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[会話の途中、一度ちらと端末に目を遣った。
その示す時計──集合時間を、少し気にする。
クルミとソラはどうしているだろうかと、思った。
2人が共に動いていることは、知らないまま。]
なあ。
さっきの答え、聞かせて貰えないか?
───少し離れても構わない。
[人数が多いかと、一応気にもしてみた。]
[ただ、デンゴの曖昧な情報には少し眉を顰めた。
姿の見えぬ相手を追うのは難しい。]
…ううん、そうか。
なあ。俺は出来れば、早くに0thを押さえたい。
が、俺がやっては幾らなんでもバレバレだろう。
だからデンゴに、ゼンジさん。
二人のうちどちらかに、0thの対処を任せたいんだが…
…、どうだ?
[二人へ問いかける、間を置いた。]
…うん、そうか。ありがとう。
なあ。
俺は確かに腕はあまり大したことがない。
だから利害だけで言えば、お前はこの話を聞かないだろう。
でも利害あるやつは、利害でまた裏切る。
利害でどっちにでもつくんじゃないかとも思う。
だから、お前の答えを聞いて考えた。
鬼役とかそれ以外とかじゃなく。
ただ、個人としての信頼関係が欲しい。
[探しに来たわけじゃない。
そういう彼に、真正面から心を告げた。そして、]
……、…
[気持ちは変わらない。
この”鬼役”の仲間たちと、あと3人。
これで勝ち抜くのがベストだと考えている。
その為に誰かを殺す。
日記を壊す───にしても、結局は同じだ。
だから逃げるつもりはない、
が、デンゴの宣言を聞けば僅かに顔が歪んだ。
世界がどうであれ、彼は子どもだ。]
8thは、何というか…。
…きちんと話をすれば、
手を組めるんじゃないかと思うかな。
実は、3rdと11thにもそう感じている。
だから俺は今のところ、この6人で残ることを考えているんだ。
[裏を返せば、他は切り捨てるということ。
言葉交わした相手も、その世界ごと死なせるということ。]
えっ、12thが?そうか…。
一緒に居るのなら、確かに厄介だな。
しかし俺が動けば0thに筒抜けるよな…。
[そもそもの作戦が壊れる。少し唸った。]
ん?でも、瞬時に移動して帰れるのか?
では見られないうちに帰って来れれば…、…
取りあえず、腹が減ってここに来たんだろ?
何がいいか分からないなら……
[くるりと8thに背を向ける。
4thにも9thにも、ひどく無防備な姿勢になっただろうが]
──…ここら辺でどうだ?
[適当に棚を漁って、
バランス栄養食とやら書かれたクッキーを、
ぽいぽいと彼らへ放った。デンゴにも放る。
味は試してないが、きっとそう悪くないだろう。]
明るくなったら、上にも行ってみるといい。
丸い食べ物の味は悪くない。
[大真面目にたこ焼きを勧めておく。そして、]
情報も交流のうちだろ?
…信頼するなら、まずは交流しておかないとな。
[振り返って、8thに向け*笑った*]
ああ、そうだったな。
彼は──…8thは引き込めるといい。
デンゴの脅威であるわけなんだし。
[その他にも気に掛けた部分を、今は口にしないが]
ああ、分かっている。
だが一応覚えておいてくれ。
俺は現時点で、3rdと11thに手出しをする気がない。
表立っての危害には止めに入る可能性もある。
…二人と本気で争う気もないけどな。
だから念のために覚えておいて欲しい。
瞬間移動…タイムリープか?
それならば、見られないでやることも可能なんだが…。
……。やはり俺が行こうか?
[心配になって、ちらとデンゴの顔を見て*しまった*]
そう、タイムリープ。
何というのかな…時間を操ってとかさ。
デンゴの世界に、そういう概念はなかったか?
[首をかしげ聞いてみるが、]
無理、するなよ…?
[頼んでおいて、案じるような話になった。]
分かった。
[囁き返したのは、先と同じ言葉。
けれど含む意味が少し異なる。]
あなたの言う通りだろう。
3rdとは確かに協力関係を結んだが、鬼とばらしたわけじゃない。
バレたら敵対という可能性だって残ってる。
…そう、ならないように願っているけど。
そういえば、10thはどんな人物だった?
ゼンジさんは彼とも組んだんだろう?
引き込めそうな相手だったか?
[ふと、未だ接触のない人物のことを聞いてみる。]
[それから、ペットボトルを漁って水分補給も行いつつ、
何となく和やかな様子のデンゴなどを振り返るが、]
お前、さっき何をしようとしたんだ?
[先の会話を思い出し、ちらと軽い疑いの目を向けたりもした。
そして、]
───なあ、セイジ。
[8thとの別れ際に声を投げる。]
さっきは話してくれて嬉しかった。
ありがとう。
さっきの言葉、俺は本気だ。
だから、何かあったら思い出してくれ。
そうそう、あと──…
[なんでもないように付け足す。]
俺は3rdと11thと会っている。
ふたりともいい奴らだったぜ。
多分気が合うから、一応伝えておく。
[そこまで告げて、彼と別れた。
ひとまず目指すのは2Fの婦人服売り場。
約束の待ち合わせ場所を目指す*つもりで*]
─ 2F 婦人服売り場 ─
[辿りついたそこは、昼間と違って静かに暗い。
そこで日記を確認した。]
”クルミとソラが来ていない”
来てないのは、分かったけどなあ。
二人は一緒なのか無事なのか、どうなんだ?
”2ndは12thと合流した”
”2ndは5Fでうどんを食べている”
”2ndは屋上へ向かう”
”2ndは12thと一緒に0thを見守っている”
ん?これは…。
平気そうかな。戦っている風でも、ないか。
[日記にぼやき、その記述に少し唸る。]
デンゴ、気をつけろ。
0thを12thと2ndが見張りに行っている。
場所は、屋上だ。
[リスクと、そして最も重要な情報を彼に伝える。
もっとも、神の日記の力は場所をも超越するのかも知れないが]
強い…、か。
10thもこちらにつけるなら……
人数が、ひとり多くなるな。
[ゼンジの言葉に返す声は苦い。
ほんの僅か、暗闇に向け顔を歪めて、]
分かった。任せる。
[短く告げた。]
”階段に足音が響く”
”階段からクルミが駆け下りてくる”
なに…、
[階段から足音が響くより前。
日記の記述に目を見開いた。
咄嗟に殺虫スプレーを握り締め、階段へと駆ける。
結局、階段より手前でクルミが駆けて来るのに出会った。]
… クルミ、大丈夫か!!
[追われているのかと、咄嗟に思う。
だから彼女の背後を警戒した。
良く見えない薄闇の向こうを睨みつけ、庇うように動こうとする。]
…出来れば俺は、これ以上を増やしたくない。
接触も、候補も含めてだ。
けれど未来がどう動くかは分からない。
俺やあなたが説得出来るのか。
彼らが生き延びられるのか。
───俺たちが3人残れるのか。
分からない。
だから……任せる。
え…っ、
[駆けてくるクルミと入れ違うように前に出ようとして、
服の裾を引っ張られた。
彼女が息を整えるのを待つ少しの間、
確かに追っ手の殺気が襲い来ることはない。
少し安堵して、肩の力を抜いた。]
無事で良かった。
二人ともいないから心配して…、
……なに?
[死。という単語に、目を見開く。]
死んでって…なに?殺されたのか?
誰に、どうやって…
屋上で?
[咄嗟に幾つもの疑問が零れ落ちる。
階段の上を見た。鼓動が早くなる。]
[───デンゴは無事やり遂げたのだ。との思いと。
彼が誰かに見られなかっただろうか。とか、
本当に人が死んでしまったのだ。とか、
それを意図したのは、間違いなく自分なのだ。とか、]
[胸のうちを巡るのは、そんな思いで]
博奕打ち…、なのかな。
ただ、どうなるか分からない。
分からない未来を、───怖い 、と、
そう感じているだけだ。
[冷静な男へと返す。
そんな人物が増えてしまったら。
重い問いに、思わず口を噤むが、]
血が?そうか……
[右手首の端末が振動を伝える。
”0thが死んだ”
遅れて届いた情報が書き加えられた。
それを見下ろし、首を横に振る。]
いや、ありがとう。
気にはなるけど…、それよりクルミ。
君は大丈夫か?
[血が出ていた。と言った。
駆け下りてきた時の様子からしても、
やはり彼女は、こうしたことには慣れていないのだろう。
───自分と同じく。]
落ち着いたほうが、いいんじゃないかと思って。
[すぐに屋上へ向かうことはせず、傍らを見た。
未だ薄暗い中、クルミの顔色ははっきりとは見えないけれども]
/*
グリタメモが、オネエになっているところは、突っ込んであげたいが突っ込めないので、灰で突っ込んでおいてあげますからね……☆
会えるならあたいよ(←ココ
いや。しっかりしているみたいで、安心した。
人が死んでりゃ、それはまあ…
驚くのは当然、だし。
[自らの常識を口にして、クルミの伝える言葉を聞く。
うん。と頷いて、自らも日記を確認した。]
じゃあ、その場に居たのはクルミとソラと、
12thと2ndと……
[彼女が知らなかった2ndの情報を付け加える。
思いついて、手にしていた水のペットボトルをクルミに差し出した]
飲む?
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