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[猫は空いていた書斎に入りこむ。
幸か不幸か警察は不在を良い事に、猫は書棚に飛び上がり、次々と本を落としていた]
これ、やめんか!
[和綴じ本の奥に隠れた古い紙束に、猫の手が届く前にウミがソラを抱き留める。
猫は近くに来たウミの頬をペチと猫ぱんち]
[近くの鞄とその上の人形を一瞥すると眉を動かした。
老婆の抱えていた人形だと分かるが、持ち主の姿は近くに見えない。]
さっきそこで、警察のひとに聞いたんすよ、取り調べの時間になっても編集者さんが戻らないって。板前さんやオトハさんに同じく、行方知れずのようで…。
[言いにくそうに少し口ごもる。]
ええと、弁護士さん、二人きりで編集者さんと会ってましたよね。失礼すけど、庭で見ちゃったんです。
彼が如何なったか、知りません?
[『話は聞かせてもらったわよ』と、扉を開けるシーンの練習をして空を切っていると、書斎の方で何者かが暴れる気配がした]
危険人物はどっちなの!?
[玄関の内側と、右左上下下と目を回す]
話? ほとんど分かりませんでした。
ネギさんが見つかったらきっとそうする、とか言ったのは聞こえましたけど…。
何、話してたんです?
[おずおずとヒナに答え]
[? 扉のほうで、なんか人声がしたような……、と首を傾げ]
[ゆるりとため息を吐く]
おネギのこと見つけないと終われないっていう話と。
グリタさんはお人好し、っていう話かしら。
[思い出して、苦笑する。
首を傾げるギンスイから、視線を扉の方に向けると。
すぱああんと、「声は聞かせてもらった」とばかり開け放った]
きゃぁぁぁぁ!
[脱衣所の扉が開かれてしまったかのような格好で叫び声を上げる]
なんだ、弁護士さんだったのね。
あなたがおネギさんを細くした犯人なの!?
それ、ネギさんが事件の犯人ってこと?
――き、きゃあああっ、
[脱衣所の扉が開かれてしまったかのような悲鳴にびびって、反射的に悲鳴をあげる。]
な、なにやってんすか。
そっちだって怪しいっすよ!
あと多分、細くなったわけじゃないっすよ!
[つっこみきれない。]
盗み聞きとは悪よのうお主。
って、違うわよ!? あの黒ネギヤについては私が一番知りたいの!
[二人して乙女みたいな悲鳴上げないでよとつっこむ暇もない]
でも、……なにかのきっかけを作ったのは、私、なのかしらね。
[何か。ゆるりと首を振る。
おそろいで、と顔を見せたウミに、微笑んだ**]
よく聞こえなかったけど、たぶんそういう話だったみたい。
[ウミに大げさに頷いたところで、ハッと重大なことを思い出した]
そう、これを渡したかったの。
ギンスイさん、あなた営業職なんでしょう?
売り出して欲しいのよこれ。ねっ、ねっ!
[差し出したのはミニミニ砂時計]
[ウミに声をかける間もなく、足元を猫がすりぬけた。]
かりんとうネギヤについて知りたい、
じゃあ、弁護士さんは殺人や拉致はしてない…て主張ですよね。
…きっかけ。
[戸惑いを浮かべた時、ミニミニ砂時計が手の中に]
あなた若いのに、笑顔が寂しいわよ。
何か悩みがあるなら言ってみなさい。
書き取りしてあげるから。
[ヒナの表情がうつったかのような顔で、八の字眉になった]
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