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えっ!?
えっとあの……おいら、当番じゃないかもしれないけど、晩御飯作っちゃいました。
ごめんなさい。
[ひょろっとした体を縮込ませてスイは謝った]
-回想-
あったかくして寝てれば、良くなるさ。
大丈夫大丈夫。
[ちかを部屋に運び、布団で包む。
その隣に胡座を描くと、布団の上から妹をぽんぽんと軽く叩いた。
低い声で歌う子守唄は、布団のなかまで届いたのかどうか。]
おどま盆ぎり盆ぎり 盆から先ゃおらんと
盆が早よくりゃ 早よもどる
[布団から溢れるちかの髪を指先で弄ると、ふと天を仰いだ。
暫くそのままぼうっとしたあと、ちかの寝息が聞こえて来たなら、笑みを浮かべ静かに部屋を出る。]
おいしそうねぇ。
[食卓に近づいて、作られた食事に視線を落とす]
なぁに、改まって?
[くすくす笑いながらも、ギンを撫でる手はそのまま]
[先端の小さな火に、雪が舞い降りる。
触れ合っても、解けも消えもしなかった]
……冬の蛍はきついよなぁ。
[ぽかり。
吐き出した煙は、楕円の輪になって、天に昇る。
辿り着く前に、薄れて大気と混じり合うのを見送った]
え! あ。えーと。
あの、おいら……変かな?
[スイは困ったように笑うけれども、ご飯を褒められればふわりと笑う]
うん。頑張って作ったんだ。
今日の飯はかーちゃんが作ったものじゃなさそうだ。
血の匂いがしない。
[縮こまるスイの背後から食卓を覗き込んだ。]
まあ、誰が作ったとしても、俺のすることはただ一つ。
食う!
[ちゃぶ台の前にどかりと座り込むと、両手を合わせた。]
いただきまーす!
スグルさん、あなた、殴られたいの……?
[茫然と立ち尽くしている]
みんなも冷めないうちに食べちゃいなさい。
[子供達に声をかけて、自分は窓から外に顔を出す]
あなたぁ?
[暖かい食事を夢中でかき込み、噛み締めて笑顔を見せる。]
ん?
どうした?
[緊張した面持ちの少年の視線に気付くと、笑って手招きした。]
旨いから見てないでスイも食え。たんと食え。
食べないと大きくならないぞー?
[短くなった煙草を、携帯用灰皿に押しつける。
火が消えた。
立ち上がり、服を払う。白衣には、汚れ一つなかった]
ん?
ああ。今、行くよ。
[そのまま外へと向かいかけた足は止まる。
ぐるりと家の周りを巡ってから、中に戻った]
あ、う、うん。
美味しい……?
[スグルに促されれば、おとなしくぱくりとご飯をつつき始める]
おおきく、なれるかなおいら。
スグルにいさんみたく……。
よ、嫁って!
おいら、アンねえちゃんとか、ちかとはちがうんだよ!
男だから、嫁には行かないよ!
[スイは真っ赤になって否定する。
けれどもきんぴらが美味しいといわれれば嬉しそうでもあり、表情は複雑だ]
いいや。
何かあった気がするんだが、
……なんだったかな。
用事を探していたのかもしれない。
[つくられた苦笑は、居間を漂う、あたたかな空気に和らいだ]
ほう。
美味そうだな、というか、美味いのか。
[スグルの笑顔を見て、言い直した。席につく]
ん?
この飯はスイが作ったのか?
腕を上げたなぁ。
ちかはともかく、アンよりは確実に上だな。
嫁には行かずとも、立派に婿にいけるぞ。
料理の旨い男は捨てられないらしい。
ガッコで先生が言ってた。
ぷう。生き返ったぜ。
[濡れた身体を拭き、下着だけ着けて首にタオルを巻いた状態で居間に戻ってきた]
ああ、試験勉強しねえとなあ。
いい学校入って、いい男見つけて……はふぅ
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