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約束、だからね。
他には何も望まないから。
[クルミが約束してくれたのが嬉しくて、
嘘だとは気づけない。
望みと呼べるのは、それしかなかったから]
[ゼンジの一言は予想しないものだった。
だが、すぐに返答する]
私の選択で苦しめてるっていうなら。
やっぱり答えは変わらない。
[セイジには予想外の行動だったはずなのに
弾丸は正確にコハルの急所に命中していた。
その体は床に伏す。
ゆっくりと聞こえる、弱々しい呼吸の音]
だい、じょう……ぶ?
[かすかな声はクルミに向けられたもの]
[もう視界も霞んでいる。
クルミが傷ついているのすら分からない。
なんとか捉えたクルミの声だけが
コハルを安心させてくれた]
……った、…や…く、げ……。
[呟く言葉は意味をなさない。
それより、聞こえるかどうかさえ分からない]
[おぼろげな意識では、表情を出すことも
難しかったが、それでも精一杯笑ってみせた。
嬉しかったから。安心したから]
…………ね。
[最後に感じたのは、
親友と同じ顔した別の少女――
だけど、親友と何ひとつ変わらない少女の
暖かい手の*ぬくもり*]
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