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そっか。
俺もここ来る前に親父に届いた手紙で知ったんだ。
咲いてるうちに状態診なきゃならないから、親父は一足先に行くと思うけど。
[六花の話>>85に簡単に状況を説明して。
途切れた言葉に、ん?と首を傾げる]
……連休、帰るつもりなら一緒に行くか?
[目的地が同じになるのだ。
同道したって問題は無いはず。
帰りも一緒にすれば、と言う目論見もあるが、今はまだ口にせず]
それに……六花とあの八重藤を、見たい。
[仕事とは別で見ることが出来たなら。
”約束”は、叶えられるから]
[父と一緒に行くと思い込んでいたらしい六花>>88を見て、友幸は小さく笑う。
何でもないと否定するのが何だかとても愛らしかった]
迷惑なもんか。
じゃあ、一緒に行こう。
[もう一つ約束を交わして、掌を上にして誘うように差し出す]
[「私も行きたい!」]
お前、連休は友達と出かけるとか言ってただろう…。
[割って入ってきた妹には溜息交じりに一言。
それに対して剥れる妹の頭を、空いている手でぽんぽんと叩く]
お袋は残ると思うから、一緒に居てやれ。
[家族旅行がてら全員で行くと言う選択肢はあるが、妹に約束を破らせるわけには行かないし、残る母が心配なのもあり、妹にも残るよう仕向けた]
[重なる手>>93。
自分より小さな手を優しく握り込む]
なんか、その言い方だと……
…いや、何でもない。
[あるものを思い出させて、妹を撫でていた手で口許を覆った。
問いかけられても、再度何でもないと言って誤魔化すつもり。
ただ、顔が紅くなっているのは隠せなかったが]
[「むー、しょうがないなぁ」
「じゃあ帰って来たら話聞かせてね!」
「ごゆっくりー」
妹はそんな風に言って、口許に手を当てて笑ってから逃げるように藤の樹の陰へ]
ごゆっくり、って…………ぁ。
[全てが決まってから気付く。
六花にとっては帰省だが、ちょっとした旅行になると言うことを。
それも二人っきりで]
……………
[妹が逃げた方に顔を向けたまま、横目でちらりと六花を見遣る。
相手を意識してしまうのも仕方が無いと言えた]
何って…ぅん…。
あの、ね……
[どう切り出したらいいのか、言葉を選べば、後を絶たずに浮かんでくる幼少の記憶。]
前に住んでたところ、とか、その…裏山の、こととか……。
ほら、一緒によく…
[口にしかけて戸惑うのは、僅かに残る迷いからか、それとも緊張からか。
差し出されたハンカチに気づけば、素直に受け取って、きゅっと握り締めた。]
[素で投げた問いに返される言葉。>>96
何気に、それは自分も隅っこに押し込んでいたものだったから、浮かんだのは、苦笑]
ん……裏山、遊び場だったよ、ね。
[小さく息を吐き出しながら、そう言って]
……そーいや、俺、理由も言わないで約束すっぽかしたりしてたっけ。
[またあそぼ、とか、そんな他愛ない約束。
すっぽかした理由は、結局は検査とか色々のせいだったのだけれど。
その内、裏山に行っても会えなくなって、なんだか妙な空洞ができたみたいな感覚ができて。
それがうまく言えないけど、きつくなって、記憶の隅にぽい、としていたのだと。
今になって、思い出していた]
[濁した言葉は言及されなかった>>97けれど]
こ、婚前!?
[紡がれた言葉>>98に声がひっくり返った]
ろ、ろろろ六花、そこまで考え
いや 俺はいいんだ が
じゃなくて
[明らかにテンパった様子で六花に向き直って色々と口走る。
真っ赤な顔は火でも噴きそうなほど。
煙も出てるんじゃないかと言うような様相だった]
…!
[口にしかけた言葉を、代弁された様で、少し驚くようにその表情を見つめ。]
覚えてたんだ…。
[そう呟いた口元は微かに緩んだだろうか。
しかし、続いた言葉に眉を下げて]
……ぁ、ぅん。
そう、なの。だから…きっと…
私、嫌いになられちゃったんだ、と思って…。それであまり裏山に行けなくなって。
[後になって聞いた話で、理由はなんとなく知ったのだけれど。
今は、当時の気持ちを赤裸々に告げた。
怖くて、足を向けられなかった、そんな臆病な自分を悔いたのは、引っ越しが決まってからの事だったっけ。]
と、友幸さん、ま、まず落ち着いて。
って、え――?
…いい、の?
[十年ぶりの再会で。
しかもわたしから推すような形で告白して。
運よく受け入れてもらえたからって。
一足飛びどころじゃないのに。
でも、つい漏らされる友幸さんのことばに。
反応してしまう。
遠い、未来を。夢見てしまう。]
っとに。
なーに、やってたんだろ、なぁ。
[すれ違い、と言ってしまえばそれまで、だけれど]
……でも、うん。
すれ違ったままになんなくて。
良かった……か、なぁ。
[そう言って笑う様子は。
発作が落ち着いて来た事もあって、少しだけ、ほっとしたようにも見えるやも]
[落ち着いてと言われて落ち着けるかと言うと、微妙なところ。
ただ、聞き返された声>>103を聞いて、わたわたと泡を食ったような動きをピタリと止めた]
………えーと、その
────まいったな。
[口許を覆う手、泳ぐ目。
想いを伝えられただけでも十分だったというのに、その先をも口にしてしまうとは。
耳まで紅くして、しばらく視線を彷徨わせた後、ようやく口許から手を外して六花へと視線を戻した]
…流石に、もう少し時間が経ってからとは思ってたんだが。
[意を決したような声。
重ねたままだった六花の手を、自分の両手で包み込む]
その
…前提に付き合ってもらえたら、嬉しい。
[10年経っても褪せなかった想い。
それだけの想いを抱いて想いを通じ、その先を考えないはずが無い。
ここまで来たら、と口にする友幸の表情は緊張も相まって真剣そのものだった]
[恋はよくばりで。
忘れてたやくそくを思い出してからというもの。
ただ、想いを伝えるだけで満足だったはずなのに。
もっと、もっとと求めて――。
きっと。追い詰めてる。
きっと。困らせてる。
つい、反応してしまった言葉に。
口許を覆ってしまったしぐさに。
追い詰めて、ごめんなさい。
伏せた視線は、改めて包み込まれた温もりによって。
ふたたび友幸さんを見つめてしまう。
だめだって判っているのに――]
ぜん…てい…?
うそ、だって…わたし――…
[変なことを言ってばかりで困らせているのに。
それなのに。
だけど友幸さんの真剣なまなざしに。
わたしは息を呑んで。]
あのっ、こちらこそ…末永くよろしくお願いします。
[今度はちゃんと言葉を噛み締めながら。
ありがとうと。
にっこりほほ笑むのです。]
[友幸自身、再会したばかりでこんなことを言うのは性急だと思っている。
けれど秘めた想いがもう、溢れてしまっているから言葉も押し込めることは出来なくて。
相手を困らせるかもしれないと思っても口にするのは止められなかった]
あ、いや
返事は、直ぐじゃなくても───
[先走りすぎたかと、慌てて言い繕う。
六花は驚いている>>109ようだったが、紡がれた言葉に今度は友幸が息を呑んだ]
っ、
あ、あぁ。
こちらこそ、よろしく頼む。
[微笑んでくれる六花に緊張に凝り固まっていた表情が緩む。
両手で包んでいた六花の手を引き寄せ、両手を解いてその背に腕を回す。
一連の行動は嬉しさによる無意識のもの。
それでも、抱き締める力は壊れ物を扱うように優しかった]
[「はー、あっついあっつい」
逃げ込んだ藤の樹の陰。
幹に寄りかかって茶化している妹が居たことを友幸は知らない*]
[返事は急がないと言われたけれど。
いま言わないと、と思って。
もちろん断ることは無く。
受け入れる事を告げると。]
あっ……
[両手を離されたかと思うと。
擁かれるように腕を回されて。
まるで腫れ物にさわるかのようなしぐさに。
ちいさく苦笑が漏れるのです。]
あ、あのね、友幸さん。
わ、わたしは――…
わたしはそんなに簡単には壊れない、ですよ?
[優しさは、友幸さんのいいところだけれども。
でも、もう少し強引に奪ってくれた方が。
友幸さんのものだって気がするから。
安心、するのに*]
そ、そうか?
[言われて>>113、抱き締める力を少し強める。
身長があるために膂力もそれなりにあり、こういう時の加減がなかなか難しい。
先程よりも力は強まっているが、どこかまだ探り探りだ**]
もしかしたら、その子に効くかもしれない。
[具合の悪そうな"シンちゃん"を示して。
問いへの応えは一旦保留。
光る水の中、ゆらゆら揺れる白。
横目で男性を見つめて。]
[ぷっつん切れた呼び声に応じたのか、それともただ、マイペースにやってきただけなのか]
[二足歩行の時計兎が、相変わらずのんびりと、鍵と螺子を使って『時計』の時を動かす]
[そうして、時を告げるおとが12回、ぱりんと砕けた見えない壁の向こうから、消えてしまった人達の姿が現れて]
レンさんっ!
[最初に 目に飛び込んだのは 怪しいかっこのままの友人で]
...て、えーと...?
[なんでお豆腐? 思わず 足が止まった]
うん。
戀ちゃんが言うなら、効くかもなぁ。
[顔を上げて、サングラスの奥の目と目が合うかは分からないけれど。
否定が無かったから、またその名を口にして、昔みたいに笑う*]
[悩んでいた一瞬のうちに、友人は、シンちゃんの傍にいた男性に声をかけられ、なんだか邪魔出来ない雰囲気に、そろそろと後ずさる]
[ふと藤の木を見ると、樹村くんが真剣な眼差しで、語りかけているのが見えた]
[ゆらり、ゆらゆら、回りの藤が、どこか嬉しそうに揺れる]
[その後、再会を喜んだ勢いで告白されたり、一足飛びに将来を約束しちゃったりしてるのを、横目に見つつ]
[ゆっくり、よちよち、相変わらずの歩きにくさに閉口しつつ、藤の木に歩みよる]
[藤模様の扇子 開いて 差し伸べる]
『たとえ、やがて散るのがサダメとしても、花は開いて香るもの』
[あの時は 造花の藤を 振ったのだったか]
『だから、咲きましょう。大好きな、あの人のために』
[ひとを愛した 藤の精の それが願いだった]
きっと大丈夫、みんな、居るから。
[ね? と 見やったのは]
会えて良かったね、キクちゃん、シンちゃん。
[にこり 笑った *ちょっと羨ましいけど*]
もう、もしかしたら私の名前、アズキかもしれないのに。
[それは飼ってるデグーの名前だ。
変わらない笑顔を見せる真昼につられるように綻んで。
けれど直ぐに、はっとする。
そうしてまた、顔を逸らすの繰り返し。*]
え、だって戀ちゃんやろ。
変わんないもん。
[ちょっと素直じゃないところとか、と口にはしなかったが。
隠れきれていない赤みに少し、可笑しそうにまた笑う]
へぇ、そーなんかぁ。
……まぁこの不思議空間やしなぁ。有り得るかも知れん。
[現実世界なら豆腐の効能などたかが知れているが、此処ならありな気がしてくるから不思議なものだ]
えー、アズキちゃんより戀ちゃんの方が可愛いと思うけどなぁ。名前。
うん、まぁ、とりあえずは、元気そうで良かった。
[顔を逸らされても気にした様子はなく。
この期に及んで人違いの可能性など考えなかったから、返事もちょっとずれていた]
ちょっと待っててな、綴木に食わせてくるわ。
[そう言い残して、進矢のところへ向かおうと踵を返した*]
[藤の木の傍 もう一人 見つけたのは]
あ、お弁当屋さん!
[まだ 名前は 覚えてなかった]
ごめんなさいね、怪我してない?
[よちよち 近付いて 手を取ろうと]
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