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どうなんだかねェ。
[ペッカは、ウルスラの語尾を真似て空とぼける。
頬杖をついたまま首をきたんと真横へ傾けたのは
揺れた耳飾りの輪、その向こうを覗く仕草に似て]
んー。
寄合じゃまだどうすっか纏まンねェらしいが…
そのうち、無理な山越えする者ンも出ンのかね。
…ふうん、糸なァ。
ひひ、姉ちゃんはもうじきガキ産むからよ?
ウルスラ姐みてェに凝った意匠の、
日数のかかる仕事は請けらンねンだと。
ん、ああ。
親父さんへの用事は、仕事絡みの話だから、後でもいいんだよ。
でも、折角来たんだし、何か飲んで行こうか。
何か、お勧めあるかい?
[ベルンハードに軽く問いを投げ。
空とぼけるペッカに、あんたねぇ、とやや、呆れた声を上げた]
山越えも危ないだろ、崩れるくらいなんだから。
……どっちにしろ、しばらくは様子見だろうね。
あー、そうかそうか。
赤ん坊みながら針仕事は難しいって、零してたっけ。
山越えかあ。
俺はやろうとは思わないけど……閉じ込められたことに我慢できなくなった奴が居たら、やるかもしれないなあ。
[ペッカたちの話を聞きながら、ぽつりと呟き。
ウルスラにお勧めを聞かれて、がさごそとカウンターの下をさぐる。]
えーっと、たしか……あったあった。
冬につけた林檎酒がちょうど飲み頃になってるから、これでいいかい?
[しっかり者の宿の主人の趣味は酒造り。
その息子は手伝うだけで自分から作るわけじゃないけれど、できたものを勝手に飲むから怒られるのはいつものことだった。]
赤ん坊が増えるのは嬉しいことだけど、ペッカの姉さんにしたらしたい仕事もできないつらさもあるってことかあ。
まあそのうちまたいいもの作ってくれるのをのんびり待つしかないねえ。
いつまでたってもガキ扱いしてェならよ、
好きなだけさせてやらァってナ?
[呆れ声のウルスラへ一端を漏らし、素知らぬ態。
『しばらくは様子見』――
日々ひとり崩れた岩を除けるペッカは、言葉へ
頷きはせずも村の総意に異を唱えることはしない。]
おう。
そんで、たまには遊びに来てやってくんな。
女同士で喋くりゃ、ちっと気晴らしになンだろ。
[ものを頼むと程遠い物言いは、遠慮なさからで]
実際に動くヤツが出る前に、道が通ればいんだけどねぇ。
[そう簡単にいかないからこそ、皆頭を痛めているのはわかっているから、口調はどこかぼやくよう]
ん、ああ、それでいいよ。
[宿の主人の手作り酒を飲むのは、女にとってささやかな楽しみのひとつだから、自然、口の端には笑みが浮かんでいた]
[姉の同僚たるウルスラと話しながら、ペッカは
ベルンハードをカウンター越しにちらと見遣る。
最前の会話には思うところあれど、呑み込んで]
…そう言や、ウルスラ姐もさっき
ドロテアに捕まってたンだっけか。
何にしても、腰落ち着けて話聴いてやらにゃ
収まンねェだろ、あんな様子じゃ――
[ドロテアの父ちゃんはどこ行ってンだかなァ。
そんな呟きには、素っ気なくも僅か案じる響き。]
[ガキ扱い、という言葉とその後の様子に、もう一度軽く肩を竦め。
続けられた頼みには、ああ、と一つ頷いた]
気晴らしは、アタシにも必要そうだしね。
その内、お茶菓子持って寄らせてもらうさ。
……ん、ドロテア?
ああ、さっきそこでね。
いきなり何言うのかと思ったんだけど、やたらと真剣だったし……。
ほんとかどうかはともかく、ちゃんと聞いてやった方がいいかもねぇ。
あァ、其れ。
いーい琥珀色してンのに、やたら甘ぇんだよナ。
[宿の息子が勝手に飲む折は、悪友めく幼馴染みも
無論相伴に預かっているわけで…慣れた口を利く。]
あ?
お前ェはいつだってのんびりしてンじゃねえかよ。
[ウルスラのぼやきに、だなあ、と同意を返しながらグラスに林檎酒を注ぐ。
それを女の前に置いて、自分のエールを一口飲んだ。
ペッカの視線に首を傾げてみるが、口にされない言葉を問うことはせず]
なんかさあ、そのうちまたドロテアに話しかけられた人がやってきそうな気もするよね。
住人全員に声を掛けるつもりだったりするのかなあ……
そうなる前にちょっとドロテアを呼んだほうがいいんだろか。
[カウンターの向かいに座る二人がドロテアを案じるのを聞けば、
かんがえるように腕を組む。]
集会から追い出されたから、ドロテアは当分宿には近づかない気がするしねえ。
そりゃあ、どっちかってーと、女子供向けだからなあ。
俺は甘いのも好きだけど。
[ペッカの言葉にけらけらと笑いながら、
そんなにのんびりしてないという反論は、むなしく響くのだった。
しばらく二人と言葉をかわした後、ゆっくりと立ち上がり。]
ま、とりあえず、ちょっとドロテアに声を掛けてみるよ。
[そう断って、宿の外へと出て行くの*だった*]
―― 宿の外 ――
[どこにいくとも決めずに外に出て、ぐるりと周囲を見やる。
ドロテアは見える範囲には居なくて、軽く肩をすくめて歩き出した。]
んー、でもなあ、話を聞くとしても……
どこまで信じるかだよなあ。
[やっぱり人狼がいるとは思えないベルンハードにとっては、ああいってでてきたものの、ドロテアに声を掛けるのは面倒だなとも思い。
なかばふらふらと散歩するような態度で道を歩く。]
[宿に残るペッカは、扉を出る幼馴染みを見送る。
エールを飲み干して既に空の杯は手にしたまま。]
呑気もンの癖に、気ィ回しやがる。
[同席するウルスラへ憚らずも、
半ば独り言めいてぽつと呟いた。
林檎酒を愉しむ彼女と目が合うと、
何でもないとばかりに僅か口を尖らせる。]
しかし人狼つーのが居たとして、
居たとして…どうすンだ?
[話題を戻す態で、ペッカは空の杯の縁を舐める。
行儀の悪さを咎める者は、この場にはなく――]
他所の土地へ追い遣っちまうか。
昔話みたく、叩き殺しちまうか。
捕まえて見世もンにでもするか。
―― 町外れの花壇 ――
いろんな人に声を掛けていたドロテアは、いつのまにやら町外れへとやってきていました。
中には話を聞いてくれた人もいたけれど、ほかの人にも、と思ううちに歩きすぎていたようです。
しばし花壇の近くにあるベンチに座って休憩をしていました。
「こんなに信じてくれないなんて……
どうしてなのかしら」
不思議そうに呟いた少女は、深いため息を落とします。
それからゆっくりと周囲を見渡して、誰か居ないかと探すのでした。
ああ、そうだね。
誰か、聞いてやれば落ち着くかもしれないしさ。
[林檎酒を味わいながら、頼んだよ、とベルンハードを送り出し。
ペッカの呟きには、僅か、笑むような仕種。それは、グラスの陰に隠れてしまうけれど]
……実際にいたとして、かぁ……。
どうなるんだろうねぇ。
[人狼がいる、という事に対する現実味を持たない女は、どこか他人事のように言って、琥珀色をゆらす]
ま、持て余すのは確か……なんだろうけど。
[そんな事を呟きながら、ゆっくりグラスを*傾けた*]
―― 町外れの花壇 ――
人影を探してみたけれど見当たりません。
ドロテアは、僅かに息をついて立ち上がりました。
「あと一人か二人に声を掛けたら帰ろうかしら」
それでもあきらめては居ない呟きをこぼしながら、人が居るだろう町の中心部へと*もどってくるのでした*
―― 町の広場 ――
[のんびりと歩いていれば、道なりに広場に到着するのは当たり前だった。
どうしたものかなあとぼんやりと周囲を眺め。
そのままドロテアの姿が見えるか、はたまた他の人に声を掛けられるかするまでぼんやりとしている**]
……困りましたね。
[土砂崩れの現場、折れた木に腰掛けながら、ため息をつく少年が一人。
こんなことをしていても何も解決しないのはわかっているけれど、日に一度、こうやって通れぬ道を眺めるのは、既に習慣となっている。]
街の祭りには間に合わないし、重要な道具は全て師匠のところ。練習だってできやしない。
[心底困ってはいる物の、さほど慌ててもいないような口調でつぶやいて。]
さぁさ寄ってらっしゃい見てらっしゃい、皆様お目にかけまするは、摩訶不思議なる消失劇、種も仕掛けもございませぬ……
[やおら立ち上がり、滔々と口上の練習を始める。
土砂崩れの前その声は、気味悪さすら感じさせるほど場違いに響いていた。]
/*
皆様参加してくださってありがとうございます。
本日午後22時ごろ開始を考えていますが、不都合などはございませんでしょうか。
編成は狼村村村にしようかと思います。
後お一方、いらっしゃれば占い師をいれようと思います。
問題なければ何も反応なさらなくて結構です。
ご要望があれば、メモでお知らせください。
それでは開幕まで後しばらく、お付き合いくださいませ。
*/
[ぼんやりと広場のベンチに腰を下ろしている。
そうしているうちに町外れのほうからドロテアがやってくるのが見え]
あー、ドロテア。
[ひらひらと手を振りながら呼べば、こちらに気づいた少女が不機嫌そうに近づいてきた。]
なにも聞かずに否定したのは謝るからそんなに怒るなよ。
――人狼をみたって、どこでどんな風に?
[ほら、ここに座れ、と隣を叩きながらたずねれば、不機嫌そうな少女はそれでもぽつぽつと話し始める。]
[きちんとした姿を見たわけじゃないこと。
森の奥、木の陰だったけれど、大きな狼が見えたこと。
血の匂いとかがあったわけじゃないけど、アレが人狼だとぴんときたと――]
ふーん……つまり、根拠はないただの勘だってことか……
ドロテアが見た狼が人狼かどうかはともかく、大きな狼が居る、っていうことだよなあ。
[ふーむ、とかんがえるように腕を組む。
人狼かどうかはともかく、という言葉に少女は「やっぱり信じてないじゃない!」と怒ってまた歩き出してしまった。]
あー……またやってしまった……
[怒って立ち去ったドロテアを見送りながら、深い吐息をこぼしてがしがしと髪をかき乱す。]
やっぱり俺にはこういうのはむいてないんだよなぁ……
―― 大木の木陰 ――
怒った少女は広場を離れたその足で大木の元へと向かいました。
そこにいたアイノを見つけてそばにより、今までにあったことをつらつらと、時に怒りながら言葉にします。
「ほんとうに見たのよ。
とっても大きな狼だったのよ。
あんなの普通の狼じゃないわ。
人狼に違いないのに、みんな見間違いだとか勘違いだとか言うのよ」
ひどいでしょう、と憤るドロテアはお菓子を食べながらの相槌であろうと、アイノが頷いて聞いてくれることが嬉しいようでした。
信じてくれるよね、と言わんばかりに同じ年頃のアイノを見つめて、あれこれと話し続けるのでした。
うん。
[何の肯定かは定かにせずに、最後の一枚のビスケットをドロテアの口元へ運ぶ。
咥える仕草に微笑んで、『そうだね』と言った。]
集会場、ドリーも行く?
[指先についた欠片を叩き落として、アイノは道を歩み出す。]
─宿の一階─
[グラスの琥珀色が空になる頃、奥から宿の主人が顔を出す]
ああ、親父さん。
こないだ頼まれた仕事の事なんだけどー。
[ひら、と手を振り、訪れた用件を切り出すが]
……ん、まあ、わかるわよねぇ。
糸が揃わないから、手、つけられそうにないのよ。
道が開いて、糸の都合がついたら、すぐに取り掛かるわ。
[言うより先に、わかっている、と返されて、零れるのは苦笑]
やってらんないわ、ホント。
いい図案ができてた矢先に、コレだもんねぇ……。
[肩を竦める仕種。
それにあわせて耳飾の輪がゆれた]
―― 広場から宿へ ――
[はあ、とため息をひとつついて、ゆっくりと歩き出す。]
まあ、しょうがない、か……
[いつまでもくよくよしてても仕方無いから気にしないようにして。
ゆっくりとした歩みで宿へと戻っていった。]
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