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おかえりなさい。
[ただいま、と言われれば、そう答えるのだろうと思い、にっこりと返した。すると、はじめに感じた懐かしいような気持ちが、どんどん膨らんできて胸がいっぱいになる]
えぇと。
[何か言い返そうと思いをめぐらせた時、ふと。
この、同じ闇に息づくたましいが、また、増えたような感覚を覚えた]
[ひとたび言葉にすると、思いはとまらなくなって]
ごめんなさい。ありがとう。ありがとう。
[何度も繰り返しては、抱きしめる手に力を込めていく。そして、目の前のたましいと、それから、この闇の中の全てと交わるかのように、ゆっくりと意識を広げていった]
[一人彷徨う少女のたましいに接吻し、後悔に涙する少年にそっと触れ、どんどん意識は拡散していく。そして。
ひとつの、暗いたましいを発見する。
胸をよぎる恐ろしい記憶も今は遠い。哄笑するかのような、そのたましいは、けれど、どこか寂しくみえた]
どうしてここにいるの?
[彼が本当にたましいを喰らう方の存在であるのなら。どうして、同じ闇の中を彷徨っているのか。その暗い悲しいたましいに問いかけるけれども、既に自分の意識は形を成さず、世界の中に溶け込んでいった]
[問いかけに答える声が、遠く聞こえてくる。けれども、既に意識は霧散していき。世界は自分の全てであり、自分は世界の一部になって。穏やかな気持ちで*まどろんでいる*]
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