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[反射的に目を閉じ、刹那に息を止めたものの、水に飲まれたような息苦しさは無く。
薄らと瞳を開けば、目の前には見知らぬ光景>>#2が広がっていた。
遠くに海が見える辺り、元いた街ではないのは明らか。
色のないトケイソウの存在も、その場所が普通の場所ではないことを示していた]
……兎、またか。
[響く声>>#3に短く反応するも、今回ばかりはあちらも本当に余裕が無いようで。
投げつけられたもの>>#4によりその仔細を知る。
誤魔化しの笑いが聞こえれば、諦めにも似た嘆息が零れ落ちた。
腕の中で柴ポメが忙しなく辺りを見回している**]
/*
村人一人いるの見落としてた(うっかり
COのやつ、片岡君巻き込んでしまったかな。
まぁ俺は早々に出る心算だったのであれで構わないんだが。
[初回落ちの実績があるのでスタートダッシュをかけているやつ]
[落ち着かない様子の柴ポメを抱えたまま、当てもなく歩き出す。
以前と同じ状況と考えるならば、男一人だけが巻き込まれたとは思いにくい]
………
[ふ、と。
ふわりと浮かぶ綿毛のようなものが視界に入った。
それが何なのかは感覚的に知れる。
柴ポメも何かを感じ取っているのか、宙に浮かぶ雪ではないそれに、「わん!」と吠えた]
[綿毛のようなもの ── 想いの欠片に述べた手は、腕の中で暴れ始めた柴ポメによって目的を妨げられる。
柴ポメは想いの欠片を見つめ、飛びかかろうとしていた。
両手で柴ポメを抱え直すことでそれを阻止する]
ルウイ、落ち着け。
[柴ポメの視界から想いの欠片を外すように位置取り、ぽんぽんと撫でてやるとひとまず落ち着いたよう。
想いの欠片から外していた瞳を戻せば、ふわりとしたものは既にいなくなっていた。
ふぅ、と短く息を吐く*]
[見目は大人びたが、言動は以前と変わらない>>37。
大量の焼き芋も相まって、相変わらずのようだ、という感想を抱いた。
和らいだ表情が一瞬だけ、クスリとした笑みに変わる]
恩人、と言われるほどのことをした心算はなかったのだがね…。
[動画で出回ってしまった己の名。
男は表情をやや苦笑へと変えて、右手で後頭部を軽く掻いた。
片岡の意識が柴ポメへと移るのに気付けば、男もまた視線をそちらへと落として]
ああ……うちで預かっているポメラニアンだ。
少々、問題があるようでね。
[当の柴ポメは男の腕から身を乗り出して、焼き芋へと鼻先を向けている*]
ああ、まぁ。
彼にとってはそう、なんだろう。
[そうとは分かっていても、自ら恩人だなんて公言出来るはずもなく。
片岡の言葉>>43には曖昧な肯定を向けるに留めた。
表情が乏しい故に精一杯の苦笑が伝わったかは分からない]
保護された時点では、誰にも触らせないような子でね。
餌も食べない徹底ぶりだったらしい。
私には近寄って来るし、触らせてもくれるから、こうして預かることになったんだ。
[そこが不思議だ、というのは伝わるか。
柴ポメは鼻先に差し出された焼き芋を何度も嗅ぎ、あんぐりと口を開ける。
噛り付こう、としたその矢先で男は柴ポメを焼き芋から離すように動いた]
流石に丸齧りは……。
[申し訳ない、という雰囲気で言う。
柴ポメは至極不満げだ]
あまり量もあげられないのでね。
小型犬の食べ過ぎは背骨への負担に繋がる。
[不満げな柴ポメには、さっき餌を食べただろう、と頭を撫でておく**]
[片岡の言葉>>54に浮かぶのは、やはり分かり辛い苦笑。
そこは性格の違いと言えそうだ]
……保護団体の人達も良い人達ばかりなんだけどな。
[動物が良い人が分かる、というのにはそんな感想を一つ。
焼き芋のことになると、少し考え込んで]
…一欠けらくらいなら。
小さいものでも、半分は多いと思う。
[本当は半分くらいなら食べられるだろうが、多くは食べさせない方が良いと考えているための言葉。
提示した分を分けてもらえるなら、その分を与えることは出来るが、人の手を介して食べることには抵抗を示すだろう。
その辺りはまだ人を警戒してしまう柴ポメだった]
[伸ばした手を避けるように、ふわりと綿毛が浮き上がる。
ちょっとした空気の動きに乗るような動きの変化に、伸ばした手を引いた]
……欠片を、集めるのもなかなか難しいようだしな。
[他にも人がいるだろうと考えた理由を言外に示す*]
…流石にそれは無いと、思うが。
[一目惚れ、と真面目な顔>>61で言うのにも、分かり辛い苦笑を。
分けてくれた焼き芋にそっぽを向く柴ポメに小さな嘆息をしていると、割った分も合わせて一本分の焼き芋を片岡は差し出してきた]
……良いのか?
すまないな。
[焼き芋はありがたく受け取って、割ってもらった一欠けらを柴ポメに差し出す。
柴ポメはふんふんと匂いを嗅いで確認した後、あぐ、と焼き芋の欠片に食いついた。
小さな口で一生懸命食べる様子は、見ていれば可愛らしいもの。
残りの焼き芋は、男が少しずつ食べることにした。
持ったままでは柴ポメに奪われかねない]
[人数に関しては>>74、そうかもな、と同意して。
疑問への返答を聞くと、ふむ、と小さく唸る]
…以前も、妙な力を投げつけられたりしたものな。
今回もそう言うのがあるのかもしれん。
[何かしら、投げつけられた感覚は男にもある。
それがどんなものかはまだ分からなかったから、推測に留まった。
説明が足りない、という話には頷いて]
……今回に限っては、兎も余裕が無さそうではあったがね。
だが相変わらず、と言うのはその通りだ。
[嘆息を零して、抱えていた柴ポメを地面へと下す。
男の影に隠れるように歩き出す柴ポメは、時折鈍色のトケイソウに鼻先を近付けていた*]
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