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え?オレンジ?あ……、
[出された飲み物の匂いに眉を寄せた。
柑橘の匂いには猫科的本能で忌避感がある、眉根を寄せた難しい顔になったが]
………、そうか。
[猫が好きという言葉には、少し満足そうに頷いた。]
音楽はあるが……、
お前の世界でも戦意高揚は必要なのか?
[音楽の用途はまあそういうものだと知れるだろう]
…はっ? ちょ、ま、 ずりぃ!
てゆーか、それだとオレ様の行動は8thに筒抜けであってだなーっ?!
あっ、 ひっぱんな! こらっ。
ばかーーーーっ。
[連れ込み宿よろしく、キャンプテントに引っ張り込まれる。
相手は負傷し、疲労しているとはいえ、
体格差による力の差はいかんともしがたかった]
…、おい。
[逃げられないよう、手首はしかりと握られている]
…、…こら。
[オトナの女性が傍で横になっていて。
そのぬくもりは、すこぶる近い。
やってることは割とひどいのに、
あったかさは変わらなくて。
慣れない。
知らない。
…おもいだしたく ない。
―――怯えのような震えが奥底から競り上がって、]
っ、 いやだ!!!
[両腕を力いっぱい振り回して、
相手を突き飛ばすかのように距離を取った]
…っ、 は、 はー。はー…
[肩で大きく息をする。まだ、指先が震えていた。
ソラが目覚める気配はない。
おそらく熟睡しているのだろう]
[しばらく呼吸を繰り返して、なんとか平静を取り戻す。
見下ろす視界の中、眠るソラの姿がある。
――…いつもは見上げているものを、今は見下ろす]
…っ、だいたい、さ。
行動がバレるからオレ様を傍に置いて眠るとか、
そもそも根本が間違ってんだろーが!
[眠っている相手の日記を狙うことは、容易いのに]
こんな、無防備に…
[きゅっと唇を引き結ぶ]
…自分の世界を残すために。
ここにいるんだぜ、 オレ様だって。
オレンジは駄目ですか?
なら、林檎のほうがいいのかな。
[さすがにそこらへん気が利かなかった。
オレンジジュースは自分が飲もうと寄せて新しく飲み物を作る際、音楽端末のスイッチを入れる。
そして、流れ出すのは、
その世界での映画音楽のメロディばかりを集めたオルゴールの音色。]
――……どうぞ。
[そして、新たに、飲み物を差し出した。]
そのためなら――…
[そこで。ふ、と息を吐き]
まあ、…アンタだから、しないけど。
[けらっと笑って、静かに隣を抜け出した。
時刻はもう夜。
店の照明は落ち、世界は闇に落ちている]
[セイジが飲み物に口をつけたとき、
その音楽のことに聞かれれば答えながら、
その最後に……。
大事な話をしようとするだろう。]
ん、そっちがいい……
おまえ猫が好きとか本当か……?
[大抵の猫にとっては柑橘は敵である。
が、林檎ジュースは問題なかったようだ。そして流れ出した音楽に甘さに細められていた目が、ぱちくり瞬く]
………ん、
僕の世界でいうところの音楽と、だいぶ、ちがうな……。なんだこの音は……、形容しがたい……。
[音の由縁を探すように少しばかり天井を見上げた]
なんだろ、
星の落ちる音みたいな……
聞いたこと無いけど……
[そして林檎ジュースを飲み終わる頃合には、
また片耳が9thの行方を告げるのだけれど。唐突に告げられた言葉に、浮かしかけた腰はまたすとんと着席に戻った]
………え、そう……。
[驚愕は顔に出ない、
ただ思い当たったのはあの会話だ。
残るべき世界を選択する――その考えは鬼の立場であれば、理解が出来る。]
なら10thの世界は………。
いや、それより……、なんで、
僕にそんなこと教えるの……?
私は、グリタさんや、そして貴方の世界を、見捨てたり選択したりしている。
けれど、
私と私の世界を選択されべきものなのかそうでないのか。私は知ることができません。
[そして、音楽端末のスイッチを切ると、辺りには静寂が落ちた。
そして、飲み終えたグラスを片付けはじめ…。]
この情報を貴方がどうするのか、それは貴方の自由です。
[音楽端末にはイヤホンを差して、袖に落とす。]
お手をとらせました。
林檎ジュース、美味しかったですか?
[話は終わりです、とばかりに小さく礼をした。*]
ん…
[それほど長い時間でなかったかもしれないが
とても深く眠ったようで、思い体を持ち上げた。
夢を見ていた気がする。
子供が夜に隠れているとか、何とか]
…っ、くそ、デンゴ。
[手は離してしまったらしく、彼はいない。
全身でホールドしておくべきだったか、と
見当違いの事を呟いて、のそのそとテントを出た]
― 3日目 朝―
[寝坊であった。
むくりと起きて、昨日買いだめをした食料を食べるときには、もはやバックヤードには人の気配がした]
しまったな……
[柑橘系メーカーのタブレットの電源が落ちている。
無理もない、ろくろく充電していなかったのだから]
[だから、妖精は。
新たに日記にやってきている、脱落を知らせるメッセージに気付かなかった]
[ポールを手に拾い、握ってみる。
負傷した手は力を込めて握れなかったが、
それでも随分とマシになっているようだった]
喉乾いたな。
これでいいか。
[近くにあったスポーツドリンクを開けて飲んだ。
それから、随分と開いていなかった日記を開き、目を落とす。
最早過去となった自分の行動に、目を眇める]
……っ!
あ、……ああ、そっか。
[うとうとうつらうつらとしていた。
きちんと寝入ったわけでもなく、かといって起きているわけでもない微妙な眠りは疲れを殆ど取ってくれない。
そして隅っこにいるのを、店が開いてやってきた店員に心配されて声を掛けられた]
……ん、大丈夫。
[あっさりと頷いて立ち上がる。
やれやれと吐息を零して、さて、とこれからのことを考えるように手帳に視線を落した]
[そして読み進めていくうちに、目が見開かれる。
瘡蓋残る顎を突き出して]
ふぅん。
良い事書いてあんじゃねぇか。
[飲み干したペットボトルを握りつぶして、放る。
口元の紅が、その飲み口に移っていた]
DEAD END…―――か。
出来るモンなら、やってみやがれ。
[日記を、パタリと閉じて。
その内容は頭に入れて、にやりと笑みを浮かべた]
[星降るような音色の残響が響く。
とても綺麗な……美しいものを形容する言葉は自分の世界には余り存在しないから、ただ綺麗な音楽としか言えない]
……そう、わかった。
[俯きながらも、ひとつ頷く。
視線は合わせない、沈んだような声で]
とりあえずこの服やっぱり動きにくいから着替えるよ。あの黒っぽい人たちの服が動きやすそうでいいか……。
それから――……、
9thに会った後で、
2ndに会いに行けば、いいかな……。
[4thにとって最も危険な相手は、
――行動を知られているのは3rdだ。]
[手帳を見ると「3rdが1stとフードコート」
「3rdが1stに抱きしめられた」とか書かれている。
11thとは一緒に居ないようだが、1stと行動していると言うことは]
……気をつけとかなきゃ、だな。
[こちらの行動は筒抜けだということだ。
さて、それなら1stを狙うべきか。
そうなればネギヤに行動が伝わって、協力しやすくなる。
――鬼が誰かとか、難しい事は考えない。
どうすれば、生き残れるのか、それを考える]
― 4F 朝 家電売り場 ―
[電源とポータブル電源のどちらも確保し、タブレットに充電を開始する]
[ここでようやく復活する「未来日記」]
[2日目は終わりを告げ、3日目が始まる]
10th ……が、死んだ?
[1thの行動を知れば、その事実も知れて]
9thか、それとも4thにあわないと…。
[そう。
この太った男は。10thと4thが混線する日記所有者だと思っているのだった]
[ぽつりと呟く言葉は乾いていた]
[だが喉の渇きが酷くなるのはむしろその後だった]
[
開店前の家電売り場で、在庫を漁る。
電源を入れる。
通信の出来ない状態の、柑橘系タブレットをもう一つ手に入れて―― ]
[全てが終わると、未来日記に従って進む]
やぁ、マシロ。マシロに話があるんだな。
[声をかけた。
調子は変わらない。死人が増えても、だ]
[カノウくんと一緒に、寝るところを探して、結局キャンプテントに入った。
……まではいいけど。状況が状況、場合が場合とはいえ、カノウくんは、男の子で。
妙な緊張を覚えながら、鞄を頭の上に置いて、カノウくんに背中を向けるようにして寝転がる。
寝転がった ――― つもり、だったのに。]
――――……っひゃあ!!
[暫くの、短い時間だけど、深い眠り。
目覚めた途端、起きた途端に声を上げる。
多分寝返りのせいで、目を開けたら、カノウくんの顔が近くて。
私は、そそくさと鞄を持って、飛び出すようにテントを出る。店内にはもう、お客さんが入っていた。]
貴方を騙したくない。
きっと、貴方のこと、好きなんですね。
[やはり静かにそう言ってから。]
デンゴくんに会ったあと、マシロさんに会うのですね。わかりました。
では、誰かに私の所在を知られたら、
ここにいる、とお伝えください。
[そのままカウンター内の椅子に腰掛ける。*]
[随分と間取りも覚えてきた。
魔法の動く階段に乗って、下へ降りる。
クルミやデンゴと周った辺りを歩き
果物とパンを取ると、食べながら歩く。
ポールは手から、離さない]
…腹が減っては、ってね。
お、ここは治療用のものを貰った所だな。
[ドラッグストアに入ると、
見たことのない物が並ぶ中を歩いた]
え?
これを飲めば痛みが無くなるのか?
そんなものが、この世界にはあるのか!
すげぇな、無敵じゃねぇか。
[鎮痛薬を入手し、店員に聞いて飲み干す。
指の痛みが無くなれば、まだ戦える筈だ。
残りはカーゴパンツのポケットに入れて
ドラッグストアを出て日用品売り場へ。]
[11thの長い棒は床へ転がし]
聞きたいことは、これかな?
[現在進行形で1stの行動が、タブレットに映し出されていた]
[12thの日記は細かい。1stの似顔絵のようなアイコンが、噴出しでしゃべっている。行動が[]でくくられている]
ここをこうしたら、過去のも遡って見られる。
けっこうびっくりする話を、クルミちゃんとしているな。
[私は、端末を開く。
身分証明書を兼ねているこれは、電池が切れることはない。
……というより、人生よりも寿命が長い電池を使ってる。
見るのは、自分の予定では無く、4番の人の。
……会って、話しておきたい人の。]
5階、カフェバー……。
[場所を確認してから、私はエスカレーターを上って、5階へ向かう。
直前の日記では、8番さんと一緒にいる、とあったから、邪魔はしないつもりで。
店の前についてからそっと店内を覗いた。]
[誘い>>151は断らずに頷いた。
ベンチへと移動しているときに、ネギヤが何かを仕舞ったのは気づいたがそれがなにかまではわからず。
ベンチに腰を下ろしたあと、見せられたものにきょとんと瞬いた]
え、これって、ネギヤの日記?
[1stらしき絵と、その絵から出ているくくりの中の文字。
それに幾度か瞬きながら、じっと見ている]
なんか、すごい、詳細にわかるんだね……
[はー、と感心した。
これは、ちょっと、すごいと素直に思う。
そしてさかのぼった過去から見えた話に、驚いた]
えー、鬼? 鬼なんだ……
[誰が鬼とか考えていなかったから、その事実にただただ驚いた]
おいらの日記は詳細にわかるんだけれど、更新がマメじゃないのと、急に未来が変わったりすると把握するのが大変でなぁ。
そう、1stは鬼、のようだ。
嘘ついている可能性もなくはねえけれど。
[現在進行形の盗聴であった。
1stと3rdが寝入るまでそれは続いており]
[屋上に運ばれた頃には
コハルは既にいなかった。
ゆえに、後に来たメールで
それを知ることになる]
7thと10th……
[結局何も分からないままだった女と
それなりに本音で話した相手の死。
7thは狙われて殺されたのかと思ったが]
そんなにひとりで暴れてるから
狙われちゃったんじゃないの?
……一応、言ったはずなのに。
ばかだなあ。
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