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―村の小川のそば―
[澄んだ流れの側に腰掛けて、素足で水を蹴り上げる。
その子の陽に透けた髪は茜色である。
傍らに、一抱えほどもある向日葵の花束が横たわっていた。]
なんだっていうんだよ……。
[不機嫌そうに呟いて、
片足を抱え込んだ。蝉が鳴いている。]
歌、あんまり上手じゃないね
[子供の辛辣さで言って、
ふと見えたものに目を瞬かせ指差した]
……あれ?それ。ボクのと一緒……
[思わず、といった風に口にする。
向日葵を抱えて立ち上がる。遠くで祭囃子の音。]
ううん、水遊びは好き。
でも……。
[――ぱちり。
目を瞬かせて声の方を向く。
半分向日葵に顔を埋めていた。]
……こんにちは。
[じ、っと見てから口を開いた]
おねえさん、ここのひとじゃないね。
[りぃん、どこからか 風鈴の音。]
ひばるさん、
もっと上手だもん。
[唇を尖らせたが、
はたと気づいたように。]
うたう?
……歌ったら、……帰って……
[途切れた問いかけ。
写真機を持つ女性の方をもう一度見てから、とん、くるり。
向日葵を抱えて駆け出した。
――茜色は神社の子、
今日は謡いを勤める予定である**]
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