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うむ―…、確かここは「G・B」が乗り込んだ車両のはず。出立時の、花形役者らしい騒動は遠目にもよくよく見えたからな。
そしてこのカードは。
[しばし眉根を寄せて考え込む顔付きになるが、突如ぱっと、いつもの暢気な表情に戻る。]
そうか。G・Bがあの女性に占ってもらったと見えますな。
むむ、そしてG・Bはペルミで下車してしまったのか。
いささか勿体無い気がするが、オペラとバレエの魔力に抗えなかったとみえる。
―三等客車→サロン―
[無くなったカードは街中であれば、手に入れる事は容易いが――、
――ここは生憎列車の中。
少し顔を曇らせるとゆっくりとサロンの方へと踵を返し。]
全く、星回りが良くないわ。
香の次は、カードまでも無くすなんて―…‥、
まだ秘宝についてロクな情報を手に入れていないのに。
[後続の貨物列車の協力者から、まだ連絡は来ていない事と同時に起こる思いもよらない事に少し爪を齧る。]
ふむ、以外にも早く、あのマドモアゼルに占ってもらう機会が来たようですて。
確か三等の乗客だと言っておりましたな?[と、記者に確認し]
これを返しがてら行ってきますよ。いやいや、大した手間じゃない。
[記者が何事か言いかければ、笑って手をあげて制し、または受諾の合図とし、ぶらぶらと来た道を引き返す。
途中向こうから走ってきた衛兵に突き飛ばされて、「ほら、無粋でしょう」と顔をしかめて、記者にいつぞやの返答をする。]
―三等車両―
[ぶらぶらと、謎めいた未亡人の、自身の、指揮者の客室の脇を通り過ぎ、これまで足を踏み入れた事のなかった列車の後半部分へと抜ける。
6人部屋の三等車両は、どっと乗客の数も増え、また地元の労働者と見られる層もそこここに見られるようになり、あちらこちらで火を使わぬ簡素な食事を拵えていたり、バラライカに合わせて歌う姿が見られ、活気がある。]
[人波を掻き分け進みつつ、一つ一つのコンパートメントを覗き込む。
その独特の雰囲気ゆえか、周囲に漂うエキゾチックな香りのせいか、意外とあっさり目指す相手は見つかった。]
ボン・ソワール、マドモアゼル。
いつぞやのお言葉に甘えて、訪ねて参りましたぞ。
一つ聞きたい事があるのだが―、これ、このカード。
こうして、文字が読める向きに扉に挟まり落ちておったのだが、これは正位置と取るのが良いのか、それとも逆位置なのだろうかね?
[と、拾ったタローをかざして見せる。]
うっ……?
[目を開ければ>>43、間近に少女の顔がある]
…─!?
[びくっとして起き上がり正座をする]
おおおおお客様、なななななにか??
──屋根が?
[アイノの説明を聞き、不意に先ほどまでの挙動不審が嘘のように落ち着き払う]
屋根が、気になると──ですか?
>>50
[歩む先に、女性の姿。会釈して通り過ぎようとして――伸びてくる白い手に気づき、ぎくりと半身を引く。左腕に抱きつく兎を庇うように]
……あの、なにか?
[彼女の目的が兎でないと知れれば、すぐににぱっと笑って、首を傾げて問うだろう]
>>*13
……はは、変、ですよね。
[こんなに間近にいるのに、内緒の話、内心苦笑しつつも顔には出さず]
ただ何となく。噂がただの噂であればいいなと、思ったものだから。
昨日あった、オラヴィが言っていました。ロマネスの秘宝を開ける鍵は「アナスターシェ」だと。どれほどの人がその噂を知っていて、どれほどの人がその噂を信じているのか。
ワタシはやっぱり……アナスターシェ。が利用されるのは、我慢ならないというか。
[語尾を曇らせ、視線を落とす]
いつか。秘宝を守るという仕事を、放ってしまいそうです。
それと。
先程ワタシの部屋に、手紙が。なんというか、どれだけワタシの客室が開放的なのか問いたい所ですが、ともかく。
ワタシとあなたの正体を知っている者が、居ます。ミーシャと手紙に書いてありましたが……多分、あの男。大食漢のフェイスイーター。
あまり状況は良くない、かもしれません。
お?
[扉を開けようとしたらなんだか話し声が聞こえる。そろーり、ちょっと覗けるくらいに扉を開けて]
(あれは、昨日の……ウルスラさんと、もう一人は……見たこと無いな)
[出て行くのも何か気が引けてそのまま見守る]
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