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―― ラッセルの自室 ――
[もう、帰る主など失った、誰も居ない家の一室で、
幽かな物音と共に、ひとの気配が俄かに立ち昇る。]
――…何とか…辛うじて生きていた、か。
あの"書生崩れ"も、酷い事をするね?
僕の体をこんなに傷物にするなんて。
[言葉少なげに自らの四肢を眺める男。
彼はかつて、この家の少年に"ハーヴェイ"と呼ばれていた。]
所で。彼らは無事、任務を遂行できたのかな?
ま、アーヴァインもシャーロットも。
捨石でしかなかったんだけどね?
しかし、此処まで殺伐とした空気が
村中に流れているという事は――…
彼らにしては上手く行った方だろう、ねぇ?
[部屋の一角から村の外を眺め、ひとり語散る。
傷だらけの体に、意地の悪い微笑みを貼り付けて、
「ハーヴェイ」と呼ばれた男は、自らの頭髪を引き摺り下ろした。]
結局、誰も"僕ら"が摩り替わった事に気付かなかったとは、ね?
――っくくっ…あははっ! 可笑しいの。
結局小さな村だろうが、
ある一点を突けば信頼なんてなし崩しになるんだよ。
[引き摺り下ろした茶色の贋髪の中から現われたのは。
一番初めに死したはずの赤い頭髪。
「ラッセル」と呼ばれた少年その者の容姿だった。]
さて、もうこんな村には用は無いし。
次の仕事に行こうかな?
[軽い口ぶりで「ラッセル」とよく似た容姿の男は、
小さな村を後にする。]
―― 数ヵ月後 とある小さな村 ――
ねぇ、フレディさん。知ってる?
数ヶ月前、此処から少し離れた小さな村でね、
"魔女狩り"が起こったんだって。
怖いよね、今のこのご時世に魔女狩りだなんて――…
絶対ありえないと、思うんだけどね?
[酒場のカウンター越し。
少年の好奇に満ちた眼差しは、
主人の幽かな動揺すら見逃さない。
無言の恐怖に脅え行く様を、裡でひっそりと味わいながら。
少年の顔をした悪魔は、再び村の悲劇の幕を*引き開ける*]
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