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― 石段 ―
[境内の階段をあがるのは履き古したズック靴]
暑いな。
[石段を下る人に僅かに微笑んですれ違う。
顔を上げると、青い空。
荷物――自分で作った酒だ――を持たない方の手で作務衣の襟元を摘まんで風を作りながら、笑みを深める]
暑い、なあ。
[首の汗を、拭った**]
遅くなりました。
……はは、まあ、すまん。
[夏祭りの準備が進むテントにたどり着くと、先に来ていた馴染みの若い医師に、開口一番文句を言われる。
どうせまた子供たちに捕まっていたんだろうと言われれば、返す言葉もない]
みんな心配してた。
雨降ったら祭り中止になるのかって。
保つといいんだけど、天気。
[子供たちに増やされた荷物を長机の上に置きながら、今朝とは大分変わった空を見上げた]
ああそれか。
子供たちがくれたんだけど。
なんの絵だろうね。
花、かな。
[クレヨンで描かれたそれ、上下をひっくり返してみても違和感がない]
あ、そっちはかち割り。
八朔特別オリジナルブレンドだって。
やろうか。
[小さなビニールに詰まった水は、最終的に絵の具の水入れに残ったような色]
まあ、確かにこれは。
[ブレンド、と言われて珈琲に直結しそうな色合いのかち割りを目の高さでぶらぶらさせながら、くすりと笑う。
馴染みの医者は、まっとうに飲めるものを買いに行った。引き止める理由は全くない。むしろ]
うん。もう一本、俺のも。
あと酒まんじゅう、あったら。
[当然、頼んだ]
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