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[淡い光が感じられ、足元を見下ろす。
ネギヤが居たはずの個所にモヤのような何かが漂い、そして消えた]
何、今年はオバケ屋敷とマジックショーのコラボ企画でもあるわけ?
[ヌイに向けるのは、睨むような視線]
[投げ上げたてるてる坊主は、落ちてこない。
くすり、笑う。
直後に声をかけられた。
振り返った先には、見知った村人の姿]
……よーっす。
ネギ兄やん、みつか……え? アンちゃ?
夕方頃に、ネギ兄やん探す、って言って、裏山行くって……あれ、まだ帰ってないの?
「あ、セイジ。起きちゃった? ごめんね。ちょっと、ネギヤさんが……」
「……行方不明に、なったそうだ。
ホズミさんは、見つかったらしいが……セイジ、ネギヤさんを見かけてないか?」
[母親と父親の話を聞き、首を横に振る。二人と、知らせに来たらしい村人の、不安げな表情が見えた。...の顔色は青ざめて]
「……セイジ? 大丈夫?」
「もっと寝ていなさい。ネギヤさんの事は、父さんや、村の皆で探すからな」
……僕、は……
―店の前―
ああ、まあ、
わしゃ、ネギヤ探しには何もできんしなぁ。
おにぎりでも、こさえておくかい。
[そこで一吹き、水気を含んだ風。]
[それに対して閉口した様子の船頭。]
こりゃ、大将も、雨に 文句ばっかり言いおって…
まったく、なあ…
[そして、ネギヤを探すひとを見送って。]
……う、……!
[また襲った激しい頭痛に、頭を押さえてうずくまった。驚いて駆け寄る両親に、震えながら首を振って答える。
大丈夫だ、と、声はすぐに出てこなかった。
よろめきながらも走り出し、部屋に戻り、リコーダーを取ってきては]
……僕、ちょっと、行ってくる。
ごめん、すぐ帰るから……っ。
[制止されるのを振り切り、パジャマのままで外へ走り出した。青い顔。滲んだ汗。普段閉じたような双眸はきっと開き、性格に合わない鋭い三白眼を覗かせていて]
んー、じゃあオレ、裏山の方見てみるわ。
いたら、家に戻るように言えばいいんだろ?
あ、灯りの余分あったら貸してー。
[持って出ろよ、と突っ込まれつつ、灯りを一つ、借り受けて。
のんびりとした足取りで、裏山の方へと歩き出す]
[消えてしまったネギヤのもとから、白い蜂はまた飛び立つ。
ぶぶ ぶ… 先刻まで、ギンスイが居たまさにその場所へ。]
ギン スイ―― 「 其処 」か。
[ぎこちなく、手を虚空へと差し出す。]
なに 『透けとる』…
[此方を睨み上げる態のンガムラを、途方に暮れた態で見遣り]
仏さん なっとる…
[目的地はないようなものだったが、ただ、走る。途中の道でタカハルを見つければ]
あ……! タカハル君……!?
[探していた人物というわけではなくも、少しだけほっとしたように、大声で呼びかけた。気が付かれたなら、敵意はないが鋭い目付きでその姿を見据え]
状況を整理しよう。
ネギさんが消えた。
ネギさんがここで死んでいた。
ネギさんが再び消えた。
ギンスイも消えた。
ここから導き出される、未来予想図は?
[『仏』と口にしたヌイへと薄く笑みを浮かべる]
冗談じゃねーぞ。
[内心で、先程聞いた声が、繰り返し繰り返し響いていた。消えた。気を付けろ。狙われる。疑え。
疑え。その声と共に、頭に浮かんだ姿は――
ボタン。
どうするべきかもわからず。誰かに伝えるべきなのかもわからず。それでも、家でじっとしてはいられなかったのだった]
キクコちゃん、とりあえず駐在さん呼んで来て。
俺はギンスイ探しとく。
あー、いや、ダメだ夜道ひとり歩かせらんねーか。
ヌイ運転出来るか?
ん……うん、具合はもう大丈夫だよ。
[顔色は言葉と裏腹だったが]
えっとね、その……
ネギヤさんが消えた、って聞いて。
いてもたってもいられなくなったんだ。
昼間からなんだか嫌な予感がしてたから……
[タカハルの問い掛けに、ぽつりぽつりと返す。話し方は普段と変わらないので、三白眼と不似合いだったか]
[ざああああああ
いつしか、廃屋の屋根を叩く雨音。
移民の男は、はっと我に返ったように辺りを見回す。]
嬢ちゃん…
濡れっと いかんで、これ。
あー… 見せたくない の が、消えっしもたな…。
[サマーセーターを脱いで、戸惑う様子のキクコへ渡す。]
ネギヤさん ときとは、ちっと 違うような――
たましいが、匿われとる ちゅう 感じで。
……いや、説得力ないから。
[大丈夫、というセイジに更に突っ込み入れて]
あー、ネギ兄やんかぁ。
……にしても、そんなカッコで出てこなくてもいーだろーに。
[呆れたように言いながら、羽織っていたジャンパーを脱いでほら、と投げ渡す]
……っつか、聞いたの、ネギ兄やんの話だけ?
そんだけで、着替えもしねーで出てきたん?
ごめんね。有難う。
[タカハルから投げられたジャンパーを受け取ると、眉を下げて弱く笑い、それを羽織った。疑問をぶつけられれば、戸惑いの色が顔に浮かび]
……う、ん。
どうしても、胸がざわざわして……
……タカハル君は、どこに行くつもりだったの?
[曖昧に答えてから、話を逸らすように聞いた]
[踊る、踊る、真白な熊ン蜂。
わかる、みえる、ギンスイへそう伝えるよう。]
見えん。俺にも。
けどギンスイ、聴こゆっで な――
[船頭見習いの移民も、其処に居るギンスイを呼ぶ。]
お前、「わるいことしとらん」て
神さまに匿われちょっで、心配すんな…ギンスイ、
[悲鳴にもならない、喉奥へ軋む音を立てた彼へ――]
オレ? オレは裏山……なんかさ、アンちゃもまだ家に帰ってないらしくてさ。
最後に別れたとき、裏山行く、って言ってたから、もしかしたらまだいるかな、って思って見に行くとこ。
[何となく、はぐらかされたような気になりながらも問いに答えて。
言ってから、あ、ヤバったかも、なんてちょっと、思ってみた]
え……アンちゃん、も?
裏山に行って……
[タカハルの返事を聞き、呟く。声色に混じる、驚き、動揺。ぐ、とリコーダーを握り]
……僕も、一緒に行っていい?
心配だから……
タカハル君も、一人じゃ危ないかもしれないし……
[ぽつりと、申し出た]
―裏山―
『うふふ、うふふふふ。』
[音符模様のハンカチと開いた桃色の傘の上で、小さな声が揺れる。]
『ご招待、ご招待。お休みをプレゼント。』
『忙しないイベントなんて忘れて、ネギヤと一緒にゆっくり過ごすといいのよ。』
『いやかしら、いやかしら?
まあ、雨を続かせるために、もう少し、そちらに居てちょうだい。アン。』
[桃色の傘がころりと転げた。]
[予想通りの反応に、ありゃー、と思ったのはともかくとして]
オレは一人でも大丈夫だけどさー。
……セイちゃん、ここで帰れ、っても、聞きそーにないよなぁ。
[がじ、と頭を掻く。一緒に揺れるてるてるは、今はひとつ]
おっけ、一緒に行くか。
でも、ホント、無理すんなよ?
[釘を刺すのは忘れずに、言って。
裏山へと向けて、歩き出す]
……うん、有難う。
具合が悪くなったら、帰るから……
心配しないで。
[返事を聞くと、小さく笑って頷いた。ふと目に入ったてるてるを、少しく眺め――タカハルの後をついて、裏山へと向かう。
踏み入れたその一瞬だけ、体が痺れたように強張ったが、立ち止まりはせずに]
―― 廃屋 ――
…
嘘 つかれんで ごめん
[自分のサマーセーターをキクコの頭に被せる。
キクコの肩をぐ、と抱いて降りしきる雨の中、
――彼女を軽トラの助手席へと連れて行く。]
駐在さん と。
アンに―― 報せんといかん。
[荷台へ蜂の巣箱を移し終えると、軽トラは走り出す。
エンジン音と雨音に紛れ、
そのアンの声が微かどこかで聴こえたような―――*]
ホントは、すぐに帰って寝た方がいいんだろーけどー。
[ぼそっと言いつつ、裏山へと踏み込んでいく]
おーい、アンちゃー。
いるなら返事しろー。
[手にした灯りを右左と動かしながら声をかける。
けれど、答えはなく。
奥へと踏み込むうち、ふと、灯りの輪が山には異質な桃色を捉えた]
……あれ。
あれって、もしかして……?
……え。
傘……?
[タカハルの後ろから覗く、道の先に桃色が見えた。ぼんやりと窺える傘の形。桃色の傘。タカハルの呟きに、眉をひそめ]
……、?
[続けて其方へ歩いていったが、はたと。傘より手前、足元に落ちる、塊に気付いた]
何だろ……
[膝を曲げ、拾い上げる。ところどころ土が付いた、てるてる坊主。タカハルの持つ灯りにかざすようにすると、その模様が――]
[――音符模様が、見えた。
それは間違いなく、自分がアンに貸したハンカチだった。鋭い目付きが、より鋭くなる。ひゅう。掠れた呼吸音が喉奥から漏れる]
……アン、ちゃん……?
[震える声で、名前を呼んだ]
どこに、行ったの……?
[がんがんと、また、頭が痛む。吐き気がする。蒼白な顔で、口元を押さえ]
……やっぱし、アンちゃの持ってた傘だなあ。
[桃色の折りたたみに、ぽつり、呟く。
けれど、周囲にその姿はなくて]
っと……セイちゃん、それ……てるてる?
[灯りにかざされたそれ。
模様つきのてるてる坊主に、瞬きひとつ]
って、ちょ! セイちゃん、顔色悪すぎっ!
[けれど、すぐに意識はセイジの顔色と、口を抑える様子に向いた]
みんなにも知らせた方がいいだろーし、一度、戻ろうぜ!
何いってんのか、わかんねーよ。
[立ち去るヌイとキクコの背中に、吐き捨てた。
一階には何もなかった。
二階のベランダに出て、辺りを見渡す]
蛍みたいだな。
[ゆくえ知らずの人々を探す明かりが、踊っている。
雨ににじむそれは[スイカの名産地]という文字に似ていた]
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