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…――あぁ、寒いな…
――、
[聞こえたのはビャルネの呻き、重ねてカウコの、声。
さく、と雪を踏み―近付く一歩]
…―「狼使い」…として…か?
それとも揉めただけか…?
[問うたのは形式の上の事かもしれない。
ただ、赤の匂いが。
生(なま)の、濃く甘く苦い匂いが酷く鼻腔を擽る、から]
…運ぶべきか?
それとも…――?
[随分長い時間、ビャルネの元に居て。
体覆う鳥肌をざらりと撫でた後、男はそのまま長老のテントへと向かい、足を踏みだした。
生贄の代りとも
運ぶが難儀ともくちにせず]
[テントに戻る際、レイヨの言葉に、頷いた。
足元 さくりと踏む雪は骨を伝わせて音を聞く]
…見えぬ分、他が磨がれるのだろうかな――?
[彼の膝掛けは手にしたまま。
気づけない、には感想を渡す事も無く]
[男の家の扉に鍵はかかっていない。
トゥーリッキが扉をあければ、飛び出す子犬の尾はちぎれんばかりに振られている*]
[レイヨが、カウコに何か囁く気配を聞いたけれど、その声は小さく男が聞きとる事は出来なかった。
ただ、公に出来ぬ事がふたりに在る。
それだけを胸裏に落とし、テントを出る]
…――まだ、におう…
[温度ある臭い。
男は鼻をひくつかせてから、自分の小屋へと向けて歩を進めた。
感じる、別な気配に眉を僅かに寄せて]
― 自身の小屋 ―
[戸を開ける前から、中に気配を感じる。
眉を中央へ寄せたまま、手を伸ばして内へと姿を見せた]
…――盗るものはないぞ…
[子犬の気配だけではないそこに、
低い声を向けた]
…無いと思うが…――
[少なくとも金目のものは。
呟いて、背で扉を閉める。
家内は、外ほど杖で慎重に地面を擦らなくても、歩く事が出来る]
…――、茶でも淹れるか…?
…そうか――有難う。
[言って、立ち上がる相手に指で水場を差し、自身はストーブの近くへと。
あん と 子犬が鳴く]
…勿論だ。
答えもこう、単純なものだ――
…――何か合った時の為、
機転を利かせろと言ったのは…
――お前だと、記憶している…。
[低い声 顔を蛇遣いへと向け
口元に浮かべるのは、微かな笑み]
…むしろ「理由」が必要な事だと、
思わなかったな――?
[歪めた口元を戻し、素直にまっすぐな言葉を零す。
蒸気の向こうへ向いた気配に、
頬を僅かに緩めたのは、一瞬]
ただ、気になったから行っただけで…
――正直なところ 効かせる機転も何も…だな…
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