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─ 駅前公園 ─
[この場を後にする随原と六花には頭を下げて見送って。]
あたしも。
いかなくちゃ。
[小さく呟くと立ち上がり、和馬とヂグが公園に残っているなら行ってきますと頭を下げ。
思い浮かぶ場所へと足を向けた。]
─ 駅前公園→ ─
[道すがら、周囲の景色は不思議な速さで流れていく。
そうだ、忘れていた。
この街にきていたのは、夏だけじゃない。
あたしは、私は、この街に住んでいた。
10年前の、あの日まで。]
[商店街の入口。
小さな子供が、騒いでる。]
『わたしね、きょうハンバーグたべたい!』
『ずるいぞ、今日のおかずはおれのすきなのってヤクソクだろ!』
『こら、お前らこんなとこでケンカするなよ。』
[頭一つ分背の高い男の子が、小さな男の子と小さな女の子のケンカを諌めている。
それを微笑ましそうに見ている一人の女性に、ケンカに負けた小さな女の子がかけよりしがみつく。]
『おかーさん、たけにぃがたたいた!』
『あ、こら、おかーさんにチクんなよ!』
『チクるも何も、お母さんの目の前だし。』
[女性のスカートをぎゅっと握って、ぽろぽろ泣きながら訴える女の子と、それぞれ対照的な男の子。
女性はそれぞれの顔を見てから、自分にしがみつく小さな子の涙を拭いて笑いかけた。]
『ほら、泣かないの。
いくつになっても泣き虫さんね、菊子は。』
[あの女性が、菊子と呼んだ小さな子を見つめる。
あぁ、そうだ。
あれは小さな、小さな私。
二人の兄、それと。]
おかあ、さん。
[記憶から、抜け落ちていた人。]
なんで…
私、忘れて─
[目の前のその人は、小さな私に優しい顔で笑いかけてくれている。
私も、全身で大好きを伝えていて。
どうして、こんなに大好きな人を、忘れてしまったのだろう。
どうして父さん達は、忘れてしまっていることを不思議に思わないのだろう。]
…たしかめ、なきゃ。
[無意識に、足が動く方へと向かった。]
(ここ、は。)
[波の音、潮の匂い。
賑やかな笑い声。]
『こんなちっちぇーのがこわいなんてへんなの!ほらほら!』
『うわああん、たけにぃのバカー!』
『こら、タケ!おまえまたキクコいじめてんのか。』
『なんだよマツ兄!いっつもキクコのみかたばっかして!』
[あぁ、これは覚えてる。
毎年恒例だった潮干狩りの時だ。
フナムシを押し付けられそうになって、大泣きして。
兄二人が言い合いをし始めた隙にこの場から逃げだしたんだ。
走って、走って。
後ろから、お父さんとお母さんの慌てた声が聞こえたけど、止まらずに走って。]
『きゃあっ』
[どしん、前にいた人にぶつかった。
尻餅をついて、痛みにまた涙が出て。
それから。]
(…あ、れ。)
[この後何があったのか、思い出せない。
今の私の記憶にない出来事が、目の前にある。
小さな私がぶつかった人が差し伸べてくれた手。
その手につかまって、立ち上がって。
ぱたぱたとスカートをはたいて、お礼を言おうと見上げた人は私の顔を見て驚いて、そして問われた。]
『…君のお母さんの名前は、何て言うのかな?』
『お母さんの?』
…だ、め。
[答えちゃダメだ。
そう思ったけれど、止められる訳がない。
小さな私は、お母さんの名前をその人に言った。
そして、後ろから、浜から離れた私を探すお母さん達の声が、聴こえて。]
『やっと、見つけた。』
『菊子!』
[ぐい、と。
その人に腕を引っ張られる。
急にそんなことをされたから、私は怖くて泣き出して。
お母さんは、私の腕を掴んでいるその人の顔を見て、固まった。]
『菊子を放して下さい。』
『勝手なことを言わないで。私を勘当したのはあの人でしょう。
今更、父親面されたって。』
[お母さんが見たことないような怖い顔をして、話している。
私を捕まえている人も、怖い顔をしている。
怖い、怖い、怖い。お母さん、助けて。
そうだ、この時そう、思ってた。
いつのまにか、お父さんも、この場に来ていて。
お父さんも加わっての、話し合いになった。]
『……時間を、くれませんか。
この先10年、俺が一人で子供たちを育てます。
10年後の俺と子供たちを評価した上で、こいつを取り上げるかどうか、決めて下さい。』
[お父さんの言葉に、私を捕まえている人が頷く。
お母さんは、すごく悲しそうな顔でお父さんと私を見た。
お父さんとお母さん、二人の声は急に切れ切れにしか聞こえなくなって。
『離れたくない』『お父さんが病気で』『側に』
断片的に聴こえる声、二人の表情。
徐々に俯き、悲しげな顔をするお母さんが、お父さんの言葉に頷いて。
小さな私の手は離されて、お父さんの元に。
お母さんは、私をぎゅっと抱きしめて、そして。]
…っ、いかないで!
お母さん、いかないで!いっちゃやだ!!
[小さな私と、同じ言葉を叫んだ。]
[お父さんの手に引かれて、その場を離れさせられた。
お母さんは振り向いてくれない。
お父さんはすごく強い力で、ぐいぐい引っ張って。
ずっと待ってたお兄ちゃん達に、お母さんは帰ってこないって説明した。
お兄ちゃん達も、泣いて。
でも、わかったって、返事をしてた。
それも、小さな私には、ショックだった。]
『おとーさんもまつにぃもたけにぃも。
どーしておかーさんがいっちゃったのをしかたないっていうの?
どうしておかーさんはあのおじさんといっちゃったの?
わたしがあのおじさんにぶつかったから?
わたしがみつかったから?
そうだ。
わたしがおかーさんのナマエ、おしえたから。
わたしのせいで、おかーさんがいなくなっちゃった。
わたしの、せいで。』
[ぱきん。
頭の中で、何かが割れた音がして。
そうだ、そのまま、私は気を、失って。
目を覚ました時には、お母さんを、忘れていたんだ。]
[そうだ。
10年前と、今と。
父さんが変わったんじゃない。
勿論、兄達も変わってはいない。
変わったのは。
忘れてしまったのは。]
あたしの方、だったんだ。
[父も兄も母のことを口にしなかったのは。
心の負荷に耐え切れず忘れてしまった私を、刺激しないように。
私が思い出すのを、待ってくれていたんだろう。]
……帰らなきゃ。
[帰って、父さん達に、話さなきゃ。
そして。]
お母さんに、謝らなきゃ。
忘れてて、ごめんって。
[ぎゅ、と。
手を握る自分の身体を、あの兎から感じた力がふわり、*包んだ。*]
/*
和馬や六花さん随原さんのロールも素敵だなぁ。
良いなぁ。
と、言いたいこと言っておやすみするですよ。
おやすみなさーい!*ノシ*
/*
煮出したコーン茶もって顔出しにきたら後輩が父親になっていたでござる。(
てことでこんにちはー。
あたしはワスレモノ見つけはしたからまあ後は現実戻ってからかなー。
/*
あ、そういえばお見合いちゃんと決めてなかtt
でも私現実戻ったらお見合いどころじゃないと思うんだよね貢さんの言ってた通り。
お母さんを忘れて離れちゃってた間を埋めてきたい、になるだろうし。
/*
>>-409ロッカ
こんにちはー。ノ
雨風大変。うちは午前中がそんな天気だったなぁ。
>>-410バク
何があったし。
は、お母さん私が忘れてる間に和馬とらぶに…!?(違います
>>-414ライデン
ほんとに何があったし。
きょとんとしちゃうYO!
>>-415
うん、そうそう。
10年間ダメだったんだからもう思い出さないだろうって諦めて。
もうじき期限がきて子供たち見せなきゃいけないけど、菊子がお母さんのこと忘れてるって言えないしでも菊子本人見せたらバレちゃうし。
見合いにかこつけて撮った写真をお母さんの実家に持っていくつもりだったお父さん。
見合い相手が良い人ならそれはそれで菊子も幸せだしとかそんな感じな。
末っ子 キクコは、ちょっち離席ー。**[栞]
末っ子 キクコは、ニヨ(*=ω=*)ニヨ[栞]
……あ、れ?
[立っていたのは、道の真ん中。
片手に柏餅、もう一方の手には学生鞄を持っていて。
周囲を見回さずとも、髪を撫でる潮風と耳を擽る波音が海辺の道だと教えてくれた。]
いまの、って…
[所謂白昼夢というものか、そう思いかけたけれど。
一方が解けた髪と、思い出した面影が現実だったのだと告げていて。]
…飛鳥さん達に、会わなくちゃ。
それに…和馬にも。
[狭間に飛ばされた人達は戻れたか、飛ばされなかった人達もワスレモノは見つけられたのか。
それを確かめに、心当たりを探しに*向かった。*]
─ 後日のこと ─
「菊ちゃんってさ、少し変わったよね。」
[休日。
友人と二人で歩いていたら、不意にこう言われた。]
「何が変わったとか、うまくは言えないんだけど。
前よりも今の菊ちゃんの方が、らしい気がする。」
[そういって笑う友人に、自分ではよく解らなくて首を傾げてはみたけれど。
友達の楽しそうな笑顔に悪い気はしなくて、こちらも笑顔になった。
話題は他愛のないものに移行しながら、目的の場所へと歩を進めて。]
「あ、ねぇ、ここじゃない?
ギャラリー刻って書いてある。
…楽しみだね、写真。
葉書くれた人…六花さん、だっけ。」
[友人の言葉に頷くと、嬉しそうに笑いながら二人一緒にギャラリーの扉を*くぐった。*]
/*
まずは約束を果たしておいた!
穂積さんお疲れ様です、またご一緒できた時はよろしくお願いしまーす!
と、私も先に挨拶おいといた方がいいかな。
/*
さて。村終了まではいるんです、が。
間に合わなくて挨拶しそびれること多いので、お先に。
初めましてな方もいつもありがとうございますな方もお疲れ様でした。
ID:nadia SNS:なであん 自称なであ。と申します。
物語系RP村中心に出没させて頂いてますが、執事国は久しぶりで楽しゅうございました。
遊んで下さった皆様本当に有難うございます。
こちら動きが拙くて絡みにいけなかったりもあり、申し訳なかったなぁと思うところもありますが素敵な方々に囲まれこのGW実に幸せに過ごすことができました。
またどこかでお会いできましたらどうぞよろしくお願い致します。
村建てのくろねこさんもお疲れ様でした、素敵な村をありがとうございます。
[あの不思議な体験から、自分を取り巻く状況は随分変わった。
まず、家族。
父や兄達が母のことを話すようになった。
母の実家に家族全員で出向き、祖父たちとも話し合うようになった。
先はどうなるか分からないけれど、また一緒に暮らせるように、頑張っている。
母に、忘れてしまっていたことを謝りも、した。
母はぎゅっと、あの別れた日と同じように抱きしめてくれて。
二人で泣いて、笑った。]
[それから、自分自身。
落ち着きないとか、すぐに思ったことを口にするとかはそのまま、だけど。
前よりも、視界が広がった気がする。
それと。]
聞いてくださいよ、貢さん。
お見合い、断れなかったって言うんですよ。
そりゃ、一度は引き受けましたけど。
[以前とは心境が変わったと言っても、切欠は説明できるわけもなくて。
期間限定の柏餅を買う為足繁く通っている内、すっかり話し相手になってもらった人に愚痴った。]
まあ。
顔合わせだけすれば断って良いっていわれたし…
そもそも相手の方から断られることもあるん、ですけど。
[見合い自体、したくないと思うようになった。
それは何故かわからないけれど、和馬の顔が浮かんで慌てて顔を横に振って。
結局押し切られた見合いの席で、向かいあわせに座った人の顔を見て。
驚きに目を丸くしたかどうかは、その場に居合わせた人しか*知らないこと。*]
/*
駆け足に後日談どーん!
貢さん勝手に確定しちゃってごめんね!
見合い相手は確定にはしてない、けど。貢さん想定は、した!ごめん!
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