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もう、お終いにするん。
……でも、
[わがままを言うのなら、探して欲しかった。
見付けて欲しかった。
崖の下を覗けば、土の被った制服が遠くに見える。
あの年消えた少女は、2人だったと。
村人が知るのはいつのことか。]
−現代・神社前−
……ふぁ
[ふと目を覚ます。
どうやら苺大福を食べた後、そのまま寝ていたらしい。
先程まで自分は、夢を見ていた気がする。]
……あ、れ
[つぅ、と頬を伝う雫。
手に触れると、微かにあたたかい涙だった。]
おかしいなぁ……なんで泣いとるんやろ
[制服の袖で涙を拭い、笑うように意識する。
と、自身の腕に巻かれた赤い組紐に目がいく。]
[夢で見たそれに似ているものの、鈴のない組紐。]
まぁ……そういうんは、ちゃんと……
自分の声で言わんと、あかんよなぁ。
[誰に向けてでもなく呟くと立ち上がり、既にはじまっているだろう祭りの中へとかけていった。]
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