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かみさま おねがいが あるんです
(もう てつだいは できないけど)
ぼくのこと みんなが わすれるように
(いいでしょう これだけ てつだったのだから)
(いいでしょう ぼくは もう あのせかいには もどらないから)
おもいだして かなしくならないように
(いっしょに あそんだあのこたちが なかないように)
…。
……。
シンヤ…?
[ふと感じた気配に、手にした銃ごと振り向いた。
ひとがまともに観察すれば、その銃が的屋のコルク銃であることは知れるだろうが]
[眼差しは、鬼ごっこして遊んだ幼い頃とかわらない]
[くらり。視界が歪んで、意識が遠のく。しかしほどなく変わり映えのない屋台の並ぶ祭りの景色がもどってくる]
また、誰か来たの?
[呆けた表情で呟いて、視界の隅に少年たちの姿を捉えたような*]
「とまっちゃだめ」
[制止する声に引き止められ、
気づけばまた年回りの違う八月の日。
祭りの賑わいが耳を掠める。]
…また増えた、のか?
[誰からともなくはじめたような子ども遊び。
害虫と看做され、息絶える筈の蝶がひらひらと舞う。
費やす代償は、僅かな時間の変わりに――*]
(まった?なにを?…あ、これか?)
[シンヤの視線から焦りの意を汲めば]
にひひひひ、手をあげろ―― って、冗談。
ほれ、偽物、玩具だって。
ちょっと射的ゲームでもして気晴らしをと思ってね。
[銃口を彼の額へと軽く当てて触感を伝え]
にしても、おまえも神様に連れてこられちまったのか?
……だらしねぇな。
[勝手を言い、的屋の台上の達磨へ向かう
引き金を引いた]
ちっ 外したか*
[ふと気がつけば、どれだけの時がたっていただろうか。
何かに気がついたように、頭を不意に上げた。ゆっくりと、何かを探すように、歩き出す。
程なく歩けば、銃らしきものを持ったムカイと、シンヤの姿が見えた]
ムカイ君?!あ、おもちゃ…よかった。
[2人の元に駆け寄ると、シンヤの方を向いた。眼差しはシンヤではないものを見つめている**]
シンヤ君……かみさま……
増えた、みたいですね。
[朦朧とした頭を軽く叩き。離れた屋台ではしゃぐ少年たちを見る]
皆を集める気なのでしょうか。
神様、とやらは。
[手紙を確認しようとポケットを弄るが、見当たらず。手に持ったままの拳銃を撃つと[○]と書かれた旗が飛び出した]
んー、集めて何をする気だったのか…。
[無邪気にはしゃぐ学生組を眺めて。
内ひとりが神の微睡みに、
手招きされていた者と知る。]
――寂しかったとか?
[辿り着けない結論に辟易しつつも、
○印の旗が出た鉄砲を眺める。]
─…え?
この声は…シンヤ?
顔、よく見えないんだけど…
…って…見えにくいはずだわ、私、眼鏡かけてないじゃない。
──…あれ?ケースの中に無いわ。
どこにいっちゃったのかしら。
…まぁいっか。
ごめんね、シンヤ…って、ムカイに、ミナツ!
二人とも、今まで何処にいた…
───…あ、…
もしかしてここが、神隠しの先、なの?
アンや、オトハさんたちも、此処にいるの?**
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