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[街の人ごみを駅舎に向かい歩く男が一人]
さても人生は舞台と言ったのはどこの国の作家だったか、旅こそわが人生と言ったのは誰であったか。
では旅が人生なら同時に旅は舞台とも言えよう。さながらこの群衆が押し寄せる駅舎は舞台袖とも言えようか。
くっくっく。それとも大舞台へのオーディションかも知れんぞ。楽しみだ。開幕が実に楽しみだ!
わーっはっはっは!
[大仰な独り言を吐き出し、人目も気にせずに軽快にタップダンスのようなステップを2つ3つ踏むと、また駅舎に向かい雑踏に消えてゆく**]
ふぅむ、そろそろ乗車しておくか。どれ…吾輩の席は、と。
[古めかしいモノクルのブリッジを鼻に装着し、上質なフロックコートの懐から乗車券を取り出した]
一等車、四つ目…かな?んっんーん!ちょっとそこの君、ここへ案内したまえよ。
[片手に持ったステッキの柄でひょいと通りかかった駅員の襟首をひっかけると乗車券とカバンを放り投げた]
ああそれと、発車までに時間があるようなら吾輩のコンパートメントにカフェーを頼む。コニャックをひと垂らししてくれたまえよ。
[そしてあたふたする駅員について自分のコンパートメントへ]
[一等車のコンパートメントでカフェ・ド・コニャックを味わいながら、数枚の書類に目を通している。ふっと笑うと人差し指で書類をはじき]
ロマネス家最後の女性、アナスターシェ嬢の行方か…。んっんーん。ロマンだ、実にロマンチックだ!
[乗車確認のアナウンスを聞けば立ち上がり]
さても役者がそろったようだ。発車せよ!暗転せよ!ならせ開幕のベルを!
[朗々と台詞のような独り言を吐き出し、被っていたシルクハットを脱ぐと優雅にお辞儀をした]
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