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…よけいなおせわ――
[カウコの言葉に、思わず口元に浮かべるは柔い
表情。
続く言葉に、うん、と頷いて]
…そうだな、――そうだ、な…
[納得した風に、また2度 頷いた]
…俺に出来る事 を考えた時に、――な。
説得に応じるような輩なら…
――否、応じるような輩でも、俺には、難しい…かな…
――…一言、か…
…そうだな…――目見えぬ俺の文字が読める事を期待しよう…
[男なりの軽口を添えてから
杖を持つと逆の手を伸ばし、カウコをぽんと一度叩いた。
腕の心算だが、見えぬゆえに違ったかもしれず*]
[自身の小屋を出、暫く杖と足の変わった形の痕を、雪の上に残すのはうろうろとしたが為。
男は村の入り口近くに立っていた。
雪煙の向こう、低い位置に山の黒影のように見える蠢きは狼達。
男は視界無きが故、視認出来る人間より更に距離を取る]
…――おおかみ…――つかい……
[凍えた空気の中、ピンと張った弦を弾いたように
男に低い声が発せられた]
…――俺は…
――あんたらに害成す、ぞ…――
[狼の群れは、未だ遠く。
だが走り寄られれば視界無き男が逃げ切れる距離でも無く。
村の入り口にある柵も、どれくらい機能するか判らない。
男の声は低く、呟くような音色で
果たして狼の元まで届くか判らず。
だが、男は視界閉ざした侭、遠く狼達を睨むかのように
立ち尽くして――いる]
…「狼使い」を…俺は、この群れに来る前に見た事がある。
――殺したことが、ある。
お前らが、普通に「殺せる事」を識っているし、
だから、俺はあんたらに 害成すぞ。
[男は口の端に、歪んだ笑みを浮かべた。
びっしりと鳥肌に覆われた首元、
どくりと喉仏が一度、上下に動く]
…――見えぬは、こういう時は…
―…多分、感謝すべきなんだろう…
[ひとつ、狼が威嚇するようにか遠吼えた。
男は一歩下がりつつ
柵の向こう 遠くに蠢く狼の影を見据えて居る]
…気配や声でわからんものは
――きっと目を見ても、判らんのだろうな…
[呟きつつ、さくり、雪に挿す杖の先は自身の後ろ。
体重預けるようにすれば、トナカイの角と蹄でできたそれは
ミシと小さく悲鳴をあげた]
――寒いな…――…
― 村の入り口近く ―
[男は、随分と長い時間村を取り囲む狼に向けて宣戦布告のような言葉を語って居たが、やがて後ろを向き歩きだす。
向かったのは、長老のテントで]
…――邪魔をする…
[腰を下ろしたのは、火の近く。
凍えた身体を解凍するかのように、手を翳した]
……――…俺は荷をしっていたけれどとぼけて居るのかも、知れない…
――または、アルマウェルが…自分でしかけた事かもしれん…
――だが…
[ぽつり ぽつりと
口元の手指の隙間から落ちる 言葉
ぱちりと爆ぜる炎の音が 重なった]
…「万が一」を考えた時に…
リスクは――狭めた方が良い…
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