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さてな。
人に混じり、細々と生き延びていると聞くが。
聞きかじった伝承に過ぎぬ。
色々と理由はあったのだろう。土地への愛着、仇敵への復讐に
……呪い。
[目の前へと歩み来る石木を、面の下の瞳は静かに見つめています]
くく。自らを女と呼ぶのは意外だ。
……見え透いた挑発には乗らぬ。
手伝いだと。ほう。
何か勘違いをしているようだが。
神を殺したとて、皆が戻るなどと言った覚えはない。
むしろ神を殺すことで、その手段さえなくなるやもしれぬ。
[そうしてミドリへと視線を向けます]
神がいるなら、俺は鬼だ。摩訶不思議な神隠しの話、どう説明をつけるというのか。
神がいなければ、俺は人だ。20世紀も半ばを過ぎて、そんな非科学的な話があるはずがない。
さて、結論は?
博識だな。だがカミの一種ならば、どうした。そんなことは何の意味も持たぬ。
……は。仲間など、いない。
[一言の元に切り捨て]
少しは人の話も聞いているようだな。
さてな。確かめたことはないし。
[確かめようとも思わん、と吐き捨てるように]
……神の力は俺には通じんよ。
通じるのなら、わざわざ信者を使ったりせんだろう。
話す必要もないことだが、どうせあんたに嘘は通じないだろうからな。
[仕掛けを警戒しながらも、見た目はぞんざいに布の包みへと手を伸ばします]
何だ、これは。
……鈴?
[掌の上で転がす度に、ちりり。ちりり。
その様子を鬼の面が見つめていました]
[最後に言われた言葉は聞き取れずに、一瞬顔を上げます。
そうして意識は再び、鈴へと]
[鈴の音に、心が乱れます]
……呼び声なんて聞こえない。
そんなものはただの音だ。空気の振動だ。
神と同じ!夢と同じ!
何もない現象に、人が勝手に意味を付与して、幻を形にするのだ。
チがウ!そんな物は無意味だ。ただノふるイスズにスギナい。
騙されるナ。イマ必要なのは変革。道路ニ鉄道、てれビに電気。発展シタ豊かで文化的な生活。
[鈴と会話をする少女に、無表情な鬼の面が向きます]
ニュータウンカケイカクサエジツゲンスレバ、スベテガウマクイクノダ。
フレルナ!
[鈴ごと包む手に、口をついて出たのはいつかと同じ台詞]
[声は異常な程の低音で、波長も安定していません。面の口元から唾液が流れます]
スズもカミカクシ、も、こんぺい、トウもテ、ガみモ、なにもか、もガ幻。
ヒトがヒトハヒトがカワラねばならナイカミがカミハカミヲコわさねバならナイ
ココニいるのハ、げんじツの生き物。チガウ違ウチガウカミはイテハいけないいてはイけナイ
……ここにいる、オレは――ダレ?
[プレーチェに鈴を投げつけると、石木に向かって赤の木刀を大きく*振りかぶります*]
ひひっ
[木刀への手応えに、不敵な笑い。
遠き昔、狐と鬼が争っていた頃。
鬼に組する老人が、樹齢数百年の御神木から作り上げたという名刀。
毒を持って毒を制すと、宿りしは化け物への力]
オマエ、ナニモノだ?
いや、ナニモノでも構うまい。
[僅かに重心を落とし、短刀の煌きに、鬼の面の下の瞳が輝きを増します]
神隠し。昔は何って言ってたか、知ってるか。
[悲鳴を聞いて、プレーチェへと顔を向けます。
鬼の面にぴしりとヒビが入りました]
悪い子はいねが。
悪い子は鬼がやってきて、喰われちまうど。
そうして、人は神を敬い、鬼を恐れるようになった。
なぜそれが神隠しと呼ばれるようになったか。
それは、神が。
鬼の存在が人々の口に上らぬよう、自らの仕業と為したからだ。
忘れ去られることこそ、本当の消失。
村を救った稀代の英傑も、身投げした恋人たちも、神と戦った鬼たちも。
語られなければいずれは忘却の彼方。
例え語られたとしても、それはただの御伽噺。
……もっとも。
当人たちにとっては、それはどうでもいい話かもしれんがな。
[平坦な声で話を終えると、石木の短刀を構えを見て]
御託はここまで。あとは……
未来を見られるのは、力ある者だけだ。
オマエがオマエの大事な者を護りたければ
その刃をここへ突き立てるがいい。
キエロ、カミの使い!
[短刀を持つ石榴の背後に神の姿を見た鬼の魂は
脇の少女の背後に淡い光を見た、悩める魂は
飛来する真珠の耳飾りを避けようともせず
彼方からの呼び声にも耳を貸さず
ただ復讐心のみを源に、目の前の敵を打ち倒そうと*踊るのでした*]
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