鞄に入ってるけど……。
[神妙な顔で水晶玉を覗くアンの言葉に小さく訊ねる]
黒の魔法使い?
魔法使いって普通黒い服着てるんじゃないですか…。
セーラー服とか、スーツとか、板前の格好とかイメージと違います。
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