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[行く途中、幾人もの村人とすれ違う。
三樹と、結局名前を聞けなかった白い服の女の体をすり抜けた。
すり抜けると言うことは、向こう側にいると言うこと。
気づいてくれないのは寂しいし、不安だけれど。]
良かった。
[立ち止まり振り返ると、小さく*笑った。]
[その彼女が、近所の主婦と同級生の白銀と言う奇妙な取り合わせに近付くのを不思議に思い、思わずそちらに寄る。
今では随分遠くに感じる彼らの話に耳を*済ませた*。]
[歩く途中で、ゾウサクやユウキの姿を認めると、軽く手を振って]
暑くないってのは、良いかもしれん。
[陽射しを浴びけだるそうに道を行く村人たちを見遣りながら]
しかし。ホントに俺のこと見えてないのな。
……鬼婆はどうしているのやら。
[ふと、母親のことを思い出して、家の方へ足を向けた]
[家へと向かう道すがら、ペケレとその隣に佇むイマリに気付いて]
あれ?あの子……。
[自分の手を掴んでくれたのは彼女だったか?]
俺が引きずってしまったのかな。
[でも、どうして手を伸ばしてくれたんだろうか?向こう側にいた時にはそれほど接点のなかったはずのイマリの姿が、何故か今は懐かしい*]
ん?何だ?
[何が起こったかはわからなかった。気がつけば、目に映る大量の流れ星…いや、金平糖。
暫くの間、思わずぱちくりと瞬きをしていた。
ユウキの声が聞こえ、そちらを見る。先ほどまで会話をしていた相手は、落ちていた白衣を手に取ろうとしていた>>+2
するり、つかめないようだ]
『神隠し?』
[ユウキの呟き>>+5を聞いて、思わず周りを見る。
そこにある光景は、いつもの光景のようで、現実感のない、何か違う感じ]
…そうとしか思えねえなぁ…
[それだけを言うのがやっとだった]
[消えていくユウキの鞄。困ったような顔で笑いかけられれば>>+8、こちらもどうしようもなく、髭を掻いている。どこかへと行くユウキを見送って暫く放心していたが、ふと思い出したように]
こいつ、役に立たなかったな。
[ポケットから、お守りを取り出した。さらり、こんぺいとうになって、空気に溶けていく]
さてと。どうしたもんかな。
[とりあえずその場に座り込んでみた。なにやら感覚が違う気がする]
神隠されちゃ、どうしようもないしな。暫く様子見かねぇ。
[自分が神隠されても、未だに実感がわかない。
先に消えたはずのグリタが手を振って通りがかる>>+22。いつものように、手を上げて*挨拶を返した*]
[姿の見えない黒髪の少年を探すように、視線を空へとさまよわせた。
やがて、同級生と退治した女が歩き出せば、黙ってその後につき、彼女の話を聴く(>>44、>>45)。
蛍川に着き、女を詰り去って行く白銀の背(>>57)までを見送って、首を振り嘆く女にそっと寄った。
慰めようと伸ばした指が、女に触れることはなかったけれど。]
縁があってもなくても、あたしは手を伸ばしたけどなぁ。
[同級生の消えていった方に目をやって、困った顔で首を傾ける。]
縁があったおかげで、こちら側にいく永嶋さんが見えたなら、見えて良かったよ。
[後悔しているのは、繋いだ手で、現実に引き戻す力がなかったこと。]
[蛍と名乗った娘を慰めるように、河原の葦が揺れる。
ニュータウン化計画が進めば、この娘は消えてしまうのだろうか。]
でも、村の過疎が進んで、このまま人がいなくなっていったら、蛍川の伝説を覚えている人もいなくなるんだよね。
[誰も来ない河原に舞う蛍も、きっと美しいと思うけれど。
眉根をよせ、うーんと唸ると、歩き始めた女の後を追うように神社へと向かう。]
かみさま、こちら。
手の鳴るほうへ。
[適当な節をつけ手を鳴らすと、まだ会えていない黒髪の少年を思った。
彼は、自分が知っていた神様だろうか。
自分を覚えているだろうか。
幼い頃のおぼろな記憶を便りに、神社を探す。]
[夏の夜の夢を見た]
ほたる……
[星と、蛍と、体が埋まるほどの飴。
息絶え絶えに目を覚ます]
いや、いや、いや。
どんな悪夢。
[道すがら、ユウキとゾウサクの後ろ姿を見つけたらその背中を押すように叩いた]
お久しぶりです。
お元気ですか?
[話しもそこそこに足を進めた先には神社の鳥居。
見上げ、その手前で立ちすくむ]
相変わらず嫌な感じ。
[短いため息を*吐いた*]
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