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[殺してみたい、と零された言葉には、酔いに染まったその面をひと時じっと見据えて。だがふと視線を逸らすと、緩慢な歩調で歩き始めた]
別にしたくもされたくもない。
ああ。その通り、誰も気がないのならばな。
誰の手によるものかは、興味が湧かないでもないが。
――精々気を付ける事だ。
殺してみられる側にならないようにな。
[続けて言葉を返しながら、バーの外へと出――
男は、眉を寄せた]
……、面倒が此処までだとは。
[扉の先にあったのは、路地裏だった。その事実だけならば、おかしくはない。
だが、その路地裏は、男が見慣れるそれとは様相が異なっていた。見た事のない、場所だった。
少しの間、立ち止まっていてから。男はコートを揺らして*歩き出し*]
[こつり、こつり。
狭い道に、足音はよく響いた。路地裏は、長く続いた。長く、続き過ぎた。幾ら進んでも、幾ら曲がっても、何処までも路地裏が続いていた]
…… は。
[振り向く背後も、進んでいた前方も、全く変わらず、ひたすらに狭く薄暗く]
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