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[櫻木の周囲に、また青白い炎の揺らめきが集まり出すのが見え―――村瀬の悲鳴が響く。]
村瀬さん!近寄っちゃだめだっ!
[咄嗟に掛けた言葉に、彼女はこちらを見てくれるだろうか。
寺崎は村瀬の狂気を癒そうと試みた。]
[手を伸ばし、混乱に震える彼女を抱きしめる。その狂気を癒そうと。
村瀬が櫻木の姿を見ないように。視界を覆うように。
自分だって、怖くないわけじゃなかったが、それよりもこの人の心を壊したくないと、そう思った。]
村瀬さん、落ちついて。
僕は、君の笑顔を失いたく、ない。
[こんな事が起こる前。
まだ学校の玄関前に居た時に、村瀬と櫻木が仲良さ気にしていた様子を思い出す。
あの青い炎は…その繋がりを奪う存在――。
彼女の無垢な笑顔を守らないと。
相手を安心させるように、背中をぽんぽんと撫でながら、話し始める。]
村瀬さん、最初に――1年の時に、始めて僕が話しかけた時の事、覚えてる?
…いや、村瀬さんにとっては些細なことかもしれないんだけどさ。
[あの時、村瀬はクラスから浮き気味だった。だけど、いつも明るくて。誰に対しても笑顔を振りまいていて。]
お昼休みの時にさ、村瀬さんが机に落書きしてたの。
何描いてるの?って聞いたのが最初だった。
その時、すごく楽しそうな顔で、僕に色々説明してくれたんだ。
[懐かしい1年前の出来事を思い出しながら、彼女に優しく語りかける。]
今話すのは恥ずかしいんだけど…、可愛いなぁって思って。
村瀬さんはね、他の人にない力を持ってるんだよ。
周りの人を、優しい気持ちにさせる力をね。
だから――
[抱きしめていた手を少し緩め、彼女の顔を真っ直ぐに見つめて]
これは僕の我儘だけど。
村瀬さんには、その笑顔を絶やさないでほしいんだ。
こんな変なとこから早く抜け出して、一緒に元の世界に帰ろう。
約束してくれるかな?
[少しでも、彼女の心が安らぎますようにと、願った*]
良かった…。
[村瀬の返事を聞いて、安堵する。
もしかしたら、支えてほしかったのは自分だったのかもしれない。
よしよし、と彼女の頭を優しく撫でで、出来るだけ櫻木から離れた位置へと連れて行くだろう**]
弓槻のロールが壮絶じゃな…
わし、次に吊られそうなら主体COするんだ。
でも、弓槻に憑いてるヤツみたく、わしがそのまま出て行ったらあかんのうwなんというカオスwwwww
ふはは。
今は不思議と肩の荷が降りたような気分じゃな。
どうやったって逃げられんのなら、RPで遊んでやろう。
弓槻が一人で寂しそうじゃしなぁ。頃合いを見て構いにでも行ってみようかのうー
―回想―
[村瀬の隣に座って、背をさすりながら彼女が泣き止むのを静かに待つ。
その間、残された人達がそれぞれ思い思いの行動を取るのを眺めていた。
小鳥遊が口にしたのは、隠れているという鬼の正体だろうか。
聞こえた言葉をぽつり零す。]
……黄泉還り…。
[周囲がようやく混乱から醒めてきた頃に、村瀬と長澤の話す結果を聞いたのだった。]
―回想:終―
須藤先生が鬼――黄泉還りってやつで、成瀬さんはそうじゃなかった。
偽の繋がりに惑わされちゃったな…。
…でも、間違った人を殺すことにならなくて良かった。
[成瀬を見て、申し訳なさそうに微笑んだ。
しかしそれでも、櫻木が犠牲となってしまったのは、弓槻が言うように自分たちの所為だ。一番危険な位置に出してしまったのだから。
しかし、悔いても彼女が戻る事は、無い。]
[一度だけゆるく頭を振り、気持ちを切り替えて整理していく。]
残る鬼は1人。
…で、僕の目線からだと、小鳥遊先生とシンヤのどっちかまで絞れたわけか。
鬼は、誰かの処刑が決まった時に、他の誰かを殺してた。
それは鬼を処刑し切るまで続いて行くんだと思う。
だったら―――
僕を含む3人を、疑わしいところから順に処刑していけば、確実に鬼を殺せるんじゃ…?
でも、出来るだけ犠牲を出さないように、最短で鬼を処刑したいところだけどね。
僕は今、シンヤの行動が気になってるよ。
先に占いが出来ると名乗ったのは、本物を出すためだったって言ってたけど、あの時は意見がまばらで纏まってなかった。
業を煮やした鬼が先んじた可能性もあるかもしれないかな、って。
んー、投票が行われる前にも話してたけど、須藤先生と小鳥遊先生が繋がってたようには思ってなくてさ。
成瀬さんが鬼じゃなかった事からも、きっと須藤先生は、先に意見を出していた三枝さんと小鳥遊先生の、成瀬さんへの疑いに意見を乗せて来たんじゃないかな?
シンヤは何も語ってくれないから、須藤先生との繋がりは見えなかった。
占われてない僕らを疑い合わせるのが目的だったら、あの振舞いは成功してたように思う。
[鬼を追い詰める事は出来ているはずなのだ。もう少し考えてみようと、須藤の残したボイスレコーダーに触れた**]
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