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36 終幕への村
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5人目、迷い子 バク が肩書きを「失人」に変更してきたらしいよ。
―自室―
[夢を見ていた気がする。時は容赦なく、人から大切な物を奪いさっていくから。大切な何かを、決して失わないように。瞳を閉じれば、いつでも美しい景色が浮かんで来るように。楽しかった日々の思い出が、いつでも思い出せるように。大切に思っていた人達と、もう一度出会ってもすぐにそれとわかるようにと。夢を見ていた気がする。夢の中で誰かが振り返った時、声は聞こえた。]
―おはよう 目を覚ましなさい―
[繰り返し見ていたあの夢は、目覚めと共に泡と消えて。忘れぬようにと見続けた夢は、聞いた事のない声にかき消されて。自身の名も、歳も、記憶も、全て失ったウシナイビト。失人の目覚めは、最悪な気分だった。]
―おはよう 気分はどう?―
最悪だ、バカ野郎。
(14) 2008/11/17(月) 12:44:33
[カナメと名乗るその声は、最低限の情報のみを語る。まずは失人がヒトという生き物である事から。生きる上で絶対必要な記憶を聞くだけで、失人はかなりの量の説明を受ける事になる。しかも、叩き起こされて不機嫌なところにだ。一通り説明を受けてやっと、カナメが失人の置かれた状況の説明に移ろうとした時。失人は最早聞く気すらなく、ただぼーっと虚空を眺めるのみになっていた。全ての説明を終えたカナメが、失人にそれを告げるまで。彼はただ、呆けていたと思う。]
―さぁ説明は終わり―
―起きなさい 行動しなさい―
[説明の終わりを告げられた失人は、解放された喜びに満たされていた。目覚めてから、六度ほど時計の音を聞いていた。座っているの、もうも限界だったから。]
長い説明、お疲れさん。
じゃぁ俺、もう一回寝るから。
今度は起こすなよ、バカ野郎。
[失人は、もう一度眠りに落ちる。しかし、あの夢を見る事は*二度とない*]
(15) 2008/11/17(月) 13:08:12
失人 バクが接続メモを更新しました。(11/17 13:09)
失人 バクは、メモを貼った。
2008/11/17(月) 13:16:12
失人 バクが接続メモを更新しました。(11/17 20:27)
[夢は、見れなかった気がする。夢は記憶を整理する為の物であるから、記憶の無い失人には無縁であったから。]
―起きなさい―
[カナメの声が再び失人を目覚めさせ、やはり不機嫌に。]
俺、外に出てくる。腹が減ったから。
[カナメの声を背中に聞きながら、失人は歩き出した。]
―自室→室外―
(20) 2008/11/17(月) 20:34:17[自室]
[すれ違った見知らぬ……のは当たり前だが、男に声をかけられてビオトープを眺める。膝を曲げ、何かを見つめる人の姿を認めた。あれは、オンナという生き物らしい。カナメがそう教えてくれた。失人は、ふらりそれに近寄ってみる。見知らぬ男は何処へやら去ったようである。]
何をしているんだい?
(24) 2008/11/17(月) 21:14:13[室外]
とりあえず、ありはわかった。
ありってなんだ?
[あり、とだけ語るそれに呟くが。視線は小さな黒い生き物へ注がれる。視線でそれを追うが、何をするでもなく。]
(30) 2008/11/17(月) 22:16:51[室外]
>>34
[樹に登ろうとするそれを眺めて。手が届かないようなら、自分も近寄って手を伸ばしてみる。手は届くから、枝を掴んで登って。彼女がまだ登ろうとするのなら、手を伸ばしてみる。]
登りたいのか?
(35) 2008/11/17(月) 22:29:35[室外]
>>36
[声をかけられたら、顔だけそちらに向けて]
ん、誰だ?あんたも人間って生き物か?
(38) 2008/11/17(月) 22:40:27[室外]
>>37
[差し出された両手を掴み上げ、彼女を樹の枝の上へ。失人は枝の上から、近寄って来る男を眺めていた。]
(39) 2008/11/17(月) 22:43:00[室外]
>>40
ライデンな、覚えた。
俺は名前なんかない。
覚えていないから。
よろしく頼まれてやるから、ありがたく思えな。
[背の高い男を見下ろし……ているつもりだが、実際はかなり近い高さに目線があり。]
(41) 2008/11/17(月) 23:00:51[室外]
[差し出された手を見て、どうすればいいかわからないから。とりあえず、自分も手を伸ばしてみる。]
俺の名前か。そうだな。
獏って呼んでくれたらいい。
夢を食う生き物の名前なんだそうだ。
俺は夢を喰われた方だけれど。
(43) 2008/11/17(月) 23:28:20[室外]
詩ってなんだろう。
よくわからないが、俺は本当の事を告げただけ。
俺は夢を喰われた。夢を失った。
それだけは、覚えている。
[手を掴まれ、上下に振られて。首を傾げたが、カナメによりそれは補足される。それは、握手と言うらしい。人間の挨拶の一つで、それには色々な意味があるらしい。仲良くしよう。約束した。仲直り。色々な時、人は手を握りあうらしい。]
(59) 2008/11/18(火) 10:23:26[室外]
もう一人、男に会った。他は知らない。
俺が知ってるのは、三人だけ。
ライデンと、その男と、こいつ。
[隣にいる、女という生き物を指差して。背中から、カナメの声が聞こえ。人を指差すのは失礼だと習った。]
失礼って、なんだろう。
(60) 2008/11/18(火) 10:30:00[室外]
>>53>>54
[新たに歩み寄って来た小さな生き物。あれも女と言うらしい。誰かと問われ、自分でも首を傾げる。]
自分が誰か、わかれば苦労はしない。
名前も覚えていないから、誰かわからないな。
[枝から小さな生き物を見下ろして、そう答えて。]
ルリワルリと言うのか。長い名前だな。
よろしく、ルリルリ。
この、デカイのがライデン。
俺の隣の奴は、名前知らない。
俺も、自分の名前知らない。
とりあえず、俺は獏と呼んでくれたらいい。
(61) 2008/11/18(火) 10:41:24[室外]
登ると高い。高いと気持ちいい。
気持ちいいと嬉しい。だから登る。
お前も登るか?ルリルリ。
[彼女が答えるまで、失人はただ見つめ続けて*]
(62) 2008/11/18(火) 10:41:42[室外]
失人 バクが接続メモを更新しました。(11/18 10:42)
失人 バクは、メモを貼った。
2008/11/18(火) 12:29:11
>>65
詩って、言葉の事なのか。
なら俺は詩を話しているわけだな。
[うんうん、と頷いて。それから]
>>63
プレーチェか、よろしく。
長いから、レーチェでいいな。
お前の事、今日からレーチェって呼ぶ。
[隣の少女には、そう声をかけた。]
(68) 2008/11/18(火) 20:55:57[枝の上]
失人 バクが接続メモを更新しました。(11/19 20:33)
>>80
うん、また会おう。
少年かどうかはわからないけれど。
夢を取り戻した時、俺はちびな青年かもしれないし。
また、のっぽな幼児かもしれないから。
[ヒーロー気取りを見ても、ヒーロー自体を忘れているのでなんの反応もなく。ただ、熱い奴だなぁと思って。]
(87) 2008/11/19(水) 20:37:26[枝の上]
[高い位置から見下ろす、さっきまで自分が立っていた場所。高さが変われば、世界はその色を変えるから。低い位置にいた時に、例えば悲しみに崩れそうになって。世界が、悲しみの色に染まってしまった時。そんな時には、登ればいいと思う。高い位置から、世界を見ればいいと思う。悲しみの藍に染まった世界が、見下ろせば透き通る青になる。見上げれば澄みわたる蒼になる。世界は、こんなにも美しい。そう、誰かに言われた気がするから。]
やっぱり、高いと気持ちいい。
[ぽつり、小さく呟いて。]
(88) 2008/11/19(水) 20:47:21[枝の上]
[飛び降りる少女を、ただ見ていて。去り行く姿に]
また会おう。
[と声をかけた。それでも、自分は樹から降りる事はなく。]
(93) 2008/11/19(水) 21:55:11[枝の上]
なぁ、ルリルリ。
喰われた夢は、どうやったら帰ってくると思う?
帰って来ないのかな?
[隣に残る少女に声をかけるが、答えは期待していない。]
(97) 2008/11/19(水) 22:12:30[枝の上]
>>116>>117
あぁ、夢は喰われる。
忘れたくない夢であればあるほど、それは儚く。
両手ですくった水のように、隙間から零れ落ちていく。
しばらくすれば、水滴すらも乾いて消えて。
夢がそこにあった事すらも、忘れてしまって。
今はまだ、夢があった事を覚えている。
だから、帰って来て欲しい。
夢は、大切な思い出を連れているから。
夢が帰って来たら、俺は思い出せる。
自分がなんなのか、ここが何処なのか。
[そのまま、ガラス張りの天井を見上げてみて。]
(120) 2008/11/20(木) 08:42:36[枝の上]
>>118
[ふと彼女に視線を戻すと、彼女はふわり飛び降りる。そんな彼女を、ただ眺めて。振り返った彼女の口が、何かを言ったように見えたのだけど、もちろん音は届かずに。それでも、失人は彼女に声をかけた。]
また、何処かで。
[ここではない、何処かで。きっとしばらくは、高い場所に登らないから。世界の色を変えるほど、今の世界は辛い色をしていないから。後から、世界を歩いてみようと思う*]
(121) 2008/11/20(木) 08:54:24[枝の上]
失人 バクが接続メモを更新しました。(11/20 08:54)
なぁカナメ、お前は俺の歳を知っているか?
[ぽつり、虚空に問う。答えは、やはり返らないけれど。ガラス張りの天井をもう一度見上げれば、そこには輝く太陽と、大空を舞う渡り鳥の姿があった。失人は問う。]
なぁカナメ、あれはなんだ?
なんで空を飛んでいるんだ?
なんで落ちて来ないんだ?
[記憶を失う。それにも程度があるらしい。眠っていた時間の差か、あるいは環境の差か、はたまた個人の資質なのか。むしろ最初から、記憶などないのかもしれないが。とにかく、失人には、世界の全てが新鮮だった。見るもの全てが、新しい発見だった。世界は、失人を強烈に惹き付けていた。]
(125) 2008/11/20(木) 20:30:41[枝の上]
失人 バクが接続メモを更新しました。(11/20 20:31)
失人 バクが接続メモを更新しました。(11/21 23:53)
[引き寄せられるまま、失人は世界を受け入れていく。新しい記憶が、更に古い記憶を消して行く。もう、夢のカケラすら残っていない。それでも、取り戻したくて。]
ルリルリが、俺の夢を見てみたいって言ってたし。
取り戻さなきゃな、夢。
[だけど夢の最後だけは、まだ覚えている。最後に見たのは、誰かのシルエット。悲しくて、手を伸ばした時に夢は消えた。]
なぁカナメ。
俺の夢を食ったのはお前か?
[問いは、虚空に溶ける。]
(150) 2008/11/22(土) 00:19:18[枝の上]
[あのシルエットは誰だったのか。忘れてはいけない人だった気がする。忘れたくない人だった気がする。忘れてはいけない人だった気がする。あぁせめて、顔だけでもわかればいいのに。カナメは何も答えない。教えてくれない。]
俺の答えは何処にある。
俺の夢は何処にいる。
(152) 2008/11/22(土) 00:58:21[枝の上]
[ふわり、失人は飛び降りる。世界をみて回る為に。行き先など決まっていないけど。それでも、新しい何かと出会いたいから]
行くぞ、カナメ。俺の夢を探しに。
[見えぬ何かに声をかければ、それはついてくるだろうか?]
(161) 2008/11/22(土) 10:16:31[枝の上]
失人 バクが接続メモを更新しました。(11/22 10:36)
―墓碑群―
[そこは、先ほどまでとは違う世界だった。ここの空気は、冷たく痛い。悲しみの中に、浸かったような感覚。]
あぁ、この場所は涙の色をしている。
[ぽつり、呟いて。近くの扉に寄りかかって、ぼぅっと、この世界を眺める事にした。悲しみの色を覚える為に。]
(163) 2008/11/22(土) 14:19:10[枝の上→墓碑群]
うん、覚えた。この世界は、藍色だ。
[ぽつり、ぽつり。一人で呟いて。]
次は何処へ行こうか。
新しい世界を、見に行きたい。
[寄りかかっていた扉から離れ、また歩き出して。]
(168) 2008/11/22(土) 17:22:31[枝の上→墓碑群]
失人 バクが接続メモを更新しました。(11/22 17:35)
[>>180何処からか呼ばれたような気もしたが、虚空から感じるノイズはその声をかき消す。カナメの声は、耳元で語られているようにはっきりと聞こえていて。時折苛立ちを覚えた。]
カナメ、五月蝿い。
俺は、お前の無駄な音なんていらない。
俺が欲しいのは、世界の歌声だ。
世界が歌う、透き通る囁きだ。
お前のノイズじゃぁないんだ。
[苛ついて振り返っても、そこにはやはり誰もいなくて。]
(202) 2008/11/22(土) 23:40:41[枝の上→墓碑群]
[気がつけばあの樹の下に戻っていて。空の青が赤に染まり、やがて夜の闇に変わるように。ゆっくりと、世界は色を変えていく。失人は、それを感じながらただ佇んでいた。]
(215) 2008/11/22(土) 23:56:58[枝の上→墓碑群]
失人 バクが接続メモを更新しました。(11/22 23:57)
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