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[逝ってしまった。
彼はもう戻ってこない。]
ああ、でも。
…やっとおもいだした、の。
鬼って言われているモノの正体。
[涙を流しながら、唯一遺された上着をしっかり握り締め。
その場にぺたんと座り込む。]
あ……ああ……。
[それは現れた。そして櫻木の体が崩れ落ちる]
いや…だ…いや、いや、いやああああああああああ!!!
[耳元で声が響き渡ることすら遮るように悲鳴を上げた]
だって。
…わたし、見たことあったんだもの。
20年前に。
あれは、ね。元々はわたし達と同じ人間なの。
変質してしまった元人間。
どうしても死にたくないと願ってしまって、その願いが叶ってしまった存在。
黄泉還り。
[虚空を見上げ、うつろな笑みを浮かべながら語り始めた。]
[櫻木の周囲に、また青白い炎の揺らめきが集まり出すのが見え―――村瀬の悲鳴が響く。]
村瀬さん!近寄っちゃだめだっ!
[咄嗟に掛けた言葉に、彼女はこちらを見てくれるだろうか。
寺崎は村瀬の狂気を癒そうと試みた。]
[膝をついて櫻木の肩に手を触れようとした瞬間、寺崎の声が耳に入る]
ケンくん、ナオちゃんが…ナオちゃんが…。
[それ以上言葉にならず、号泣しつつ寺崎の癒しを受け入れた]
むかぁし、ね。
わたし、とっても病弱で。この街で一番大きな病院に入院していたの。
お父さんもお母さんも毎日はお見舞いに来てくれなくてすごく寂しかった。
けど、同じ入院患者の男の子と出会ってからはさびしくなくなったのよ。
たぶん、わたしと同い年くらいだった気はするけど。
もしかしたらひとつふたつ年上か年下だったかも。
中庭で、わたしのお母さんが持ってきてくれた菫の花の砂糖漬けのお菓子を一緒に食べたりとか。
一緒にベッドへ寝転びながらいろんな本を読んだり。
あ、時々いたずらもして怒られたりもしたのよね。ふふ。
[深く、頭を下げたまま須藤を見送る。
途中、小鳥遊に声をかけているのが知れたけれど、内容までは聞き取ることが出来なかった]
──ごめんなさい、なんて、……。
[謝る資格は、なかった。
本当は、誰に対しても]
[手を伸ばし、混乱に震える彼女を抱きしめる。その狂気を癒そうと。
村瀬が櫻木の姿を見ないように。視界を覆うように。
自分だって、怖くないわけじゃなかったが、それよりもこの人の心を壊したくないと、そう思った。]
村瀬さん、落ちついて。
僕は、君の笑顔を失いたく、ない。
『いや…だ…いや、いや、いやああああああああああ!!!』
[車両内に、高い悲鳴が響き渡る。
ゆっくりと頭を上げれば、見えたのは──此処に来たばかりに見たのと同じ、青白い炎。
それらは徐々に数を増やし、櫻木の身にたかってゆく。
彼女の体がぐらりと傾き、床にくずおれるのまで最初の出来事をなぞるようで。
薄い炎越しに少女の身体が透け、ゆらゆらと揺れ動く様子は、どこか幻想的でもあった]
でも、ある日。
そんなちょっと騒がしい日常が終わっちゃったの。
あの子、ナースセンターで聞いちゃったんだって。
もう手遅れで、余命幾許もないって。
[涙がぽたぽたと床に落ちるけれど、構うことなく語り続ける。]
だからね。
あの当時から流行ってた、偽汽車の噂に頼ることにしたの。
でも、今の噂とは大分違うわ。
どうしても死にたくない人の願いを叶えてくれる…っていう噂だったの。
土曜0時に松柏駅で偽汽車の警笛を聞いたら、病気が治って元気になれるって。
[こんな事が起こる前。
まだ学校の玄関前に居た時に、村瀬と櫻木が仲良さ気にしていた様子を思い出す。
あの青い炎は…その繋がりを奪う存在――。
彼女の無垢な笑顔を守らないと。
相手を安心させるように、背中をぽんぽんと撫でながら、話し始める。]
村瀬さん、最初に――1年の時に、始めて僕が話しかけた時の事、覚えてる?
…いや、村瀬さんにとっては些細なことかもしれないんだけどさ。
[あの時、村瀬はクラスから浮き気味だった。だけど、いつも明るくて。誰に対しても笑顔を振りまいていて。]
お昼休みの時にさ、村瀬さんが机に落書きしてたの。
何描いてるの?って聞いたのが最初だった。
その時、すごく楽しそうな顔で、僕に色々説明してくれたんだ。
[懐かしい1年前の出来事を思い出しながら、彼女に優しく語りかける。]
今話すのは恥ずかしいんだけど…、可愛いなぁって思って。
村瀬さんはね、他の人にない力を持ってるんだよ。
周りの人を、優しい気持ちにさせる力をね。
だから、わたしとその子は土曜の夜中にひっそりと病院を抜け出して。
松柏駅へ向かったのよ。
あの子は以前からも時々発作を起こして苦しそうな顔していて、それを見ると悲しくなったし。
あの子とはなればなれになるのも、いやだったの。
[目を閉じ、深呼吸をひとつ。]
結論から言うと、偽汽車の噂は半分本当だったの。
わたしには特に何の変化もなかったけれど、彼は元気になった。
ほんとうに、あの時は嬉しかったの。
朝方病院へ戻って、お医者さん達に大目玉くらったけどそんなの気にしてなかったわ。
なっ………
[櫻木の周囲に、鬼火が、ひとつ……ふたつ……と増えていく。
同時に、村瀬の悲鳴が辺りの静寂を引き裂いた]
また……あの…と…きと…同じ……
鬼 火………
[どんどんと数を増やした鬼火が、櫻木の体を隠していく――
―――ぐらり――――
櫻木の体が崩れ落ちる。
その一瞬の出来事を、まるでスローモーションのように茫然と見ていた――]
さ、櫻木さん…
[声に出ていただろうか?出ていなかっただろうか…]
[号泣する村瀬に向けて伸ばしかけた腕は、すぐに力を失い垂れ下がる。
誰も、誰に対しても、謝ることは出来ない。
こうなることを選んでしまったのは、……選んだのは、自分だ]
──、……っ、………。
[乱れそうになる呼吸を抑えるのも、もう慣れてしまった。
寒さを堪えるように両腕でその身を抱き、唇を噛む]
いつになったら、……おわる、の。
[こんな異常な状態に順応して、人を殺すことを躊躇いなく選んでしまえる自分は、きっと狂ってしまっている。
もし鬼を全員見つけたって、元の世界に帰ったって、恐らくその事実は変わらないし、死んだ人も戻ってこない]
でも、ね。
問題はそこからだった。
それから、病院内で沢山不審な死に方をする人が増えたの。
骨折で入院しているだけだった人が、朝になって外傷もないのに冷たくなっていたり。
当直のお医者様や看護婦さんまで何人か亡くなったりしていたの。
気味が悪いけどわたし達には関係ないって思ってたのに。
でも、見ちゃったの。
真夜中に、あの子が青白い炎を纏わせながら大人の人を襲ってるところ。
だから――
[抱きしめていた手を少し緩め、彼女の顔を真っ直ぐに見つめて]
これは僕の我儘だけど。
村瀬さんには、その笑顔を絶やさないでほしいんだ。
こんな変なとこから早く抜け出して、一緒に元の世界に帰ろう。
約束してくれるかな?
[少しでも、彼女の心が安らぎますようにと、願った*]
怖かった。
多分、あの子と親しくなかったらわたしも死んでいたんじゃないかなって今でも思う。
でも、あの子はわたしを殺さなかった。
代わりに、あの子自身が不審死を起こしていた理由を話してくれたの。
[時折苦しげに咳をするけれど。
それでも、まだ話は終わらない。]
死を回避する代償、だったんだって。
元気な人の魂を狩って、そのおこぼれを貰って寿命を延ばす。
そうしなかったら偽汽車との契約違反で、何処にも行けない魂になっちゃうんだって。
ヤメロヤメロヤメロヤメロヤメローーーー!
[すでになにもない―
ただ、なにもない空間に向け、めちゃくちゃに腕を振り回す。
――そこに、鬼の存在がいるかの如く。]
もう。やめてくれ
もう。たくさんだ
もう。だれも
うしないたくない――
かのじょは まもるちからのもの……
おれを…まもって……くれ…た
――なのに
オレハ……ダレモマモレナイ……ノカ……
[帰ろうと言われ、ようやく顔を上げる。そうして笑顔を向けるといつものように大きな声で言った]
うん!
[ようやく六花は寺崎の癒しを受け入れた**]
[制服のポケットの中で何かが擦れる音がする。
指先を差し込めば、固く薄い感触があって、──手触りから、近藤から貰った飴玉の包み紙だと知れた。
睫毛の先が震えて、視線を動かせば、村瀬から受け取った彼のスケッチブックが見えて]
……………、
[処刑を行った直後は、何時も身体が重い。
萎えそうになる脚を内心で叱咤しつつ、一歩一歩、それを置いてある座席へと近づいた]
……もう少し、……もう少しだけ、………、
き、……っと。 あと少しで、終わるから……。
[たどり着き、裏表紙に掌を添えて、細く小さく呟く]
魂を狩っている間は、成長もするしちゃんと大人にもなれるって彼は言ってた。
もっとも、もうひとつの代償で黄泉還る前の記憶も少しずつなくなっていくとも言ってたけど。
だからなのかな、その夜を境に彼は病院から消えてしまったの。
わたし宛の書置きだけ残して、ね。
[ふう、とため息を吐いて]
すごく長くて退屈な話、よね。
でもこれ、必要な話なのよ。
須藤先生が黄泉還りなら、もしかしたらあの日わたしの前から消えた初恋の人と、同一人物なのかもって思ったから。
…顔もだけど、雰囲気も似てたんだもの。
ふっ
はははははははははははははははははははははっ
[突如笑い出すと、誰に聞かせるでもなく声を出す]
なぁ……
どっちが幸せだと思うー?
このまま、帰れるかもわかんねーまま恐怖を味わい続けるのとー
なにが起こったかわかんねーうちに一瞬で終わんのと。
俺もうわかんねーよ…
わかんねーよ!
でも、結局聞きそびれちゃった。
もしそうなら、ちゃんとわたしの想いも伝えなきゃいけなかった、のに。
[初恋の人と同一人物であってもなくても、須藤先生のことは好きだったけど。]
結局、わたしは好きな人に二度も置いてかれちゃったみたいね。
…ふふっ。
良かった…。
[村瀬の返事を聞いて、安堵する。
もしかしたら、支えてほしかったのは自分だったのかもしれない。
よしよし、と彼女の頭を優しく撫でで、出来るだけ櫻木から離れた位置へと連れて行くだろう**]
それから、かな。
おばけとか、オカルトとかそういうの全然だめになってて。
退院してからもずっと、あの時彼と食べていた菫の花の砂糖漬けを持ち歩くようになったの。
わたしは彼のこと、忘れたかったのかな。忘れたくなかったのかな。
…ちょっと、今でもわからないの。
[わなわなとふるえる拳を窓ガラスに打ち付け、窓に映る自分の顔を見つめる。
櫻木がダメ…だということはすでに察知していた]
[皆から離れた所でただぼんやりと成り行きを見守っていた。
話にも入らず、ただ興味なさげにぼんやりと―――
そして幾度か繰り返したように投票が終わり須藤が隣の車両へと歩みを進める。
座り込む小鳥遊が視界の端に移るもただ真っ直ぐに頽れる櫻木を見つめ]
あーあ、ナオちゃん死んじゃったよぉ?
シンヤのだぁいじなナオちゃん…殺されちゃった
くふふ、あははは、はははははははは…
出てこなきゃ殺されることもなかったのにねぇ?
ナオちゃんを鬼に差し出したのは…ここにいるお前らだよ。
[櫻木の亡骸に近づきながら皆の顔を見渡す。
やがて彼女のもとにたどり着けば、そっと彼女を抱き上げ]
貰ってくよ。
だってみんな…いらないでしょ?
ずっとそうやって―――殺しあってればいいよ。
[そう言って彼女を皆の亡骸のある車両に運べば、座席の上にそっと寝かせる。
生気の感じられない顔ににこやかな笑みを浮かべれば]
ナオちゃん、お疲れ様。
ほんとは俺…ああ、シンヤに殺させてあげたかったんだけど。
シンヤがやめろって言うからさぁ
綺麗に殺してくれる鬼に任せようって思ったんだぁ
ふふ、ほんとに綺麗だよ
シンヤさぁ、ナオちゃんの本読んでる横顔が好きだったんだってぇ
という事はさぁナオちゃんが黙ってた方がいいんだよねぇ
だから、これで良かったんだよ
ほんとはナオちゃんが泣いてくれるところ見たかったんだけどなぁ
所詮シンヤなんてその程度の存在だったってことだよね?
お前の片思いだったみたいだねぇ、あーおかしい。
俺は自由で、お前はこれからもずぅっと独り…
[櫻木のポケットからネックレスを取り出し彼女の手に握らせる。
そうして皆のいる車両戻ろうと足を進めた。]
ま、その独りはお前が望んだんだけどねぇ?
嫌われて死にたいとかお前も物好きだな。
あはは、俺は自由になれたからそれでいいけど。
結局お前は嫌われ損って感じだしー。
あーあぁ、今日俺の事殺しとけば先生死なずに済んだのになぁ。
みんなよっぽど殺し合いが好きなのかなぁ?
そんなんじゃない?じゃあ現状はなんなんだよ。
[まるで誰かと話しているかのように言葉を継いでゆく。
そこに長澤の笑い声が聞こえ]
お前の大切な人、みぃーんな壊れていっちゃってるよぉ?
死ねもせず、生きれもせず、お前は孤独に朽ちていくんだよ…俺の中で。
ああ、お星さまだけは見ててくれるかもなぁ?あはは。
[隣の車両を見つめながら何かを話している小鳥遊を後目に、反対の連結部近くまで移動する。
どうせこれからも誰にも相手にされないのだろうと鼻歌交じりで床一面に天体図を描き始めた。**]
[ここまで語り終わると、すっくと立ち上がり。
ころころと鈴を鳴らすような声で笑い出す。]
…なぁんて、ね。
信じた?信じちゃった?
うん。別に先生嘘は言ってないの。
少なくとも、わたし以外の皆にとってはさっきの話が真実ってことになるわ。
鬼の正体は黄泉還りだし、偽汽車は黄泉還りを創り出した諸悪の根源なの。
でも、わたしは気付いちゃったんだ。
[くすり、と愉しげな笑みで]
わたしたちがいるこの世界自体、ぜんぶ嘘なんだって、ね。
わたしたちが笑って怒って泣いてるのも、全部うそ。
偽汽車も、鬼火も、死んじゃったみんなも全部ニセモノ。
たぶん、わたし自身もニセモノじゃないのかな。
どうやって確かめようかしらね。
…偽汽車のどこかが書割りになってて、蹴り倒せるんじゃないかって思ってるんだけど。
誰か試してみない?
[車両の扉付近へ行き、とんとんとノックして見せながら]
先生はかよわいおねえさんだから、男の子がやるべきだと思うんだけどなぁ。
だからね、みんな悲しまなくていいのよ。
死んじゃったことになったみんなは、ダミーの死体と入れ替わって偽汽車のセットから出ちゃってるだけだし。
鬼火もCGか何かで出来てたんじゃないかな。
ちょっと製作過程見てみたいんだけどなぁ。
黄泉還り役か狂人役やってる子に聞けばいいのかしら。
[きょろきょろと辺りを見回してみる。]
今はいいけど、あとで教えてね。
先生、映画のセット見るの初めてだからわくわくしちゃうわぁ。
[どのくらいの時間が経ったのだろう――
暫し後、リウの元へを近づく]
リウ…
[名だけ呼ぶと、あとは無言でリウの額に掌を当てる。
もし。鬼だったら…そう思うと、少し手が震える。
が、掌に神経を集中し、じっと自身の手を見つめていた。
――なにも変化はない――]
リウ!
[ぎゅっとリウを抱きしめる]
よかった。俺は信じてたぞ。
もうこれでお前が疑われることはない。
リウは鬼じゃねー!
それにしても、ほんとみんな演技が上手よね。
わたしって、大根役者もいいところじゃないかしら。
ごめんねぇ?
血糊もすっごくリアルで先生びっくりしちゃったのよ?ほんとよ?
[服に付いた、赤黒く変色した血糊を払い落とそうとする。
結局上手くいかなかったけど。]
本物みたいな感じの色だし、お化け屋敷で使ったらとても臨場感があっていいんじゃないかしらねぇ。
市販されてたりするのかしら、これ。
されてるなら、こっそり買っていたずらに使っちゃおうかしら。
うふふ。
そっか。
須藤がね…
[村瀬の発表に返事をする。]
そんじゃーあとは…
小鳥遊、寺崎、弓槻の中に1人……だな。
[3人に射るような視線を向け言い放った**]
………ん。
そういえばクランクアップっていつかしら。
[座席へ行き、銀色の鍵巻き式懐中時計を取り出して時間を見る。
時間は三時くらいだが、夜なのか昼なのかはわからなかった。]
なんだかもう、随分長い時間此処にいる気がするんだけど。
そろそろ残った黄泉還りをさくっと処刑して気持ちよくクランクアップにしましょうよぅ。
[その場でううん、と伸びをする。]
そうしたら、みんな戻ってきてお疲れ様会の流れなんでしょ?
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