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[新しい影が浮かぶ]
[手には変わらずスケッチブックと色鉛筆が握られているが――
“本物”は赤い花に埋もれている]
……あれ?ここは……。
……え?
[不意に、こちら側の空気が歪んだような感覚。
一瞬の眩暈。
その視界が直ると、見えるのは、眩暈がする前と変わらないメンバー。自分が傍に立ってその会話を聞いていた、あるいは後ろから聞こえた声の、あの。
なのに―――明らかな、違和感。]
…今の感覚は…一体…?
>>2:180
哲学的?
[ミナツの言葉を繰り返す。
それがどういう意図なのかわからず、曖昧な笑みを浮かべた]
[そして、どこからか響く鐘の音――]
[響く鐘の音。]
…あぁ、
[指先の小さな痛みは熱を持ち、そこから黒い斑点として蝕まれる。]
そうか、僕は…
[その瞬間に思い出したのは、助けようと手を差し伸べて、自らも蝕まれ滅びていく記憶。
さらさらと灰のように散り、白い花へと。]
[響く声。
ミナツ。獏。プレーチェ。ユウキの響く声は。]
……テンマの響きと、同じ。
……ミナツも。みんなも。
…こちら側へ…来てしまったんだね…。
[新たにこちら側へ来た者達へ向ける、悲しい眼差し。]
僕らはきっと…きちんと終われなかったんだ。
[ゆれる白い花に手を伸ばすが、手折ることは出来ず。
墓碑に刻まれた日にちは、きっと誰よりも新しい。]
[黒い背広の下に、体の一部が見え隠れしている状態で丸まって眠っていた]
"Good night honey.
Sweet dreams."
[声が聞こえた気がして、目を見開いた]
We'll meet again.
[掠れた声がこぼれる]
まだ終わってないさ。これから始まるんだ。
[取り戻した記憶。記憶を喰らい、蘇った過去。]
ようこそ、楽園へ…………
[叫び声>>+10に驚いて起き上がる]
ミナツ……?
[辺りを見渡して、昨日消えたはずのレンに目を止めた]
おはよう。
[両腕をさすり、視線があちらこちらへ泳ぐ]
楽園。
そこには痛みも苦しみも無い。
なぜならば、何も無いのだから。
[ぽつりとつぶやき、目を閉じて。]
助けたかったのは…、助けられなかったのは…
[思い出すのを拒否するように、額を押さえて唇を噛む。]
[聞こえる声>>6]
ペケレ。
[名を呼んで、真似するように自身の右手で左胸を押さえた]
いつ? 何故?
[言葉は、カナメがまだ居たときのようにたどたどしくなってしまう]
>>+18
せんせい?
[苦しげなユウキに近づいて、彼の頭へ手を伸ばす。
そこにはぬくもりも、冷たささえもなく、ただ視覚のみが存在していた]
[蹲り、手を伸ばす少女を見上げて。]
僕には出来ると思っていた。
治せると、救えると。
…本当は、何の力も持ってやしなかったんだ。
食い止めることも、遅らせることも出来ず、ただ看取ることしか、
僕には、出来ない。
楽園。
[次々に口にされるその言葉が、酷く空虚な物に思えて手が震えた]
>>+22
きっと、救えていたよ。
[指先は、掠めるようにユウキの髪の毛を撫でる]
救いは、生きることだけではないもの。
[少女が優しくかける言葉に、それでも首を振り。]
彼女を、あんなふうにしてしまったのも。
[透ける手は、褐色の肌を切り裂いて装置を埋める感触を覚えている。]
まだ不完全だったんだ、あの技術は。
けれど、そうしなければ彼女は…
>>+24
それは自分の為?
それとも、誰かの為という大義名分?
[低い囁きは、感情を抑えたように平坦に]
同じことなのに。
子どもみたい。
[ユウキのつむじの辺りを、ぐいっと指で押した。
くすくすと笑い声が響く]
忘れたんじゃない、思い出したくなかったんだ。
眠らせて、鍵をかけて。
眠らせて、鍵をかけた。
プレーチェ。キミは、救われた?
[涙を流せぬ目は、雨の日の犬のよう。]
あぁ、ここは楽園さ。
正確には、楽園への入り口だ。
なぁお前達、人間の作った建造物の中で。
人間が作った技術で、眠っていたはずの俺達が。
何故誰の助けも借りず、今日まで生きていたか。
わかるか?
何故キッチンには沢山の食材がある?
何故水もやらぬのに草木が生きている?
わかるか?
それがわかれば、楽園への入り口は開く。
考えるといい。
俺達は消えたんだ。
死んだんじゃない、消えたんだ。
[クスリ、クスリ。]
>>+26
[向けられた瞳に、伸ばしていた手をわずか引いた]
あたしは、救いを求めていたの?
[質問に質問で返して、戻りきらぬ記憶を取り戻そうと気は焦る。
気がついたときには、真顔で首を左右に小さく振っていた]
でも、誰も恨んでないよ。
わからない、だがもしかすると…
すべては最初から何も無く、
すべては最初から誰も居ず、
ある事を望むものの為に綴られるただの美しい夢。
…いや、そんなはずは。
入口。箱庭。
カナメ――。
[聞こえる言葉を反芻する。
しかしどれも、プレーチェの中で意味が掴み取れない]
"I pray for the dream to."
[両手で耳を押さえ、口から零したのは“最期”に聞いた言葉。
思い出せるのは、遠い遠い、父と母のぬくもりのみ]
そんな事、俺に言われても困るな。
楽園とは、現実にある限り名称でしかない。
真のユートピアなど、何処にもありはしない。
どんな幸せな世界でも、人は苦しみ悩む。
俺が知っているのは、向こう側が楽園と呼ばれる事。
その先に何があるのかなど、楽園の住人しか知らぬ話。
俺は記憶を取り戻したかった。
だから、人の夢を、記憶を、魂を喰らう。
それが問題だと言うのなら。
記憶を消した奴等を恨め。
[うるさいと言うルリの声>>15。
どこか悲しげにそちらを見てから]
あ……。
[ふと視線を落として、黒い上着とぬいぐるみを拾い上げる。
そのまま白衣の男へと、言葉を投げかけた]
せんせい。
祈りは、誰かを救えますか?
あたしには、何もないから。
ただ、願うことしか出来ないから。
[獏の言葉を。一つ一つを頭の中で繰り返して。じっくりと繰り返して。]
君と俺は、相成れない存在なのかもしれないね。
…止む終えず記憶を消す。
そういう事だってあるんだよ、獏。
獏。君に。俺の夢を喰らうことはできるかい?
…俺がこちら側に来たことは。
本当に…本当に最大の誤算だよ。
俺は、盾になることが出来たのに…。
……ルリ。
君は…受け入れてしまうのか…。
>>+35
誰かがわからないままじゃダメですか。
[微かに微笑んで、上着を羽織る。
確信をもった手つきで、ぬいぐるみの背中をまさぐり始めた]
誰かがあたしのしあわせを祈ってくれた分、あたしも誰かの……
[カチリ、音が響いて、ノイズ混じりの機械音がメロディを奏で始める]
誤算?やむを得ず?それこそ言い訳だ。
誰が、いつ、記憶の消去を望んだ?
少なくとも、俺は頼んでいない。
人は、思い出無しには生きられない。
記憶を消した事が、過ちの始まりだ。
[クスリ、クスリ、ただ笑って]
夢を喰らう事は、できるだろうさ。
肉体を喰らう事は、できないかもしれないが。
レン、お前は盾にはなれないよ。
お前は、溶けて消える泡なのだから。
[ぬいぐるみから響き出したのは、憂いを帯びたクリスマスソング。
知っているメロディなのかどうかすらわからない]
サンタクロースに最後に願ったのは、何でしたか?
[ぬいぐるみに視線を落としたまま、誰に尋ねるでもなく言った。
震える唇をきゅっと引き結ぶ。
瞬くと、頬を一筋の滴が*零れ落ちた*]
…その曲。
[顔をあげ、ひつじを見つめる]
眠れない君へと…手向けられた?
[ノイズ混じりに、ひつじが歌う]
……泡にだって。できる事はあるさ。
君らが俺を選ばない限りは盾にはならないね。確かにそうだ。
俺の夢を喰えるって?へぇ。
…なら。喰らってみるがいいさ。
肉体はもう、ない。掴まって溶けてしまったから。
けれど。それでも俺はここに"居る"。
君はその楽園とやらに、何を求めるのだろうね…
君の聞こえる「世界の歌」は。どんな歌なのかい?*
"彼女"は言う。
「God give me courage to show you
you are not alone…」
[ほどける唇から零れ落ちる台詞。
墨色に透ける亡霊の声は、語尾のやや掠れる穏やかな声。
THE PHANTOM OF THE OPERAその人の声には遠く及ばないが]
孤独に狂った"怪人"。…
「合図」は、ずっときこえていますよ。
[とろり、眠たげな瞬き。墓碑の合間に茂る公孫樹に凭れ
新たな死者たちへやわらかな目礼を馳せ、全てを*眺め居て*]
それでも君は…「ひとり」なのでしょうかね。
…あぁ。
思い出した。彼は…
[震えだした手を、もう片方できつく握る。]
助けたかった。
助けたかった…
なのに…
たとえ体は救えても、心までは救えない。
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